他の誰にも見えない明かり。
先の全く見えないような状況の中、ひとりの人が
「この先に、明かりが見えてきた。」と言い、
でも、その明かりは、
他の人には誰も見えない、ともすれば、
このひとりの人が言う明かりとは、
救いの明かりである、と信じてもよいものか。
他の人には見えない明かりを、
そのひとりの人は、どうして、
見ることができたのだろうか。
その方向へと進めば、ほんとうに、
救われるのだろうか。
その明かりが、たとえば、
戦火の明かりではなくて、
救いの明かりである、と、
どうして言い切れるだろうか。
暗闇のなかで、突如、
じぶんにしか見えない、
他の誰にも見えない明かりが、
向こうのほうで現れたとしたら、それは、
現実なのか、妄想なのか、救いなのか、恐怖なのか、怪談なのか、
はたまた、オオカミ少年がついたような嘘なのか、
もしくは、その人が持つ目とは、
他の誰も持たない奇跡の目なのか。
ぼくには、どう考えたらよいのか、
ぜんぜんわからないな。
その明かりの先にあるらしい
「出口」の向こう側には、
何が待ち受けているんだろうか?????
令和3年9月2日