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その時代のこと。

以前、ある20代のお知り合いと、
いろいろお話しをしていて。

彼は、音楽のことや楽器のこと、
いろいろ詳しくって、ぼくも、
いろいろ教えてもらったりしたのですが。
ある日、たまたま、
「90年代の音楽」が話題になって、
その話しをしていたんだけどね。

彼は、たとえば、
GLAYの『Winter, again』や、
L'Arc-en-Cielの『Driver's High』や、
WANDSの『世界が終るまでは…』などなどの
曲を挙げていたですが。もちろん、
それらの曲は90年代を彩る名曲ではあるけれども。
そのころ、10代だったぼくとしては、
ちょっと思い入れがありすぎちゃって、
公正に見られない、というか。

それでいろいろ思い出しながら、たとえば、
90年代の音楽って、
「どの曲がよかった」みたいな、よりも、
もっと「全体的に」と言うか、
なんて言うんだろうねえ、
あの曲も、この曲も、その曲も、どの曲も、
毎週のごとく、名曲の新曲がリリースされて、
毎週、毎週、エキサイティングだった。
という印象があって。

それもね、もっと詳細に言えば、
『HEY!HEY!HEY!』や『うたばん』という
「音楽バラエティ番組」と、
音楽番組や雑誌のオリコンで発表される
「CDシングルランキング」が、
かなり重要だったー。

『HEY!HEY!HEY!』や『うたばん』の
今週のゲストは誰で、そして、
今週のランキングは何位なのか?! に、
一喜一憂していた!!!

今、思い返せば、
テレビやランキングには入らなくとも、
すばらしい音楽、というのもあることを、
あとになってから知るけれども。
そのころのぼくには、よくも、わるくも、
「テレビ」と「ランキング」の音楽がすべてだったし。
そこで見聞きする音楽を聴くことによって、
毎週、怒涛の興奮を味わっていた。

ということを、彼とお話しすることで、
思い出してたのですが。

彼と話す中ではさ、どうしても、
その時代の中で過ごしていないと、
わからないことがある。ってゆうことに、
ちょっと気づいた。というか。
だからって、べつに、
そのことを知っていることが、
えらい、とかでもないし。そして、
じぶんの生活感だけが、
世界のすべてでもないとは思うけど。

たとえば、ぼくは、
1982年生まれですので、
ビートルズが活動されていたときのことは、
もちろん、知らないし。また、なんでしょうか、
たとえば、サザンオールスターズが
デビューしたころも知らないし。
じぶんが生まれるまえのことは、
あとから、観たり聴いたりしていて。
ぼくがだいすきな、
奥田民生さんだってもね、
ユニコーンがデビューしてから、
解散するまでのことは知らなかった。
民生さんのこと、ソロ活動から知ったから。

そう考えてみれば、
昔の音楽を、
その時代に過ごした人と、
おんなじ感覚で聴く。というのは、
できないのだろうなあ。とは感じる。

それとはぎゃくに、
今の10代の人と同じ感覚では、
過ごせない。
というのも感じるけれども。

たとえば、
ジョン・レノンが亡くなったときのことは、
どういうふうだったのか。
というのも、ぼくは、
ほんとうのところは知らないし分からない。

令和3年3月5日


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