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丁寧なことば。

(ドラマの内容のねたばれがあります。)

前回ブログでも書きましたが、
『逃げるは恥だが役に立つ
 ガンバレ人類!新春スペシャル!!』
を、ようやく録画で観まして。
そのなかでもね、いろいろ、
印象に残ったシーンはたくさんあったですが。

とくにはさ、ドラマ終盤、
2020年パンデミックが台頭しだしたころ、
産まれたばかりの亜江ちゃんとみくりさんのふたりで、
みくりさんの実家へ疎開することを、
平匡さんが提案するシーンは素敵だったな。

みくりさんも、シーンの雰囲気的に、
そのほうがよいのだろう、と、
子どもと実家へ疎開することを
考えていたみたいだけれども。
ひとりで残る平匡さんのことを思えば、
おそらく、みくりさんのほうからは、
言い出しづらい。

この疎開の提案は、
夫の平匡さんからでないと、
言えないんだろう。

そのことを、平匡さんが、
相手には言わせず、
ご自身の口から告げる。とゆうのは、
コミュニケーションとして素敵だなあ。
って思ったのよね。

『逃げ恥』では、毎回、
コミュニケーションが素晴らしいなあと思っていて。
たとえば、平匡さんが、
みくりさんのことを「さん付け」で呼ぶところや、
みくりさんに対して、
丁寧なことばで話すところ。などなど。
平匡さんは、みくりさんの十歳上なのですが、
年齢が上か下かとかは関係なく、
接しているのが素敵だなあ。

そういうふうに考えてみれば、でも、
『逃げ恥』の登場する人たち全員が、
丁寧なことばで話されていて。
その「丁寧なことば」というのがさ、
『逃げ恥』の世界を作っているのかもしれないな。

雑誌「SWITCH」ドラマ特集号、
脚本家・野木亜紀子さんのインタビューの中では、
「『逃げ恥』を〝人間と人間の
ディスコミュニケーションの物語〟だと捉えている」
とおっしゃっていたけれども。
そういうような「ディスコミュニケーション」を超えるとき、
いちばんたいせつなのは、
「丁寧なことば」なのかもしれない。と、
今回『逃げ恥』を観て感じました。。。

君の中にあるもの 距離の中にある鼓動

令和3年1月12日

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