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WORDで同人誌を作ってみよう1 -準備

唐突に同人誌なんてすみません。

私は完全な同人誌素人。The ビギナーです。
細々とpixivにお話はアップはしているものの、同人誌は出したこともなければ読んだことも今の沼がほぼ初めて・・・といった感じです。

そんなド素人が、何を勘違いしたのか一度は自分のお話を紙で読んでみたいなぁ〜と、軽いノリで同人誌(小説)にトライしてみました。

いやいや、イチから書くなら大変だろうけど、今回はpixivにアップしたものの再録がメインだし、Wordに貼り付けて縦書きに整形して、PDFに吐くだけだったらすぐにできるはず★

 ・・・もうね、そんな甘い甘いシロップ漬けな考えの過去の自分を殴り飛ばしたいほど、実際に手を出してみると紆余曲折の連続でした。
すぐできるなんてそんな軽い考え、秒で吹き飛びましたね。えぇ。

とはいえ、同人誌を出すための手順は沢山の先達が書いて下さってるので、詰まるたびにGoogle先生に教えてもらって何かとか進めることができました。

一番つらかったのはWordの細かな設定に振り回されたことです。Wordで〇〇なことがしたいという明確なビジョンはあるものの、検索サイトのキーワードにどう書いていいか分からない。

私の場合、幸い周りにいた親切な方が夜中まで付き合って親身に助けてくださったのですが(神!)、Wordの細かなこととなると自力で頑張るしかなく。

もし小説同人誌の先輩が身近にいるなら、その方に聞くのが一番間違いがないと思います。
けど、入稿前の忙しい時にこんな下らないこと聞きづらいってありますよね。私ごときの為に神たちの時間を取ってはならないと。

逆の立場になると、私のノウハウでよければ聞いてよ根掘り葉掘り、さぁ(バーン)!!!
ってなるんですが、聞く側の立場になると・・・ねぇ。

なので、ここでは中々人には聞きにくい重箱の隅のWord機能を、とことんまとめてみようと思います。

世の中には色んなマニアな方がいて(褒めてる)、もちろんWordについて本当に細かく丁寧に記述して下さっているサイトも多々あります。

ですが、同人誌で使いたい様式だけのWordの手引きがまとまったページが意外と少ない。
Wordって浅いところと深いところの差が激しくて、下手な検索キーワードだと市民コンピューターサークルのワード講座のようなものがヒットするんですが(いや、それはそれで全くいいのですよ!)、今の私にはその技だと足りないのだよ。。。

というわけで、ここではタイトルにもあるように、Wordにフォーカスして、小説同人誌を書く時の対策をまとめたいと思います。

書き手さんは書き手さんにしかできない、文字書きに集中して欲しい。
そして一冊でも多く素敵な本を出して頂きたい!
(沼は違えども、同士の本は嬉しいです♡)

その為にも、少しでもわずらわしいWordの設定の助けになればと思い、自分への備忘録も込めてここにまとめてみました。

まずこのページでは、Word以外で決めておくことを色々と準備しましょう。
(ここは本当にざっくりとまとめているので、もっと丁寧にまとめて下さってるサイトをチェックしてみてください)

1.サイズを決めよう

前置きが長くなりましたが、早速サイズです。

文字書きの場合、感覚的にメジャーなのはA5二段組。ちょっと水を開けてB5二段組、文庫サイズを目にする機会が多いです(B5は絵師さんとの合同誌に多いと最近知りました)。

今回は別の方が出した文庫サイズの同人誌がきっかけで私も作ってみたいと思ったので、文庫サイズ、しかもカバー付きを決め打ちで検討を開始しました。

文庫サイズのデメリット
選んでおきながら早速これかーな感じですが、実際に文庫サイズで本を作った時に感じたデメリットは以下の通りです。

とにかく1ページに書ける文字量が少ない

これに尽きます。
なので必然的にページ数が増えます。

1万文字で30ページくらい。

ちなみにB5二段組だと4万字で30ページくらいだったので・・・わぉ、4倍!
そもそもの印刷する紙のサイズが違うので、そこは仕方ないか。
(A5は試してないですスミマセン)

※文字数とページ数の関係は私の書き方も大きく絡む話なので、参考程度に留めてください。

2.印刷会社を決めよう

文庫サイズになった場合、A5に比べて印刷会社は限られてくるようです。
しかもカバー付きとなると、巻いた状態で納品してくれる印刷屋さんは更に少なくなり、料金も高くなります。割引キャンペーンに乗れないケースも多いです。

カバー付き文庫本同人誌は道楽だな、と値段見て痛感しました。

高い!

