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Base Ball Bear 全曲紹介・感想・解説 25曲目 HIGH COLOR TIMES

ゴミ出し損ねた日は憂鬱ですね。ケンイトウです。

本日は25曲目『HIGH COLOR TIMES』です。
インディーズ期の曲もいよいよ大詰めですね。

この発言自体10年前か。。。。

【曲・歌詞について】

アルバム『HIGH COLOR TIMES』の表題曲にして、最終の曲です。

先に述べておきますが、この曲はどう言葉にしていいかわかんないです。
どう書いても安っぽくしか説明できないなぁと。

もう初っ端のコード感から名曲臭がすごいんですね。
煌びやかなバッキングと幻想的なサウンドのリードフレーズ。
リズム隊はどっしりと構えて曲の良さを引き立たせる。

ゆったりと「思い出」を振り返るような、あるいは妄想の「君街」を想起するような。夢の中みたいな「景色」を巡るような。そんな演奏。

その「演奏」を「舞台」として歌い上げるボーカル。

この時期、小出氏が表現したかった感情や原風景が詰め込まれた集大成だと思います。

歌詞について

昨日、俺が遅刻したのは夢から出られなかったから
都鳥(みやこどり)の手綱を掴み遊覧したのが夢街だった

学生時代、寝坊した言い訳によく使ってました。
」=「」っていうのが根本にあり、それに囚われてる「俺」
冒頭この2行だけで幻想的な世界観が伝わる。

タナトスの芽摘んだ女の子は不器用にピース ただ嬉しかったんだろう
俺は少しだけ誰かの為に毒を飲める気がした

タナトスとは

ここでは「死の本能」ですね。
やっぱり「」っていうのがどこか裏テーマ的なワードなんだろうな。
そんで自分を犠牲にしてでも思える人って素敵ですね。

魔神が吐き出した溜息みたいな曇り空の下で、改めて君を想う

夢の中なので「魔神」なんてのも登場してきます。
この辺りの単語選びが幻想感を高めますね。

好きな曲口ずさみながら宙を仰ぐ君を見てる気持ち
思い出し、窓に哀の字を書き 暗い瞼の中は映画館
沢山のお御籤が結ばれたトンネル型の並木道抜けて
枯葉の積もるベンチを過ぎたら、あとはもう夢の街

正直解説のしようが無いです。
あまりにも素敵すぎる。「夢の街」の叫びがたまらないです。

水墨画で描かれたような街の中を太陽が燃やしている
ニューセラミックのタイヤ減らして、夏が駆け抜けていった
君が吐き出した皮肉に良く似た秋はすぐ傍に
改めて君は 夢

極彩色イマジネイション』でも示唆されていた「白黒(水墨画)」の街。
魔神が吐き出した溜息」との対比もいいですね。
ここで「」=「」という宣言。

可愛く腰に手あてながら踊る君の横顔見たあの日
思い出し恋文を認めて 我に返り丸めて飲み込んだ
有耶無耶にしたそうな表情の少年少女が織り成すアーチ
敢えて潜らずに電車に乗れば、次の駅は夢の街

1サビとの対比が美しすぎるんだよなぁ。
正直意味は分からんけど言葉選びだけで空想的な世界感が伝わる。

水色で浸した夢の街で 君を待つ
約束はしていない
めくるめく思い出がまだ、懲りずに繰り返されていく
好きな曲口ずさみながら俺の肩に頭置いた君と水玉模様を散りばめていた
あの最後の事件も

この歌入り前のギターソロがめちゃくちゃにいいんですね。
その後にこの歌よ。
感情が否応にも刺激されるパートだなぁ。

帰る事が出来ない夢の 流れる景色の中突き進む
俺が今、目指してる場所はまた 君色の夢の街

もう戻れない、逢えないのがわかっているのに君を想う。
自分の感情をこんな風に表現できたらどれほど美しいだろう。

夢街で逢いましょう

この一文で締めるのがいいよなぁ。

【まとめ】

歌詞カードのバックは、黒目が地球な女性のアップ。
君の目」に映る世界が「」にとってすべてということなんだと思う。

ライブで初めて聴けたときはいまだに覚えてるなぁ。
学生時代に先輩の追いコンでコピーしたりもしたなぁ。
なんかもう色々グッとくる曲です。

曲に対して駄文すぎて申し訳なくなるな。。。
以上でアルバム『HIGH COLOR TIMES』の収録曲が終わりましたので、
次回はアルバム自体の解説に移ろうかと。

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