見出し画像

複雑の森の中へ。

複雑なことを、
きちんと説明するのはむつかしい。

でも、
むつかしいからと言って、
複雑なことの説明をあきらめて、
複雑なことを考えないようにして、
複雑なことから目を背けたとしても、
複雑なことは消えず、
複雑なことは複雑なままで居続けながら、
複雑なことは、さらに、もっと、もっと、
複雑になってゆくんだろう。

とは言えども、
複雑なことについて、なんとか
説明を試みたとしても、
やはり、簡単ではない、というか。
そもそも、
複雑なことは、
複雑なんだから、
簡単に、つまり、
単純にすることもできないな。

複雑なことは、
簡単でも単純でも無いから、
複雑なのであって、
複雑のままに、複雑のままで、
複雑に説明するほかない。

複雑なことは、
複雑なのだから、
複雑なことを説明するには、
説明のことばも長くなるだろうし、
時間もかかるだろうし、
なかなかまとまりにくいだろうし、
何を言っているのかわかりにくくもなるだろう。

複雑なことは、
膨大な事象が、あまりに
ごちゃごちゃに絡み合っているために、
その膨大さに、
呆然としてしまうだろう。

でも、そんな
複雑なことの中にしか、
大事なものは無いんだろうし、
逆を言えば、その中に
希望もあるやもしらない。

と信じながら、
あきらめずに、かつ、
あきらかに見極めながら、
複雑さと対峙できたい。

ってゆうよりも、ぼくは、
複雑と友だちに成りたい。

複雑は、敵ではない。

複雑は、ただただ
複雑なだけで、
複雑自体が、こちらへと
襲って来たりはしない。

複雑を恐れて、その
複雑を消滅させようとして、
複雑を破壊しようとして、
複雑へと襲い掛かろうとするのは、
複雑さと対峙する
こちら側なのかもしれないな。

ぼくは、そんな
複雑と友だちに成りながら、
複雑と見つめ合いながら、
複雑と恋をして、そして、
複雑を愛したい。

複雑は、
複雑のままに、つまり、
簡単に理解をしないままに、
単純に解答をしないままに、その
複雑の森の中へと分け入ってゆけたい。

その道中では、ひとつ、ひとつ、
パンくずを落としながら。。。

この森の中で、ぼくは、
何と、誰と、出合うだろう?

令和5年7月2日