基本価格が高い上にページ数が嵩むから、お値段うなぎ登り。これはある程度の部数を刷らないと平均価格を超えてしまう。

ここで脱線。
【同人誌ビギナーによる】(←ここ大事)
聞きたいけど聞きにくいお金の話。
同人誌経験のある方は飛ばしてください。
むしろ初心者が何やら語っているので本当に飛ばしてください恥ずかしい。

印刷会社さん選びは、戦争を共に生き抜くパートナー選びと同意と捉え、じっくり時間をかけて色んな方の口コミや、SNSでの生の声も探しました。もし同人誌を持っているなら奥付を確認して好きな会社を探してみるのもいいかもしれません。

ちなみに私はSTARBOOKSさんに決めました。

料金はおそらく平均より少し高めですが、品質が良く、スタッフの方の対応も丁寧親切という口コミが決め手でした。
他の会社様は存じ上げないので比較はできませんが、丁寧親切は本当にその通りだったと私も強くレコメンドします。(あと早割を使えば、お値段もそんなに差額はなくなるかな……? 私は余り恩恵に預かれませんでしたが。ギリギリすぎた)

回し者ではありませんが、紙の質が良かったのは本当です。読んだあともページがクルンってならないし、読んでいてギシギシしない(伝わるかな?)。
もし次があるなら、次もここで依頼します。

3.入稿に必要な情報を仕入れよう

おそらくカバー付き文庫本となると、以下の3つが必要になるかと思います。

・本文
  いわずともがな、メインの本文です
・カバー
  文庫本の表紙に巻いているカラーのアレです
・表紙
  カバー下の日陰で地味な子です(けど重要)

3つのPDF(もしくはPhotoshopなどのデータ)が入稿では必要となりますが、Wordしか手持ちの武器がないため、とりあえず全てWordで作成してPDFで入稿することをここではゴールとします。

画質的なことを言うと、PDFは確かに一番身近ではあるものの、あまり美しい形式ではないそうです(PhotoshopのデータがPC画面でみるものと近しい仕上がりになるそうです)。が、コチラと文字書きなのでメインの戦場は本文データ。小説サイズのカバーの画質まで重きを置いてしまうと身動き取れなくなると思い、ここはPDFに絞りました。というより、とにかくWordだけで作れる本をゴールにしました。

▷▶︎▷▶︎結論から言うと、カラーのカバーは確かにPC画面で見るより、幾分のっぺりとした仕上がりになりました。
これはPDF入稿の影響なのか。
はたまた印刷会社さんとの相性なのか。
それとも選んだ紙のせい?
マット加工したから?
・・・などなど原因は分からずじまい。
ただ、絵はからっきしの私にとってはむしろ、Wordだけでこんな素敵なカバーまで作れた! という方が心境に合っています。

こだわる方(最大の褒め言葉です)はどうぞ妥協せず、入稿形式も色々とトライしてみて下さい!

4.テンプレートを手に入れよう

もちろん自分で全て設定してもいいですが、Wordの雛形(あらかじめ設定が全て入っているファイル)があると、とても安心安全楽チンです。

印刷会社さんによっては、Wordのテンプレートを配布している会社さんも多くあります。が、残念ながらこれも文庫サイズは限られてしまうようです。ちなみにSTARBOOKSさんはテンプレートの配布はありませんでした。残念。

また、テンプレートも印刷会社によってはノド(内側)のサイズなど細かく指定がある場合もあるので、決めた印刷会社のサイズ指定を熟考の上探してみてください。

楽描堂さんが配布して下さっているテンプレートがとても使いやすかったので愛用しています。ありがとうございました。

5.フォントを決めよう

前のページで取得したテンプレートの初期フォントはMS 明朝体になっています。
もちろんそのままでも何ら遜色はありません。
実際明朝体の本も多いですし、明朝体のままの方が設定が楽です。

ですがここは自己満足な世界。
自分がとことん納得のいくフォントを使って本作りに挑みます!

フォントには、有償フォント、無償フォントなど色々あります。
ここで注意しないといけないことは、たとえ使いたいフォントが無償だったとしても、金銭の発生する同人誌に許可されているかということです。フォントに限らず、権限周りはしつこい程に確認するよう気を付けました。

さてはて、そんなわけで色々なフォントを検討した結果、私は文字書きさんに大人気の「源暎こぶり明朝」に決めました。
(文庫メーカーでいつもお世話になっております!)

決め手はとにかく読みやすいというのと、Wordで操作する時も何かこのフォントだと気分がいいという、実にふわっとした理由ですみません。

次は実際のWordの設定を。