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今週の日記

7/13
駅に向かう。休日の昼間にしか出会えないナイスな八百屋などを横目に、いつも気になっていた設計のビル(縦長の窓?が四つ並んでいるのだが、1番端の窓以外塞がっている)とか、「とんがりボウシと魔法の365日」の昼間の校長にそっくりな太陽マークなどをパシャリ。駅に着くといつもチャリに乗ってうちに荷物を届けてくれる佐川の方がいた。心の中で敬礼。いつも時間指定してるくせに不在で申し訳ありません。電車に乗り、4人掛けの席に乗る。ふと思い立ち、山口さんの「赤い小箱が皆無の衒い」を読む。続けて「水辺の暴力」「きれいごとの実践」を読み、しばらくぼーっとする。ふと聞こえてきた声が旧友の声によく似ていた。もし本人だとしたら、どうするべきか。自分の今日のコンディション的には話したくないが声をかけられたらなんて答えようか、いやしかし、声をかけないのもどうなのか。こういう時いつも悩む。かけない(かけたくない)理由として、まず、自分の今日の容姿への本気度または完成度の低さ。また、1人モードから友だちと話すテンションへ持っていく作業が可能かどうか、その所要時間はどの程度か予想する必要がある。さらに、こちらから声をかけた場合、相手は今日私と会うことを想定していないのに私と話すことを強制してしまうので、負担にならないだろうか、ツレにも気まずい空気を作ってしまって申し訳ないし、このサプライズは吉か凶か、声をかけた瞬間の相手の反応で悟れそうで怖いし、、などとぐるぐる考えてしまう。そんなこと思わず直感でやりいや、とツッコミを入れたくなる。今回はまあ、1人モードが強すぎるので声をかけずガン無視をかますという選択に。駅に着いて相手方が席を離れたのを確認し、すっと電車を降りる。遠くに見えた彼女を再度目視し、人違いだったとわかる。うーん。ごめん。
ジュンク堂をぷらぷら、気になっていた数冊を購入。腹が減ってしまったので、近藤聡乃さんのエッセイはまた今度チェックすることにして、バス停に向かう。駅南のバス停の通りを歩いていると、イキってすみません、とでっかく書いてあるぼっちちゃんtを着た、平成ヲタクの風貌をした兄貴達がやってきて、嬉しくなる。ヲタクの最適解。超安心した。
美枝子宅に着いて女子サッカーの試合を見ながら飯をかきこむ。ナスを素揚げにして麺つゆと鰹節をかけたやつが思ったより美味かった。甘みなくてもいけるんだ。桃食べる?と聞かれてやったーと言う。今年も無事、桃処女卒業。美枝子の今日のエピソード。11時頃清水フードに行ったら突然サンバの音楽が流れてうるさすぎた。年寄りは耳を塞いで買い物をしていた。試食が各所で始まったが無視して帰ってきた。サンバの音楽と試食の開始は全く関係ないのだそう。
久々に肩を揉んでもらった。坂口さんに揉んでもらったツボを指して、ここを揉んでもらったら体調が良くなった、と話すと美枝子も同じツボを押してここが効くと言ったので驚いた。ツボがわかるの?と聞くと若い頃自分で探し当てたらしい。探って揉んでいたら、スーッと体が軽くなったのだそう。わかる、スーッとするよね!あの感覚をセルフで味わえるの流石だな。美枝子の親指が、肩甲骨の下の窪みにぐーっと入り込む。物理的な力以外の何かが、はっきりと熱を持って、注入されていくような気がした。

7/14
「彼氏彼女の事情」を読む。アニメと漫画の違いを知る。雪乃ちゃんの好きな音楽は、アニメでは秀樹、漫画ではスチャダラ。好きな曲はノーベルやんちゃDE賞とジゴロ7。粋だね。あと、周りの評価を気にしながら読書するシーンで、アニメでは郷ひろみのダディにライ麦畑でつかまえてのカバーをつけていたが、漫画では松本人志の遺書にマディソン郡の橋のカバーをつけていた。

7/15
午後1時から4時くらいまで昼寝。昔の恋人と車に乗って、現実とは異なる風景の下田に向かった。山並みを眺めながら草の茂った道をずんずん進み、ひらけた野原に辿り着くと、現実よりも小規模なみかづきがぽつんと建っていた。レギュラーメニューを見るとイタリアンはプレーン味のみで(しかも小さく、四角い器だった)他はポテト、ドリンクだけ。たこ焼きはなかった。彼はイタリアンを注文して、私はポテトを注文した気がする。あと場面が飛んでロイくんが騒いでいた。謎だった。
ベッドから起きて1時間程散歩。夕飯。太めの素麺、水餃子、ア・ターブルに出てきた煮物など。締めはスイカ。アパートに戻り、菫画報を読んで寝た。

