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同人誌初心者のお金の話(考察)

【同人誌ビギナーによる】(←ここ大事)
聞きたいけど聞きにくいお金の話。
同人誌発行経験のある方は飛ばしてください。

まるっきりしの初心者が同人誌を出すにあたり、最大の謎であった価格設定について考察しています。

同人誌の心がけやマナーについては、たくさんの先人が色々とまとめてくださっています。是非最初にその辺りを押さえておきましょう。かなり独特な同人文化の世界で、知りませんでしたすみませんは通じそうにありません。
また、全てが暗黙のルールというあやふやな点も大切なポイントです。つまり明確な正解があるわけではないので、人によって立場によって答えが変わるのです。何て厄介!
なので、特に理念がないのであれば目立ったことはしないのが良さそうです。

公式に迷惑をおかけしない
お金のトラブルは未然に防ぐ

これを最低限のマナーとし、新参者の自覚を持って参加することにしました。

そして同人誌の価格設定ですが、色々調べると二次創作は儲け主義ではないので、経費分だけ頂く頒布(はんぷ)という有償配布形式をとっているようです。

さはさりとて、経費分というならコミケに遠征した費用も全額上乗せして価格設定してもいいの? 本作り、オプション沢山盛りまくって高くなったけどそれも上乗せ可能? と聞かれれば、表向きはOKなはず。
けど、おそらくやっている人はほぼいないかと。
実質のところ価格は綺麗な横並びになっているようです。

「えー、どういうこと?」
「じゃあ何円にすればいいの?」
「綺麗事はいいからからくりを教えて!」

ということで地道に聞き込みをした結果分かったのは、ページ数×5円 +αが文庫サイズの頒布価格に設定する人が多いとのこと(つまり平均価格)。
確かにBOOTHで超ホットな大手さんの沼や、ちょっと落ち着いている沼など色々なジャンルで調べてみましたが、私が調べた2019夏コミの小説文庫サイズはほぼそれに近い価格で設定されていました。

部数や値付けってどうするの? 公募ガイド

上記サイト、値段や部数について初心者向けに説明してくださっており、とても参考になりました! ありがとうございます。

あとは頒布はコミケが主体のため、小銭で端数ジャラジャラにならないよう100円単位の大胆な切り捨て(もしくは切り上げ)があり、その辺も絡んで価格が横並びになるのでは。
おそらくキリのいい価格になるようページ数もある程度は計算されているのかも。
やばい、私はとんでもない真理に気付いてしまった・・・。

もちろん平均価格はあくまでも目安。
同人誌なので価格については、高かろうが安かろうが、サークル主が自由に設定していいと思います。

ただ単純な話、これは同人誌と関係なく
高すぎると売れ残るリスクが。
安すぎると赤字になったり、周りの同業者から価格破壊とヒソヒソされるリスクがありますよね。

ビビリかつビギナーな私は考えに考え、その結果考えることを放棄しました。

どうしたかというと
同じ沼の、ページ数の近しい先輩の設定価格に倣いました
結局それかーいって本当にすみません。
けど多分それが一番のノーリスク方式です!
価格に迷ったら、同じ沼の先人の価格に揃えることと私は学びました。
(上記の相場を知った上だと尚安心だし、経費としてその価格にズレないよう製本は調整すればいいのです)

これで頒布価格は何となく見えてきました。
あとは部数ですね。
どの業界も同じでしょうが、部数が多くなればなるほど単価は安くなります。赤字にならないようにするには多く刷るのが近道です!
が。当然捌き切らなければ、その分は丸々赤字となります。
また私が作りたいカバー付き文庫サイズの同人誌はページ数が多くなるため、ある程度の部数を刷らないと単価が上記の計算式の平均から大きく飛び出してしまいます。

・部数を増やせば在庫を抱える覚悟がいる
・部数を抑えれば身銭を切る必要がある
ということですね。厳しい。

一番いいのは、求められている大体の部数が把握出来ていることなんですが、これが中々。
pixivのブクマの数やTwitterのアンケートを鵜呑みにすると全然売れなかったというのも聞きますし。難しいです。

これが同人誌・・・もう既に本を作る前からお腹いっぱい。

まずは締切日を確定したくて印刷会社さんを選ぼうとし、いきなりお金の面を調べましたが、同人界第一の洗礼を浴びた気がしました。

ちなみに原価を気にされる層も一定数いらっしゃるそうなので、「早割りを使った」、「〇部刷った」など、お金に関わる情報はなるべく公に呟かない方が吉のようです。
印刷会社の情報は奥付を見れば分かってしまうので、△ページの製本を〇部刷った場合で、早割りを使うとそこから□円割引になるなど、原価は簡単に露呈してしまいます。

この同人界隈は同人作家の儲けを良しとしない方が少なくない文化です。あくまでも頂くのは経費分のみ。
そしてこの場合、残念ながら経費とは製本代しか捉えられていないようです。

奥付の印刷会社名とページ数からある程度の製本代はバレてしまうかもしれませんが、〇部くらいかなという第三者の予想と、サークル主が〇部と公言するのは価格を気にする層にとっては大きな違いです。

下手な波は立てない方が良さそうです。
お金のトラブルは未然に防ぐ。
まさにこれですね。

この辺りは私も全く気付いておらず、やはり沼の先輩がこっそり教えて下さいました。
知らないって怖い。
こういうのって注意する方も気が引けると思うんですよ。なのにあえて指摘して下さった方には今でも頭が上がりません。

そんなこんなで、役に立つのか立たないのか、
そもそも何が言いたいのかよく分からない
本の値付けと部数のお話しでした。
あとお金の話は慎重にってことですね。