2019528空

「平成10年発行の10万円金貨」

前回noteでも申しあげました、レンタルDVDで
すこしずつ観て観終わりましたアニメ「21エモン」のことで、
あとひとつだけ、書こう書こうと思いながら、
そのままになってしまっていたことがあるのを思い出したー。

それはさ、主人公・エモンたちが、
修学旅行で「火星」へ行く。という「第11話〜12話」では、
エモンが両親より旅の安全祈願で、エモンの家に代々伝わる
「お守り」を渡されるシーンがあって。
そしてこの「お守り」がこの旅で重要な役割を果たす、
という、なんだか物語のお決まりのような展開になるですが。

この「お守り」の中身は、
「平成10年発行の10万円金貨」なのでして。

アニメ「21エモン」の舞台は「2051年」でね、
このアニメが放映されたときには
「平成3年(1991年)」だったので。
アニメの舞台から見ればその「平成10年(1998年)」は、
50年以上も昔のことだけれども。
当時、リアルタイムで観ていたじぶんにとっては
「平成10年」なんてぇ、未来だなあ! って思いながら。

今になって思えば、「平成10年」も、
すでに過去のことになってしまったけど。

よくよく考えてみれば、「平成3年」のときに
「平成10年発行の金貨」をアニメに登場させる、って、
おそらく勇気が要ることのように思うのよね。
たとえば、「令和元年」になった現在から見れば、
「平成」は「31年間」あったことを知っているとしても、
「平成3年」のだんかいでは、100パーセント確実に
「平成10年」が来るとは言えないから。

でも、このシーンではさ、
アニメの舞台から見れば「過去」、そして、
リアルタイム放映からは「未来」である
「『平成10年』発行の10万円金貨」だからこそ、
印象的なシーンになっている気がするし。

だからこそ、この「お守り」に入っていた「金貨」は、
つぎのシーンへの伏線なんだけれども。それを、
制作の側から見れば「未来」である
「平成10年発行」という設定にしたというのは、
じつはすごいことだなあ、って感じたのよね。

そして、さらには、
このアニメ「21エモン」のストーリーではさ、
「平成10年」の翌年の1999年7月に
ダイオー星人・キョウフが地球をおとずれて、
そこから「宇宙」の時代が始まることになっているけれど。

ここでの「お守り」は、
その宇宙の時代がまだ始まっていなかったころの
「平成10年」という時代からの贈り物だった。
って考えると、ほんとうに素敵だなあ! と想いました。

令和元年5月28日


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