其の四十 奥方と母親
《吉本隆明さんの講演『芸術言語論 −沈黙から芸術まで』(2008年7月19日@昭和女子大学人見記念講堂)を、ぼくが毎回ほんのちょっとずつ聞いてゆきながら、あらためてどんなおはなしだったのかを思いかえしてまいります。》
こんにちはっ。
前回noteでは、「たとえば、森鴎外という人は軍人でありお医者であり、むつかしいことばかりを自分の職業および専門として過ごした人です。この人の作品として『半日』という小説作品があります。この小説の主人公は、たぶん、ほとんど自分と同じ人間として考えて書かれたものです。」と吉本さんおっしゃるばめんでした。
つづきを聞きます。。。
それで、奥方がいて。奥方は立派なところの立派な娘さんで、かつ、伝説によれば美人であったというふうに言われております。(チャプター08 / 森鴎外と「半日」_1:03〜)
主人公には奥さんがいて。奥さんは立派な家柄の立派な娘さんで、なおかつ、美人!!
それから母親。もうひとり、母親がおります。母親、もう子どもかわいい一方で。それで、幼児から鴎外を育ててきたそういう母親で。
それからもうひとりの登場人物、母親がいて。母親は、もっぱらこどもをかわいがる傾向がつよくって。そのように鴎外を幼少より育ててきたそーいう母親。
それで、その。まあ、癖と言いますか、成り行きが止まらないで。
そして、この傾向はなくならずに。
鴎外はすぐれた軍医さんであり同時にすぐれた文学者である、って言うふうに、世間からあまねく知れ渡ってからも同じように。子どものときと同じように、鴎外の身辺の世話から何からよくやってくれるそういう親であったわけです。
鴎外が軍医として文学者として世間に広く知れわたってからも子どものころとおんなじように、しんぺんの世話からなにまでやるそーいう母親だった。。。
こ、これは、修羅場…。この講演つづきは次回noteで聞きます〜。
平成28年9月23日
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