Base Ball Bear 全曲紹介・感想・解説 28曲目 GIRL FRIEND

めちゃくちゃ久々なっちゃいました。ケンイトウです。

前回も久々いうてたような・・・。
張り切っていきましょう。

今回は『GIRL FRIEND』です。直球タイトルですね。

メジャーデビュー作、ミニアルバム『GIRL FRIEND』の表題曲ですね。
当時相当に生みに苦しんだ曲とのこと。表題曲としての説得力であったり納期の面でメジャーの厳しさを感じたそうです。

後にバンド史を語った『EIGHT BEAT詩』では「それでもひねり出した『GIRL FRIEND』は金字塔」と歌ってますね。
実際それぐらいの完成度と思います。

【曲・歌詞について】

ド頭のコード感から爽やかさを感じる曲。
キレのいいバッキングリフを軸にやや哀愁のあるリードのギターサウンド。
この組み合わせはメジャー以降も変わらず武器になってますね。
ただ音色はニューウェイブっぽい音作り、ここはインディーズ期との大きな違いかなと。

タイトルのとおり「GIRL FRIEND」について歌ってますが、ありきたりな恋愛曲に落ち着かないのが流石。
サウンドの浮遊感と詩世界が春の幻想的な爽やかさを伝えてきます。

それでは歌詞について

街は今、緩み始めた スカート揺らす春風
君の表情、緩み始めた 飲み込まれる 覚悟してる

入りの歌詞。「街」と「君」の並列的な情景描写がいいですね。
曲と相まって季節感が伝わるパート。
「春」という季節を歌ってるのは初めてかなと。

Oh,My Girlfriend
抱きしめた最悪の結末が 透明の笑顔のせいで綺麗だ
そして、いけない夢を街で見る 振り向けば春と君がゆらゆら

サビでは小出節全開の対比表現。
「最悪の結末」⇔「綺麗」であったり、喪失感の中の美しさに幻想的な印象を受けます。

絡まる赤い糸を前に 息を飲む人がいる
ハートに火を点けてくれよ 君の齧った檸檬くれよ
深海のような口づけを 新世界は渦巻いて

ギターソロ後、大サビ前の歌詞ですね。
今までも何回か書いてますが、小出氏このパートの歌詞良すぎ問題。
言ってしまえば「ディープキス」ですが、「海」っていうベボベキーワードと繋げつつ描写するのが素敵ですね。

透明の笑顔を見せて
いけない夢を見させて

ラストの繰り返し。
「恋」の盲目感がいい感じに伝わるリフレインです。

【まとめ】

メジャーデビュー曲に相応しい楽曲でした。
バンドイメージを決めるという意味でもこれしかない一曲だった。

PV撮影当日、湯浅が前日の夜に泥酔して大寝坊かましたという逸話が・・・。
お酒には気を付けよう。(自戒)

次回は『BLACK SEA』
いつになるやらって感じですが気長にお願いします。