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Vtuberを起用してゲーマーを舐め腐った売り方をしたゲームの話

クソゲーとかクソ映画といったものクオリティの低いものが世に出てくるのは半ば仕方のないことだと思ってる。駄作が生まれるのは名作や傑作が生まれる中での宿命のようなものだし、そのクソっぷりを楽しむ愛好家もいる。

ただ、売り方がクソなものは内容やクオリティがどれほど良くても、その作品の存在そのものをクソにしてしまう。

今回はその売り方がクソだったゲーム「リトルウィッチノベタ」について。

人の趣味嗜好にケチつけるのお行儀があまりによろしくないことは重々承知しているが、Vtuberを楽しんでいる人間は今すぐブラウザバックして欲しい。お前さんがこの記事を読んでも、何も得することはないからね。

気がつけば期待のインディーズゲームから、ただのVtuberのファングッズに成り果てていた

製品版を楽しみにしていたゲーム「リトルウィッチノベタ」ががっつりとVtuberにおんぶにだっこしてて呆れ果てた。
アーリーアクセス版を買ってはや2年近く待たされて、少額ながらpatreonでも支援していた中で、お出しされたものがもはやゲームではなく、ただのVtuberのグッズになっていたからだ。

なんだこれ? パッケージからノベタちゃんどこいった?

そもそもいわゆる「ロリダークソウル」としてキュートなノベタちゃんがバズってからインディーズゲームとして期待できるものと注目を受けるようになって、自分も期待を寄せてEA版を購入した。
肝心のゲーム内容はEA版を軽く触った印象としては「まぁ開発途中ならこんなもんだろ」といった具合だったが、その後FanBoxによる支援受付も開始して、期待のインディーズゲームの開発は本格化していき、クオリティアップも行われていくものだと予想できた。

まさか1年半近く肝心のゲームの更新が音沙汰無いとは思わねえじゃん?

そしてようやくお出しされた新情報がVtuberを声優に起用したというものだった。はぁ?????

こんなもん、外画の吹き替えをまともに演技もできないタレントが担当するようなものだろう。最近は映画配給会社もそんなものに需要は無いことにようやく理解が進んだようだが、まさか今日びゲーム開発会社がこんな真似をやらかすとは思わないでしょ。

実際のPVを見てみたら、予想通り酷いものだった。聞くに堪えないとはこのこと。

なお当初出演が予告されていた名塚佳織さんと門脇舞似さんはモブ役でしたとさ。しかもゲーム本編じゃなくて、特典ムービーにしか出てこない。いやこれ、明らかに本来お二方は元々はメインキャラを担当していて、それと一緒に兼役を収録した後に、Vtuberを声優にあてがったからお二方をモブに押しのけただろとしか思えない。

EA版を購入して、FanBoxにも課金していた自分からしてみれば、開発側から馬鹿にされているような気分になった。俺はゲームのクオリティアップを期待して投資したのであって、開発側のよくわからん悪趣味に付き合うわけじゃない。

Steamのレビューでも「不評」となっているものはVtuberによる声優の起用に対する疑問と批判だ。また「好評」となっているレビューであっても、Vtuberの演技力に対しては不満や不快さについて言及しているものも目立つ。

そもそもyoutuber含め、Vtuberに対して良い印象を抱いていない。目にするのは方々に迷惑をかけてばかりの醜聞しかない。結局、彼らのやってることはテレビのバラエティ番組でワイプに映るタレントとさして変わらない。無論、クオリティはテレビよりも低いのだし。

そんな連中が自分の期待していたゲームにずかずかと土足で入り込んできて、勝手にゲームの顔のように出しゃばり始めてきたことに、全く納得はいっていない。

Vtuber以外にもあった舐めた売り方

そもそもアーリーアクセスによるゲームのリリースとは、開発途中のゲーム
早期販売してプレイヤーの意見を汲み取りながら開発を行い正式リリースを目指すものだ。

アーリーアクセスはクラウドファンディングではないし、なによりインディーズではあってもパブリッシャーを通している時点で、このゲームは同人ではない。いっぱしの商品であり、一定のクオリティに対し責任を持つべきだ。

