現在をどう生きるか5

第37回 ナンセンス

前回noteよりひきつづき、吉本隆明さんの講演『現在をどう生きるか』(開催日時:1995年9月3日)をゆっくりじっくり聴きます。講演音源は吉本隆明の183講演より。ほんじつで、第37回めなのです、たぶん。]

さて、ぜんかいにはぁー、、、

「僕はやっぱり小さな声で、自分の文章で…。つまり、僕は口が悪いですからね。フランスとか中国が今どきそういう理由で核実験したって、遠い未来は知りませんけど近未来に強大国になる可能性は全く無いですよ。それはいろんな条件で無いですよ、って、僕は書きましたけど。

 つまり、馬鹿げてんだ、こういうことするのは。

 こんなものやったら強大国になれるなんて思ってるのは、とんでもねえ錯覚だ。っていうふうに、僕は小さな声で書きましたけどね。

 つまり、それでいいんじゃないでしょうか。つまり、それくらいの意味しか無いと思います。」

のところを拝聴いたしました。つづきをぉーー。。。

それ、もっと声張り上げるために…。あの、やっぱり、張り上げるだけのことをしてればいいんだけど、全然してないんだから。あの。してないわけだし。
(チャプター05「大江健三郎の進歩したところとしないところ」/5:58〜)

「それは、声を張りあげるだけのことをしてればいいんだけど。全然してないわけだし。」

‥‥声を張りあげるだけのことをしてれば。。

あの、僕見てて、なんか、ね。村山さん、なんか。自衛隊が、その、合憲だと認めます、っていうふうに言ったときに、それ、反対…。反対した奴なんか、一人も居ないわけですよ。一人も居ないわけですよ。で、居なかったんですよ。

「僕が見ていて、村山(富市)首相が、自衛隊を合憲と認めますと言ったとき、それを反対したひとはひとりもいないわけですよ。」

それだから、それで、そんなそういう重大なことを取り逃がして。

「そんな重大なことを取り逃がして。」

つまり、自らそういうね、あの、腕力が強い奴が強いんだ、っていう序列の中に、自らその尻尾のほうで…、尻尾のほうで入りながら…、わざわざ入りながら。

「つまり、みずからそういう『腕力がつよいやつがつよいんだ!』という序列のなかに、わざわざしっぽのほうで入りながら、」

の、ここでの「尻尾のほうで入りながら」というのは、第22回のときに聴きました「しんがりに就いた」とおんなじことですかねー。

それで、あのねぇ。その、自分のほうは、まあ、あの、何も傷つく必要が無いってのは、あれだ、なんてったら、声を張り上げて核実験反対だ。ってのはナンセンスでしょう。

「それで自分のほうは何も傷つく必要がない、って、それで声を張りあげて核実験反対だ、と言うのはナンセンスでしょう。」

‥‥ナンセンス。。

っていうふうに僕だったらそういう、あの、善悪の基準を…、政治的善悪の基準を取ります。

「僕だったらそういう政治的善悪の基準を取ります。」

‥‥政治的善悪の基準。。

あの、それは認めないですね、僕は。原水禁と原水協とかずっとやってきた、その、あれってのは。認めないですね、僕は。だから、僕はそういう基準を、あの、重要だ、っていうふうに思います。

「原水禁とか原水協とかがずっとやってきたあれってのは、認めないですね、僕は。だから、僕はそういう基準を重要だ、っていうふうに思います。」

そして、わからない単語が出てきたのでネットでしらべました。「原水禁」とは「原水爆禁止日本国民会議」のことで、「原水協」とは「原水爆禁止日本協議会」とのことです。

えーと、なんだかさ、ぼく自身のことばで言うのはなかなかむつかしいんですが。つまり、反対することはよくっても、それを、たとえば吉本さんが幾度もおっしゃっているような「じぶんのほうはなんにも傷つく必要がない」ままに反対を言うのは、よくないんだ、と。

このあたり、なんかわかりそうで、でも、まだうまく言えないわー。

ではではでは、このつづきは次回noteでぇー!!!!!

平成30年8月18日


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