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ある批判と国権の最高機関について。

このたびの能登半島の地域での地震ののち、
某政党野党の国会議員氏が被災地を訪れて、
被災者の方々が食べるための炊き出しのカレーを食べた、
ということについて批判がなされているけれども、
でも、ぼくとしてはその批判というのがよくわからない。

カレーを食べたことが問題ではない、
被災地を訪れたことが問題である、
とも言われているとぞんじますが、
つまり、誰しもが被災地を訪れようとすれば
被災地へ向かう道路が渋滞してしまい、
救命救助のための緊急車両が通れなくなる、
だからこそ、政党の党首クラスの被災地入りを
当面自粛することを与野党で申し合わせていた。
そんなとき、党の代表でもある上記の議員氏は
道路が渋滞するという被災地への迷惑も顧みず、
いわゆる自分勝手な考えによって現地を訪れた、
という批判なのだと存じておりますが、
それでもやはり、ぼくは
この批判もよくわからないな。

ぼくが思うのはね、たとえば、
国会とは、日本国憲法第四十一条において
「国権の最高機関」と定められており、そして
国会議員はこの最高機関に属している。

国会が国権の最高機関とされる所以としては、
国の主権者である国民の選挙によって組織なされるから、
とのことなのですが、つまり、国会議員は
「国権の最高機関」である国会において、
意見の陳述や質問を行うことができる。

政権与党や連立与党及び野党第一党や第二党のごとく、
規模の大きな政党ならば、このたびのような
大地震による災害に関して、議員さんが被災地へ訪れずとも
多くの情報が入ってくるとも思うのですが、
そのような大きな政党では無い党には、
そこまでの情報は入ってこないやもしらない。
だからこそ、国会議員として実際に現地を訪れて
被災の状態を議員氏が感じられたことについて、
国会へ述べるべく意見としてまとめる、そして
党の代表として今後の党の支援政策を考える、
これらは国会議員及び政党の党首にしかできないことである。

ここでね、でも、
「それらをしてはならない!」
と言ってしまえば、それはつまり
「国会」とは「国権の最高機関」である、もしくは
このことが定められる「日本国憲法」を、
批判することにもつながっている、
というふうにもぼくは思ってしまうのですが。
つまり、なんと申しますか、
「国会」を蔑視する、かのような。。。

このことはぼく個人の考えることなので、
考えの重大な間違い、及び、議員氏に対して
もっと本当に批判されるべき行いというのも、
あったのかもしれないけれども、
ぼくはそんなふうに思ったのでした。

いちばんのことで申しあげますと、やはり、
被災地及び被災者の方々への支援や復旧や
復興について、そしてまた、
国会がきちんと運営されてゆくこと、
と存じております。

令和6年1月21日

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