この有様はゲーム業界、特にインディーゲーム業界への信用失墜行為でしかない。
Steamは規約によってEAは『製品開発のクラウドファンディングではない』『早期アクセスは予約購入ではない』と明記している。 
引用:https://partner.steamgames.com/doc/store/earlyaccess?l=japanese

本来であればEAという販売方法は、ゲームを開発しながら順次更新・公開し、それに対するプレイヤーからのフィードバックを得て、最終的なリリースに向けて改善していくというものであるはずだ。
だが、このゲームは公開から製品版発表までの間、一切の更新がなかった。公式サイトにある「Progress」の内容の半分もEA版には実際には反映されていなかった。
開発側によれば、表になっている部分とは別でゲーム開発を行っているという言い訳をしていたようだが、実際に制作過程のゲームをプレイしたプレイヤーがいない以上、一切のフィードバックを受けていないことになる。
あげくの果てに支援サイトで露出の際どいイラストばかり更新していて、EAとは別途で集金し、そのお金をあろうことかVtuberへのアプローチなど、全くゲームと関係のない部分に無心していた始末だ。
どのようなコンテンツに仕上げるのかは製作者の自由だし、Vtuberを声優として起用しようがそれは製作者の自由だ。卑猥なイラストでユーザーを釣るのも、まあいいんじゃないの。実際、俺もワンダーグーの予約特典タペストリーの絵柄は良いと思うし。

だが、EAという形でゲームを販売すると、話は変わってくる。
アニメや声優(ですらない絵を被っただけの素人の配信者)、イラストという形は投資に対する反映でもなければ、良いゲームそのものへのフィードバックでもない。EAのルール違反だ。
リトルウィッチノベタの開発がやったことは、EAに対する信義の不履行だ。

かくしてノベタは不誠実な開発陣営が全てを台無しにしてしまった。
完成後のゲームの出来に関わらず、EAのルールに反したこのゲームを許すことはできないし、ゲームに対する侮辱としか思えない。
ましてやゲームに対する侮辱を開発者本人がしでかしていることが、全くもって理解できない。
ノベタというキャラは、もう開発者には愛されていないのだろう。

そもそもゲームの出来そのものも褒められたものじゃなかった

そんなこんなのドタバタがあって(ドタバタでは済ませたくないけど)リリースされた正式版はまさかのお値段4200円と超強気の値上げ。
だけれども値段相応とは言えないクオリティだった。EAでは900円だったが、これくらいが妥当としか思えない。

詳しく語るのも面倒になってきたので雑に言えば、これくらいのクオリティのゲーム、SteamかSwitchで1500円くらいでよくありそうだよね、って具合。というかボリュームもEA版からそれほど増えていないし、結局キャラゲーにもソウルライクどちらにも寄せられてなくて中途半端なプレイフィールだった。

本当にEA代とFanBox代を開発にではなく、Vtuberにぶっ込んでたんだなとしか思えない。

結局、このゲームそのものがVtuberなんぞへの貢ぎ物でしななく、自分は良いゲームが作られることを願って期待や支援の思いを込めて未完成品にお金を払ったつもりだったが、実際はその貢ぎ物の代金をまんまと払わされていただけだ。

このゲームはいったい何のために作られたのか。そもそも本当にゲームを作りたかったのか。開発陣がVtuberなんぞと仲良しになるために貢ぎ物として作ったのなら「リトルウィッチホロライブ」なんて形で出しておけばよかったんじゃない?
そうしたらこんなたちの悪いアーリーアクセスに引っかかることも無かったんだしさ。

ゲーム体験よりもキャラクターを使った収入を重視し、あわよくば開発陣の趣味を押し付けてくる自己満足コンテンツに成り下がっている。
今更になってノベタのグッズを増やそうはしているようだけど、本当に今更だし、何より俺はグッズじゃなくてノベタのゲームをプレイしたかったんだが。Vtuberなんかじゃなくてさ。

こんな事例があったので、俺はもう二度とアーリーアクセスに参加するつもりは無くなった。
期待したゲームがまたVtuberなんていうどこぞの馬の骨ともわからん連中に乗っ取られるか怖くて仕方ないので。


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