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ICUの血圧の考え方(簡単)【有料級】

血圧とは

血圧=心拍出量×末梢血管抵抗
心拍出量=一回拍出量×心拍数
一回拍出量=前負荷×後負荷×心収縮力

血圧を規定する因子は、上記である。
なので、血圧低下を認めた場合に考えること!
前負荷後負荷心収縮力を考える。
血圧が低下した原因は、必ず前負荷と後負荷と心収縮力のいずれか、またはすべてに問題があるために血圧の低下を認める。


前負荷

前負荷から考えていく。
前負荷とは、量のことである。(簡潔で申し訳ない)
なので、体の中に水がないことで(脱水)、血圧が低下していると考えられる。
では、脱水はどのような症状であるだろうか。どのような観察が看護師はできるだろうか。
バイタルサインでは、血圧の低下、SVVの上昇、HRの上昇、尿量低下、尿比重↑、ツルゴール、Aラインを挿入していれば、波形の呼吸性変動、心エコーでIVCの虚脱や呼吸性変動あり、PLR:Passive Leg Raisingの反応など
対応
輸液や輸血を投与することで、血圧が上昇することが考えられる。なので、ノルアドレナリンなどの血管収縮剤を使用するよりも、輸液・輸血投与にて検討する。緊急時は、昇圧薬は悩まずに使用する。


後負荷

後負荷を考えいく
後負荷とは、血管抵抗のことである。(簡潔に言うと)
なので、体の血管が緩いので、血管を締めることができず血圧が低下していると考えられる。
では、血管抵抗が緩い場合はどのような症状であるだろうか。どのような観察が看護師はできるだろうか。
SVRIの低下、体温の上昇など
対応
血管収縮剤の使用を検討する。ノルアドレナリン等で対応していく。
だいたいは、炎症性の反応なども考慮し、輸液負荷しながらの昇圧剤の使用が一般的であると思います。


心収縮力

心収縮力を考えていく
心収縮力とは、心臓自身の力が弱っていて、血圧が低下していることが考えられる。
なので、心臓の収縮が弱くなり血圧が下がっていると考えられる。
では、心収縮力の低下している場合はどのような症状であるだろうか。どのような観察が看護師はできるだろうか。
CI、心エコー評価。
対応
蘇生後脳症とかであれば、ドパミン等を検討する。
心臓自体であれば、ドブタミン等を検討する。
理由は、ドブタミンの作用として、ドパミンより心拍数を上昇させないからです。心筋の仕事量を増やさなくてすむため、心臓に負荷をかけにくいです。また、ドブタミンは末梢血管抵抗も上昇させにくいです。またドブタミンは、少ない容量で投与すれば血管が拡張作用がみらえるため、ノルアドレナリンなど同時投与も検討しましょう。


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