7/16
先週は埼玉に研修に行っていたので、1週間ぶりのモーニングルーティン。時間配分を間違え、ギリギリに出社。午後から外での従事。久々の運転が嫌すぎるが、くるりを歌いながら気分を紛らわす。無事業務が終わり、福祉センターの駐車場から手前の車線に出ようとしていたら、でかいトラックに乗った美人のお姉さんが右手をすっと出してくれたので、頭を下げて左折しようとすると、何故か頭がバグって対向車線に出ようとしてしまった。慌ててバックしてなんとか曲がったが、お姉さんにも周りの車にも申し訳なさすぎてマメマリオくらい小さくなる。なんとか会社に戻るも、難易度高めの狭い車庫に中々駐車できず、駐車場をぐるぐるしてしまう。あー無理です〜となっていたら職員のお兄さんが誘導しますよ、声を掛けてくれた。感謝と懺悔に押し潰され、見事にゲームオーバーした。

7/17
今日も福祉センター。予約してた車に大量の荷物が乗っていて急遽別の方に乗せてもらった。車関連のミスが多すぎる。会議に初見のおじさんが遅れてやってきた。会議が終わり玄関に向かうと、周囲のみんなが中庭に注目していた。庭の真ん中に鴨が1匹ちょこんと座っており、その10センチほど離れたあたりに赤ちゃん鴨が7〜8匹、ブーケのように密集し、くちばしや羽をぴちぴち動かしていた。それを見たおばあちゃんが歩行器から手を離し、鴨の映る窓ガラスに向かってゆっくりと歩み寄っていた。帰りの車内で、遅れてきたおじさんについて上司が、彼は弁護士さんなのだが、車を持っていない。外に出向く際は公共交通機関かタクシーを使っている。免許は持っていると思うのだが不思議な人だ、と言っており、自分はおじ側や、と思った。
昼休み、隣の係の陽気なお姉さんから 「研修お疲れ〜おかえり〜^_^」と言われ、あ、これは、たまに話題になる、目上の人からの「おかえり」にどう答えるのが正解か、のやつだ!となり、咄嗟に「ただいまです」と、挽肉ですのイントネーションで返してしまった。ベストアンサーなんだろう。 
夜、友達と中華屋。近況報告。話し足りずに車内でコンビニアイス食べる。友達のエピソードトークの構成が秀逸すぎて爆笑する。涼しくなったらディズニーシーに行くことになった。

7/18
会社に着いてすぐTシャツとジャージに着替える。ひたすら文書を運んだり、バラしたりしていたら午前中が終わった。銀杏のTシャツで半日社内を彷徨いたのは奇妙な高揚感があった。昼飯に豚キムチおにぎりを買ってみたら海苔全体に細かく塩がついていたが、韓国海苔かどうかは食べてもよくわからなかった。午前の疲れが眠気を誘うのではとビクビクしながらpcに向かう。結局何もタスクが終わらないまま再配達の時間になったので帰宅。ふいに流れたthe bercedes menzの回想が薄オレンジになびく雲とマッチしていて良かった。

7/19
次々に急ぎの仕事が増えて自分のやるべき事が何も進まない。強制終了させて、急いで帰宅し、電車に乗る。最寄り駅から、最近美枝子に教えてもらった近道を通り、家に着く。急遽泊まることになった。風呂と飯を済ませ、部屋の電気を消し、テレビを流しながらずーっと駄弁る。美枝子があ、72時間やってる、と言った。いろんな場所で72時間取材を行い、訪れる人にインタビューするという番組。今回は和歌山のガソリンスタンド。キッチンカーでラーメン屋を営むおじさんが、ちっちゃい子がやってきて目を輝かせてじーっとこっちを見てくると、たまらんですよ、とか、屋台ってのは縛られなくて自由ですよ、儲かりはしないけれど好きだからやり続けたい、みたいなことを言っていてかっこよかった。
美枝子が自身の母の兄弟の半生や、ユキオのことを沢山話していた。少し間が空いても、また話し続け、全然寝ないところは昔と変わらなかった。時折窓から湿気の多い外気が入るものの気温は下がらず、じわじわ汗ばむ夜だった。

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