She is my girlfriend
社長と立ち話をしていて、僕もそうしようと思ったことがあった。飛行機を大切な女の子だと思って接するということだ。だから、丁寧に見てあげる。そして、出発する時は、今日もよろしくね。と声をかけてあげる。操縦する時も、優しく操作する。
これは、かなり大事なことだと思う。どいうことか。飛行機が安全に飛ぶものだと勘違いすることは、極めて危険なのだ。僕にはまだその危機感がない。どこかで、今日も普通に行って帰ってこれるだろう、という甘い考えがある。その認識を変えようと思った。
プレフライトからいい加減にやらない。どこかに異常はないかと、隅々まで見る。飛行中も常に計器をモニターして、例えば、彼女に、熱はない?と気遣うように、Oil Temperature がHigh になっていないかを確かめる。
パイロットの仲間は、クルーだけではない。何よりも目的地まで運んでくれる飛行機がいるからこそである。だから、飛行機を労って大切にしないといけない。ワンピースに出てくるゴーイングメリー号の最期を何故か思い出した。
たまに人から、毎日学校行って凄いですね。と言われるのだが、僕はただ飛行機が好きだから行っているだけだ。好きな人に会いに行くのって、ウキウキして、全然苦ではないだろう。そんな感じに似ている。これから飛行機に会いにいけると思うと、たまに胸が苦しくなることもある。不思議な感覚だ。
まぁ、何はともあれ、次のフライトから飛行機に心の中で話しかけるようにしてみよう。今日もよろしくね。と。フライト終わりには、外部点検までしっかりやって、今日もありがとうね。と声をかけ、フライトを締めくくろう。