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あの雲の上に

 今日のNAVは、天候の判断をギリギリまで待っての出発だった。VMCとは言え、秋雨前線の通過後なのでかなり雲が多い。こういう時の判断は、最近事業用操縦士なら飛ばなきゃならない、といってちょっと背伸びをしている節があるなと、感じた。実際、今日は尊敬する教官も、無理しないように、気をつけて行ってきてね、と仰っていたので、行く前から難しいフライトになることは想像がついた。NAVの訓練をする時はやはり、エンルートの雲を気にしないといけない。飛行場がVMCだからと言って、容易に出発するべきではないのだ。日本でVMCで飛ぶというのは、かなりパイロットとしての経験と能力がいることは、訓練を通してわかった。訓練の先輩が仰っていたことがよく分かった。

IFRをとって初めて事業用操縦士として形ができる。

Vだけのうちは、VMCだからと言って、容易に行くものではない。スペシャルVFR を使えばいい、なんていうのはもっての他。かなりリスクをとることになる。

判断というのは、時に自己抑制なのだ。自分の行きたい気持ちを抑える。自分の過信を抑える。そうして、判断は生まれる。

ただ、今日のフライトは、日本で初めて結構な距離を雲上飛行した。そして、日本に来て初めて

フライトが楽しい。

と思ってしまった。雲の上を飛んで、とても気持ちが良かった。やっぱり僕はずっと雲の上を飛べるパイロットになりたい。雲の上、エアラインパイロットだ。

まだまだ自分を高めていきたいのだ。何がなんでもエアラインパイロットになろう。そして、毎日既にエアラインパイロットになりました、ありがとうございます、と想い続けよう。そうすれば、そのようになるのだ。楽しみだ。