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一日ちがいの生年月日。

弘兼憲史さんの漫画『島耕作』シリーズを、
ぼくは、30代になってから、
あるきっかけで読み始めたのだった。

そのきっかけは、たしか、
ほぼ日刊イトイ新聞にて、
糸井重里さんと弘兼憲史さんの対談を読んでから、
だったと思うですが。

図書館で借りてきたり、
ツタヤにてレンタルしたりしながら、
『課長』→『部長』→『取締役』→『常務』→‥‥
と、時系列で少しずつ読み進めながら、また、
『ヤング』『係長』『学生』も読みながら、
いつだったか、ようやく、
現在の時代に追いついた。

『島耕作』シリーズを読みながら、
あるとき、ふと知ったのはね、
主人公の「島耕作」の生年月日は、
「昭和22年9月9日」で。
そして、
ぼくの父の生年月日が、
「昭和22年9月8日」だから。
島耕作とぼくの父は、じつは、
生まれた日が一日ちがいなのだった。

(うすうす予想していたところもあったですが、
 Wikipediaを見てみると、
 作者・弘兼憲史さんの生年月日が、
 島耕作と同じ日なのだったのねえ。)

このことを知ってからは、がぜん、
『島耕作』シリーズを読む、という動機が、
ぼくの中で生まれてきて。
つまりはさ、
父が生まれてからの時代、というのが、
この漫画の中で描かれている。
それを知ることができる、と思ったのだった。

ぼくの父は、市内に本社がある
とあるグループ会社で、
定年まで働いていたのですが。
先日、会社の方が来てくださって、
会社よりお香典をいただきました。

そのとき、今の会社についての
お話しをうかがいながら、
その方が帰られた後では、母とね、
ある意味では、お父さんは
会社員として良い時代だったかもしれないね。
と話していた。

たとえば、ぼくが子どものころ、
会社のイベントで、夏休みには
海水浴やキャンプや花火大会へ行ったりしたり。
今では、そういうような、
会社でのイベントはあんまり無いらしい。

昔のように、社員同士での飲み会も、
少なくなっていると聞くし。
結婚式等の冠婚葬祭も、おそらく、
昔のようでは無いのだろう。

そういう会社内の付き合いというものが、
価値観的に「良い・悪い」はべつにして。
でも、なんか、うまく言えないけど、
ぼくの父には、
合っていたのかもしれないな。と。

それは、やはり、
母とぼくという家族にしても、
ありがたいことだなあ。と思ったのよね。

そういえば、ぼくの父もさ、
『島耕作』シリーズを
どれだけなのか読んでいたらしいけど。
島耕作の生年月日が、
じぶんと、一日ちがいだということを、
知っていたんだろうか。。。

令和2年12月11日

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