蝉の生態。~no no cry more~
このまえ公園に行ったら、
蝉の抜け殻が歩いていた。
いや、その言い方はちょっとちがうか、
抜け殻は、歩かない。
抜け殻とは抜けた後の殻なんだから。
でも、かと言って、
抜け殻として抜ける前の蝉の状態が、
なんと言われるのか、
そういえば、よくわからない。
んーと、なんだろう、おそらく、
サナギかなあ? でも、
サナギって、かっちかちのイメージもあるから、
あの、歩いていた蝉は、
サナギと言えるのかどうか?????
って考えてみたところでね、
そもそも、ぼくは、
蝉の生態について、
ほとんど何も知らないんだわ。
なんか、7年間とかのあいだ
土の中に居て、そして、夏になり、
土から出てきて、
7日間、生きる。みたいなことは、
ざっくりとは聞いたことあるけれども。
その、何年とか、何日とか、ってゆうのは、
蝉によって、及び、蝉の種類によって、
いろいろあるかどうか、とかも知らない。
蝉の抜け殻が、
木やら、塀やら、家の壁やら、に、
くっついているのは見るから、
あの歩いていた抜け殻は、いや、
だから、あれは抜け殻ではない、
あの抜ける前の殻に包まれた状態の蝉は、
土から出てきた直後で。
おそらくはさ、
木やら、塀やら、家の壁やら、のように、
垂直の角度になっていないと、
蝉は、成虫には成れなくって。
これから、そういうような、
成虫に成るためのよい場所へと、
向かってゆこうとしてたんだろうか。
あのとき、
抜ける前の殻に包まれた状態の蝉が、
公園の道を歩いていたのを見かけたとき、
ぼくはちょっと急いでいて、
あんまり時間もなかったから、
その後、どうなるのか、
観察もできなくって、
それがすこし心残りでもある。
蝉とは、
ひとりきりで土の中で過ごし、
ひとりきりで土の中から出て、
ひとりきりで成虫と成り、
ひとりきりで死んでゆくから、
漢字では「虫」偏に「単」と記すのかなあ。
蝉は、この夏においても、
一人称単数現在進行形として、
今日も元気に鳴いている。
ノー ノー クライ モー 泣かない
想い出 作ったら?
令和4年7月29日