あじさい2019

「りっしんべん」について。

「覚える」と、「憶える」とでは、
おんなじ「おぼえる」ではあれども、
ちょっとニュアンスが変わってくるわ。

たとえば、「覚える」のほうはさ、
数学や理科の公式、歴史の年号や人名や出来事、
言語や漢字を覚える的な、知識を「おぼえる」系で。
また、「憶える」のほうは、
「だいじな思い出」をおぼえている。の感覚だと思うの。

なので、ぼくは「おぼえる」ということばを使うときは、
そのばあいによって使い分けたいなあ。
と思っているんですが。

「覚える」と「憶える」のことでぼくが着目したいのは、
「憶」の「りっしんべん」なのよね。

「りっしんべん」って、
その偏の字面の形はけっこうちがうけれども、
「心」を表している。
ということにあらためて気がついたのは、数年前、
武富健治さんの漫画『鈴木先生』2巻より、、、

現場っていう「忙しい」場所に埋もれて……「忄(こころ)」を「亡(な)くさんように頑張るさ!(漫画『鈴木先生』2巻「@嵐の前夜」より引用です。)

‥‥と、主人公の「鈴木先生」が言っているシーンを
読んだときなんだけれども。

そして、さらに申しあげますと、
せんじつ6月7日放送の「news23」での
糸井重里さんがゲスト出演されたときにね。
そのコーナーのテーマとなっていたのが、

「愉しく生きるには…」

ということばだったですが。このことばを見ながら、
「楽しく」でなくて「愉しく」のほうなんだなあ!
って思って。でも、たしかに、
「楽しく」と「愉しく」とでは、
おなじ「たのしく」でもけっこうふんいきがちがうし。
いや、どうちがうんか?! ってえのは、
うまく言えないけれども。うーんと、
「愉しい」のほうが、より、たのしそう〜?????
愉快、というか、愉悦、というか。。。

ってゆうこのときにねぇ、ぼくは、
「りっしんべん」の漢字はなんだか奥ぶかい!!!
と確信したんだよね。

なので、「りっしんべん」の漢字をさ、
いろいろ調べてみようと思いつつ、、、
でもネットで検索しちゃうのはあまりにも簡単すぎるので、
そうはせず、読んでいる本の文章のなかから、
ちょっとずつ探してみまして。すると、、、

「憶」や「忙」や「愉」の以外にも、
「悩」「情」「惜」「慌」「慣」「懐」「悟」
ということばや、また、
「怖」「怯」「悔」「恨」「憎」「惨」「憤」
というどこかおどろおどろしい漢字や、そして、
「性」「快」「惚」「悦」「憧」(「慟哭」の)「慟」
のような恋や愛やエロス(?)にも関わりそう的なのもあったり。
はたまた、熟語で言えば、
「恍惚」や「憐憫」や「惰性」や「憤慨」ってえのは、
どちらの漢字とも「りっしんべん」で。
どれも、つよいことば、とゆうか。
やはり「こころ」に関連しているような気がするなあ。

そんなような、ほかにはさ、
どんな「りっしんべん」の字があるでしょうか〜。

令和元年6月13日


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?