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映画『PERFECT DAYS』

先週の金曜日、市内の映画館にて
『PERFECT DAYS』を観てまいりました。
ほんとうは公開後すぐ観にゆきたかったけれども、
なかなか訪れられず、ようやく
映画を観ることができてよかった〜。

この映画では、役所広司さんの演じられる
東京の公衆トイレの清掃員「平山さん」が過ごす
毎日の日々が描かれているのですが。
平山さんは毎朝及び毎日、もしくは、毎週、
ルーティーンのごとく行動をなさっていて、その
平山さんの日常を垣間見るようにして鑑賞する映画、
素晴らしかったです。

淡々と過ごされているようにも思われる
平山さんの日々は、でも、淡々と言うよりかは
劇的でもあるようにも感じました。

これより映画のねたばれを含みながら申しますが、、





映画『PERFECT DAYS』の中でね、
とくに印象的で好きだったシーンは、ある日、
平山さんが掃除をしている公衆トイレの個室内にて
小さな男のこが便座で座りながら泣いていて、
迷子だと思った平山さんは男のこを励ましながら、
手をつないで公園の道のほうへと歩いてゆく。
すると、その男のこの母親が彼らを見つけて、母親は
トイレ掃除をしていた中年男性の手につながれていた
息子の手をウェットティッシュで拭きながら、
拭き終えると平山には何も告げず、
息子の手をひっぱって立ち去るけれども、
このとき、男のこは
ここまで連れてきてくれた平山さんに対して、
うしろをふりむいて「ばいばい!」と手をふった。
それを見た平山さんも、笑顔で手をふりかえした。

ぼくは現在、パートタイマーの学習塾講師として
小学生及び中学生の生徒さん、ときには
園児の生徒さんとも日々接するのですが。
たとえばこんなふうにして、接する生徒さんより
つまり、こどもたちより心を通わせるようにして
手をふってくれたりしたともすれば、
すごく嬉しい気持ちになるだろうし、
もっと言えば、じぶん自身の
一生の思い出にもなるぐらいに、
有り難い出来事だと思うのよね。

そして、映画のシーンが進むにつれて、
淡々とした日常が、淡々としながらも
でも、劇的に進んでゆくかのようにも
感じられる出来事がつづいてゆく。

これらの出来事と遭遇するということは、
映画の主人公・平山さんのお人柄があってこそ、
なのやもしらないし、もしくは
平山さんの目より見える光景だからこそ、
淡々と、でも、且つ、劇的に
感じられるのかもしれないなあ、とも思う。
ならば、ぼくも平山さんが見るようにして
日常を、風景を、世界を、
見ることができるようになれたならば。。。

このうえでも申しあげましたが、ぼくは
映画『PERFECT DAYS』を、
先週の金曜日、つまり1月5日に鑑賞いたしまして。
それは、元日起きた大地震後で鑑賞したからこそ
映画で描かれる淡々とした日常というものが、
劇的で、且つ、有り難くて、そして
奇跡的にも感じられたやもしらない。

この映画を観終わってから、そんな
「日常」について想っているのよね。

令和6年1月10日

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