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手足のないチアリーダー



地元で佐野有美(さの あみ)さんの講演会を見てきた。

佐野有美さんは、愛知県の豊川市出身。

生まれつき 手足が無く、
短めの左足と足についている三本の指で
インターネット、携帯、メイク、カラオケもこなし
ピンク色の電動の車椅子で移動をされる。

佐野さん自体は、今回が初めて拝見したということではなく、
以前、テレビ越しに、「徹子の部屋」でたまたま見かけて、
その当時は、女子大生だったかと思う。


そのときの、印象がとても強くて、このたび地元で講演会があると知り、
1000名という狭き枠でチャンスにありつくことができた。

同じ東海地方の愛知県、岐阜県はもちろんのこと、遠方では東京から!


写真を撮りたかったが、
佐野さんはタレント活動をされているということで
撮影は禁止ということで断念。


講演の中で、

「みなさん、“ありがとう”の反対の言葉はなんだと思いますか?
私は、“当たり前”だと思います」

“当たり前”だから、あって当然。


「ありがとう」は“有り難う”有る事が難しい

「好きの反対は嫌いではありません。嫌いはまだ関心があるのです。好きの反対は無関心なのです」



昔は、我が国も日本は、「水と安全はタダ」なんて言われていたが、
今や、水をコンビニで買うことがふつうになり、安全神話も崩壊した。

誰かに、守られて、支えられて、
ようやくどうにか
何も無いようにしてくれていただけなのだ。

これを有り難いと思わずにはいられない。

友達とくだらない話をすることが有り難い。


持ち前の明るさで周りを照らしていく。

小学校の高学年になり、
徐々に友達との距離が開くようになり、
中学生は孤立。

高校生になり、転機が訪れた。

友達の誘いで、チアリーダー部に入らないという
こんな不自由な私になにができる?

しかし、裏方として、
声を出したりと、
自分の活動の場を見つけ
自信を持つようになる。

そこで、声を出すことで
人前に立てるという場慣れしたことで、
人前で話すことの楽しさから、
日本各地で講演会をするようになり、
自作の詩でCDを発売するようにもなった。

その詩は日本ハムの稲葉選手のイメージ曲としても採用され
日本ハムと中日ドラゴンズの交流戦では
稲葉選手の入場の際に、佐野さんの歌が流れたとき、
中日ファンなのに家族で大喜びしたのだとか。

講演会の後は、佐野さんの歌が披露された。


「(障害は)不便だが不幸ではない」

歌を聴きながら、目頭が熱くなった。

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無いものを欲しがり

失ったことを悔やみ

過ぎたときを惜しむ


有るものと残ったものを有り難いと感じながら、
今は再び飛べる日に備えよう。


※この記事は約9年前の出来事を振り返りつつ執筆

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