如

“百が如く” の【如】の字のこと。

先日観にまいりましたユニコーンのライブでの
【ユニコーン100周年ツアー “百が如く” 】
というツアータイトルをよくよく眺めていたらね。
この【百が如く】の【如】の漢字ってば、じつは、
「おんなへん」に「口」という形だったのねぇー。

【如く】とは
「○○のように」というような比喩の意味ですので。
このツアータイトルの
【ユニコーン100周年ツアー “百が如く” 】
というのもさ。
【ユニコーン100周年】と言いつつも、その【100】とは、
「再結成10年+現メンバー30年+川西さん60歳」
=「100周年」の【100】ですから。
そのあとですぐ記される【“百が如く”】によって、
【ユニコーン100周年】が「比喩」だと分かる構造になっている。

なんて言う考察は置いておいて。

そんな「比喩」を示すが如くの
【如】の字が、どうして
「おんなへん」に「口」なのでしょう???

たとえば、「おんなへん」の他の漢字を申しあげますと、
【愛嬌】【結婚】【妊娠】【嫉妬】
【娘】【妃】【妙】【姓】【好き】などなど、と、
「女性」につよく関連あることばもあれども、
その関連がよくわからないのもございまして。

なかでも、とくに【如】はよくわからない。。。

ですので、これはいつもの如く、
白川静先生の『常用漢字(第二版)』を紐解きまして。
すると、、

】 ジョ・ニョ ごとし・しく
女と口とを組み合わせた形。女は神に仕える巫女(ふじょ・みこ)。口は「さい」で、神への祈りの文である祝詞(のりと)を入れる器の形。祝詞を唱えている巫女の姿で、祈って神意を問う巫女に神託(神のお告げ)があり、神意が伝えられる。その神意に従い、神意に合うようにすることを「ごとし(他の事・状態と同じであること、また似ていることを示す)」という。また神意を問い、神意に近づこうとすることを「しく(程度の上のものに追いついて、肩を並べる、対等になる)」という。若と字の構造が似ている。

‥‥という、つまり、
巫女である「女性」が祈り「神のお告げ」が伝えられ、
その伝えられたお告げに「合う」ようにすることが
【ごとし】である。と。
そうなると、この「合う」というのは、
たとえば、もっと具体的に言えば、
「比喩」なり「たとえ話」なりであるとは思うけれども。
つまり、女性の「祈り」のようなものである。と。。。

このご説明を読みまして、でもなんだか、
「比喩」とは、たとえば、
男性的なカチっとした「理屈」とはちがって、
もっと、やわらかいもの、と申しますか。
もっと、やさしい、と申しますか。
そういう女性的な印象があるやもなあ。と感じました。

そしてそして、この、
白川静先生の【如】のご説明の最後によれば、
「【如】は【若】と構造が似ている。」とのことでして。
こうなると、【若】の漢字のほうもね、
『常用字解』で引いてみたくなるです。

この【若】のことは、次回noteで申しあげます〜。

令和元年10月30日


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