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【永遠】とは。

先日リリースされました
Mr.Childrenの二枚のベストアルバムのね、
「Mr.Children 2015-2021 & NOW」に収録される
『永遠』を聴きながら、
「永遠」ということばについて考える。

そして、
「永遠」について考えながら、
きょうは13日なので、毎月13日更新の
「リッシンベン調査団」シリーズでは、
「永遠」という熟語で使われる
【永】と【遠】の漢字のことを、
調べてみたいと思ったんだった。

なのでさっそくいつものごとし、
白川静先生の
『常用字解[第二版]』を紐解きますと、、

【永】 エイ/ながい・ながれ
象形。流れる水の形。永は水が合流して勢いよく流れるところで、水の流れの長いことをいう。水の流れの長いことから、すべて「ながい」、とくに時間の長く久しいの意味に使われることが多い。水の分流する形は𠂢はいで、水が分流することを派といい、わかれるの意味に使われる。
【遠】 エン・オン/とおい
形成。音符はえん。袁は死者の衣のえりもとに人の精気を盛んにする魂振たまふりとしてぎょく(○)をおき、枕もとに(足あとの形で、行くの意味)を加え、死者が死後の世界に旅立つのを送ることを示す字で、遠のもとの字である。土は之の変化した形。袁にちゃく(辶。行くの意味)を加えた遠は、遠くへ行くの意味を表し、「とおい」の意味となる。

【永】とは、
「流れる水の形」であり、
それはさ、なんだか分かるとしても、
【遠】のね、この
白川先生のご説明を読んでいたら、
どこか、無性に、さみしくなってしまった。。。

【遠】の【袁】は、
死者の衣の襟元に玉を置き、また、枕元には
「足あと」の形である【之】が変化した
【土】を加えることで、
「死者が死後の世界に旅立つのを送ることを示す字」
となり、そこへ【辵(辶)】を加えられた
【遠】とは、
「とおくへ行く」の意味になる。

『常用字解』での【永】の項目の用例では、
「永遠」という熟語の意味として、
[未来に向かってはてしなく続くこと]
と記されているけれども。
でも、とは言いながら、たとえば、
人間は、そして、生物は、
永遠には生きられない、としても、
水が、
合流したり、分流したり、するかのごとく、
生まれながら、生きながら、死にながら、生まれながら、
そうして、
宇宙の時間が経過してゆくことを
「永遠」と呼ぶのかもしれないなあ。

みたいなことをね、
なんとなく、想ったんだった。

もう会えなくても 君は 僕の中の永遠

令和4年5月13日


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