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遠い昔からある場所。

昨日の夜はさ、ドラマ
『ブラッシュアップライフ』の最終回〜。

1月より全10話の毎週すべての回、
おもしろかったし、そして、
つぎの回はどうなるんだろう? って、
日々、たのしみとわくわくで過ごせて、
さいこうにすばらしいドラマだったなあー。

『ブラッシュアップライフ』のおもしろさとは、
何だったのか? って考えてみると、たとえば、
主人公・あーちんたちの
「友情」の物語でもあるし、
主人公たちを含めた登場人物によるリアルな
「会話劇」としても観ることができるし、また、
タイムリープが用いられた
「SF」作品でもあるし、この
タイムリープをなされることによって、
あーちんがいろいろと経験されていた
「お仕事ドラマ」としても観られるし、そして、
そのストーリーからは、たとえば、
「勉強する」とはどういうことか?
も考えることができるし、はたまた、
ドラマの中で登場するアイテムなどからは
平成の「文化史」として観ることもできて、なおかつ
平成の「カラオケソング史」としても観られる。さらには、
生まれ変わったら何になるか、という、
輪廻転生の如くの「宗教観」と申しますか、つまりは、
「死生観」のドラマでもある。

毎回、ドラマを観ながら
とってもおもしろくてたのしかったんですが、
でも、主人公のあーちんがね、幾度とも
突然に死んでしまい、その都度、あーちんは
来世ではなくって、
今世をやり直す、というストーリーからは
「死」についてのことを考えていた。

つまり、この現代においては
交通事故等によって、
突然に亡くなることもありうる。また、
ドラマのおもしろさやたのしさの裏では、
突然に亡くなるあーちん自身は
タイムリープによって人生をやり直すけれども、
突然に亡くなる人生の側において
残された家族や友人たちの気持ちを想えば、
つらい、とも感じていた。このつらさのことも、
ドラマの後半の回で描かれていて、
そのストーリーもすばらしかったな。

こういうふうに考えてみれば、
『ブラッシュアップライフ』とは、
あらゆる要素が込められたかのような
総合的な文学作品のようにも感じられる。

なんだか、これからもね、ぼくは
『ブラッシュアップライフ』というドラマとは、
何だったのか? って、折に触れて
考えて続けてゆくやもしらないなあ。

昨日、最終回の第10話では
エンディングの場面にてMy Little Loverの
『Hello, Again 〜昔からある場所〜』が流れたのが、
すてきだった〜。

君は少し泣いた? あの時 見えなかった

僕はこの手伸ばして空に進み風を受けて
生きて行こう どこかで まためぐるよ
遠い昔からある場所

令和5年3月13日


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