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ヒトシ式逆噴射ライナーノーツ前編~2019:帰ってきた物書き蛮族~

よっ、よよよよく来たな!(慌てふためく声)

というわけでヒトシです。いやぁ今年もヤバい作品ばっかりでしたね逆噴射小説大賞。どうなってるんですか皆さん。どんな人生歩んだらそれ書けるんですか。
私はと言えば今年もがたがた指を震わせつつ頭を抱えつつなんとかかんとか5本書きました。どこかの輪島さんじゃないけど出してみるまで分からない、というのが現状です。まぁ出す前に分かったらつまらないに決まってるのでこれでいいんすけどね。

それでは行ってみましょう2度目のパルプ銃撃戦プレイバック!パルプの蛮族はただ1人……俺だ!

【1品目】

【登場人物】
岸川……中肉中背。短髪。大学院生の頃に時の外務大臣の孫娘を誘拐し10日間に渡り北海道中を逃げ回ったことがある(カズ坊とはこの頃に知り合った)。殺人歴なし。今は自動車部品メーカーの工場で真面目に働いている。元陸上部。
カズ坊……かなり細身。肩甲骨辺りまで伸ばして編んだ茶髪がトレードマーク。「クルマに絡む犯罪なら大体やった」と豪語する。殺人歴あり。岸川には弱みを握られている。
バンドマン……長身。とんがった髪型。やたら顔がいい。賞金を手に入れて関西遠征ツアーの資金に充てるつもりだった。

昨年の銃撃戦で「使わなかった弾丸」がこれです。何となくプロットができていたものの400字フォーマットにするには難しすぎたので寝かせること1年。「これ今年のフォーマットなら書けるのでは」と閃いて設定を残して全部消し、ゼロから書いて出しました。ええ、設定だけは生きています。

【作中の「競争」のルールについて開示できる情報】
・毎日朝6時に「お題」が提示される
・ゴールは市町村役場や駅前に設置されており、ここに来て受付することでクリアとなる。
・「人数制限」がレベルごとに設けられており、上限に達するとゴールが撤収される。
・最大レベルは100。人数制限は1名。
・一部のレベルで「ゴール受付後お題に該当する人が帰ってこない」との情報が警察に提供されている。
・また、「偽装してゴール受付をした人と連れてきた人」の行方も分からなくなっている。

【2品目】

【登場人物】
モリタ……27歳。『北5区』出身。就活にことごとく失敗した後大学の先輩の伝手で公団入りする。開星(作中の『新型機体』)の扱いは人並み以上。ただし火器管制が得意ではない為、突貫からの近接戦闘で原生生物と戦う癖がある。
上司……43歳。モリタ達が在籍する14期開発公団第3班の班長。自身は元7期の団員であり、所属する班が石節のボルスに自身以外全滅させられた。
ボルス……原生生物の1種。二足歩行で2本の腕を有する。気候に応じて「外体」を異なる素材から作る性質がある。中枢にいる「核体」は人間の新生児とほぼ同サイズ。劇中のボルスは「5加半建高」、つまり22m程のサイズであり『リベレイター』達の手で両膝から下を開発公団が遺棄した移民船に置換している。ミサイルはこの脛部から射出していた。
副団長……『リベレイター』のNo.2。36歳。元9期の団員だが開発公団の「ある真実」に気づき退団。開発公団を排除すると共に、惑星に適応した進化と定住を最終目標と掲げるリベレイターに入団した。

惑星開拓モノがやりたくなって本当にやった結果がこれです。短文連打型の空中戦はどう見ても森博嗣先生の影響ですね。……スカイ・クロラシリーズは結構読んでます。
舞台となる惑星は四季が雨・泥・石・紙からできています。地球からは天体間跳躍でざっと半年の好立地。当然そのまま地球人類が住める環境ではないので開発公団が先に出て「露払い」をやることになります(モリタ達の仕事はこの部分)。
特にボルスが「力士体型」と表記したりはしてませんが……sumo fictionに入っているのでそういうことにしておきます。核のほうは新生児体型新生児サイズですけどね。

【3品目】

【登場人物】
松田シンペイ(辛平)……24歳。父との修行の末万物に辛味をもたらす悪魔の手を得た後天性Zhef。常識の埒外に立つ辛さの故に横浜中華街の全ての店から門前払いを受け、その後岩尾三佐に拾われる。
松田香……51歳。「第1次屍禍」の際に下半身不随となりながらも対ゾンビ香辛料を開発し釜石防衛戦を勝利に導いた英雄。シンペイと杏奈の父。
松田由美子……50歳。香の妻。一般人。
松田杏奈……19歳。シンペイの妹。自身の作った杏仁豆腐を食べた生物を1時間後に同量の杏仁豆腐に変質させる能力を持った先天性Zhef(候補)。2年前に初恋の人(高校の先輩)を杏仁豆腐にしてしまったショックで高校を退学した。現在は大学進学を目指し受験勉強中。
小森楓……28歳で一児の母。非Zhefの「一般採用枠」料理人。実はシンペイの麻婆豆腐をまだ食べたことがない。
堺鷹太郎……19歳。堂島班付きのオペレータ。Zhef付きオペレータとしては最年少の俊英。
堂島和人……30歳。非Zhefだがその指揮能力を買われて参加した「料理長」。本来はパティシエ。
岩尾義視……47歳。第3次対屍者対策本部関西方面統括。屍者に対して料理が有効であることが判明する以前から戦ってきた猛者。何の実績もなかったシンペイを見出す慧眼の持ち主。

「ゾンビ物を出したい」という欲望と「麻婆豆腐を食べたい」という食欲がフュージョンライズした結果です。フュージョンライズから2時間ほどで書き上がりました。もともとは小森さんみたいなキャラが主役で素人のゾンビ討伐を巡る悲喜交々を書くつもりでした(レーサー・YouTuber・専業主婦のパーティ)。いやぁ麻婆豆腐の力って凄いですね。
正直に言うと今年最大の会心の一発です。全てがスルスルスルッとハマって書き上がったのは久しぶりでしたね。冒頭の手紙読み上げは1度どこかで使いたかったやつです。ちなみに仙台から北も無事なのでご安心ください。

後編に続く!】

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