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全員でmake a brief stopするチーム。

鉄道の詳しい知識は存じていないですが、
ぼくは、電車に乗るのが
けっこう好きなんだなあ。
満員電車ではそうもゆかないと思うけれども、
読書に集中できたり、
頭の中で考えごとしたり、もしくは
車窓より見える景色をぼーっと眺めてみたり、
駅に着いて乗客が入れ替わる光景を感じたり、
そして、ぼくはぼくとて
ぼくがむかう目的地の駅へとたどりつく。

電車内でそういうふうに過ごすときにおいて、
ぼくなりのルールとして、極力
スマホはさわらないようにしている。
ぼくの見ているスマホの画面を、まわりのだれかに
見られてしまう場合もありうるだろうし、また、
ぼくとしては、そんな感じで電車内の光景を
いろいろ感じてたい、と思うので
イヤホンで音楽を聴くというのもしない。
つまりはさ、電車に乗るということは、
ある種のショーであり、つまり
イベントだと思っているのよね。

そんな電車のなかでね、
毎度、じっくりでは無いけれども
どことなく聴いてしまうのが、
車掌さんによるアナウンスなんだなあ。

「この列車は○○線○○行です。」
ということばにひきつづき、たとえば
主要な駅には何時に到着するか、そして
次の駅の名称、その駅では何線に乗り換えられるか、
及び、車内での注意事項等をアナウンスなされている。
これらは、電車会社や路線によって
いろいろあるとも存じますが、案の定
ぼくは詳しいことは知っておりません。

そしてまた、日本語だけでなく
英語でもアナウンスされていて、
たとえば、東海道新幹線のぞみ号ならば
【Welcome to the Shinkansen.
 This is the NOZOMI Super Express bound for ○○.】
などなど、そして、まもなく駅へと到着するときには
【We will soon make a brief stop at ○○.】
というふうに言われていて。ここでの
【soon】とは「もうすぐ・まもなく・そのうちに」で、また
【brief】は「短時間の・しばらくの・簡潔な」等の意味があり、
【make a brief stop at〜】で
「~にちょっと立ち寄る」とのことらしいです。
ここで、「作る」という意味がある
【make】の動詞が使われているのが、
なんだかよいなあと思える気がする。
そして、この動詞のまえに
「未来」を表す助動詞【will】がつくことによって、
これから駅へ着く(立ち寄る)旨が伝えられるけれども、
このときにね、その文章の主語が
【We(私たちは)】になっているのが、
どことなくうれしい、と申しますか。

つまりはさ、この電車に乗っている
ぼく自身も含めた乗客たち、つまり
次の駅で降りる人も降りない人も、なおかつ
車掌さんや電車内におられるスタッフさんの方々も含めて
その人たち全員が【We】であり、
これから、みんなで、この先のステーションに
【make a brief stop】するんだと思えば、
ぼくもなんだか、そのなかの、いわば
チームの一員になれたような気がしてくるのよね。

日本語で言うとなると、
なかなか、そうもゆかなくって。
電車のアナウンスでも、及び、どんな場合でも
「私たちは、これから○○駅へ着きます。」
みたいな主語って言いにくいから。
たとえば、「この電車は」とか、
それとも、主語を言わないとか。
英語の言語だからこそ、こういうふうな
【We】という単語によって、どことなく
チームの感じが醸し出されてくるのかもしらないか。

そんな電車に乗りながら、
電車は、ぼくらを
どんな場所へと連れてゆくんだろうか。

令和6年6月19日


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