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とりあえず今は

子供の頃から本を読むのが好きでした。理由は大人達に褒められるから。今になって考えると、ああ、上手くやられたな、と思ってしまいます。少なくとも読書中はおとなしくしているし、子供は知識の吸収も早い。もしも私が親の立場でも、本だったらいくらでも買ってやると言うことでしょう。

そんな打算的読書でも、続けていくうちに変化がありました。
「作家になりたい」
読みたいから書きたいへ移行するよくある話です。はっきりと描いたのは中学生頃だったと思います。当時はいわゆる文学というものに触りたくて、太宰や芥川なんかをよく読んでいました。内容はあまり理解できませんでしたが、とにかく1冊読み切った!という自己満足を重ねてたのです。その頃になるともう、将来は作家になるのだ!と臆面もなく言いふらしていました。恥ずかしいね。

高校生になると視野も広がり、小説に拘らなくとも良いのではと考えていました。なんとなく文章で身を立てれたらいいなあ、とそんな事ばかり考えていましたね。
それなのに結局、学生のうちは何もしませんでした。これは本当にもったいなかった。もしかすると人生の岐路だったのかもしれません。

社会人になってからはますます何もできませんでした。毎日が手一杯で、貴重な休日をお手軽な娯楽で消費するだけ。夢はいつしか思い出になり下がってしまったのです。

しかし、その火種はまだ消えていませんでした。それを確認できたのが、noteを始めてからです。文章をうちこむのが楽しい。誰かに読んでもらえたら嬉しい。もっと早くやっとけばよかった。どうやら私は私と向き合っていなかったようです。

とりあえず今は楽しいことをやりたいと思っています。作家になる、なんて大袈裟なことはもう言えませんが、ほんの少しでも何かが変わったらいいな。
こいつちょっと面白いじゃんって。そんなやつに私はなりたい。

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