文

【憫】からのつながり。

「りっしんべん」の漢字を読書中の本より探しながら、
その寄り道として
「もんがまえ」の漢字を探しているときにね。
ふと、「憐憫」や「不憫」や「哀憫」などなどの
【憫】という文字は、
「もんがまえ」と「りっしんべん」の合わせ技やわ。
と思って。

この【憫(ビン・ミン・いたむ・あわれむ・うれえる)】を、
これまた同様に、白川静先生の
『常用字解』で引こう!!! と思ったけれども。
この『常用字解』にはさ、
常用漢字のみが掲載されているとのことで。
おそらく【憫】は常用漢字でないのでしょうか、
載っていなかったのよね。

なので近所の図書館へゆき、白川静先生の『字通』で、
【憫】の字を調べてまいりました。

ですが、『字通』の説明は、
ぼくにはすこしむつかしくって。
たとえば、説明に掲載されておりました
「弔する者、門に在るなり」ということばは、
なんだか興味ぶかそうではあるのですが。
どういう意味なのでしょう???

またそして、この【憫】の字は、
「憂悶すること」と同じであって。また、
「愍」という漢字と同じであって。また、
【憫】の元の字は【閔】であって、
のちに「りっしんべん」がついたらしい。

となると、この【閔】という字の
「もんがまえ」の中の【文】が気になる〜。

って思って、帰宅後、
【文】の漢字を『常用字解』で調べてみまして。
すると、、

【文】(ブン・モン ふみ・あや・もよう・かざり)
文身(ぶんしん・入れ墨)の形。正面を向いて立つ人の胸部に、「心」「×」「∨」などの形の入れ墨を書き加える。おそらく死者の胸に呪飾(まじないの飾り)として朱色などで一時的に描いたもので、死者の霊が死体から脱出するのを防いで死者の復活を願い、また外からの邪霊が憑(よ)りつくことを防ぐ意味のものであろう。(…中略…)
美しい色や形を示す記号のような文字の「彡(さん)」を加えた「彣」(ぶん・あや)は、文身の美しいことをいう。入れ墨を加える針の針先に墨だまりのある形が「章」で、合わせて「文章」(あや。もよう。また、文字を連ねてまとまった思想を表現したもの)という。また文字(字。ふみ。また、ことば。もんじともよむ)のように用い、「もじ、ふみ、ことば」の意味に使う。

‥‥とのことで。
なんだか、じぶんとしましては、
すごい説明をかいま見たような気がいたしました。

ぼくには詳しくはわからないのですが、たぶん、
【文】という「まじないの飾り」を【門】に置くことで、
【憫(あわ)れむ】の感情を示している。
のようなことなのでしょうか。。。

でもさ、なんだか、
このような「形」と「形」と「文字」と「文字」とが、
どんどんつながってゆく感じ、みたいなところが、
漢字、おもしろい〜。

令和元年10月22日


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