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二つの供養塔。

ぼくが住んでいる愛知県豊橋市のおとなり、
豊川市にある豊川稲荷には、
境内を西側出口より出た駐車場の場所に
「豊川海軍工廠戦没者供養塔」という
供養塔が建てられている。

この供養塔は、
昭和20年8月7日、
豊川海軍工廠への爆撃で亡くなられた方々を
ご供養するための塔なのですが。

そして、ここから北側へと
すこし歩いたところには、
戦没された牛や馬や動物たちを供養する
「動物供養塔」も建てられている。

初詣等で豊川稲荷を訪れた際には、
この二つの供養塔もね、いつも、
お参りをするのですが。

とくには、
「動物供養塔」は、たまたま
このあたりを歩いていたら見つけまして。
見つけたときには、
あぁー、戦没者の方々だけでなくって、
動物たちの供養塔もあるのだなあ、と想いながら、
なんとも言えない気持ちになったんだった。

戦争とは、
言わずもがな、ではあるとは存じますが、
人間の命や生活や文化を奪うだけでなく、
すべての動物や植物や生物をも破壊する。

この二つの供養塔を思いながら、
そういうようなことを、
思い出して、考える。

今、
この時間であっても、ないし、
どの時間であっても、
戦争によって亡くなられる命がある、
という現実のなかで、
夜、
寝るまえには、
この日亡くなられたすべての命を、
祈らねば、と想い、
目を
瞑り、
祈り、
眠りにつく。

その夢のなかでは、
黄色い花と青空のもと、
ぼくは誰に逢えると言えようか。

逢え、家、飢え、絵々、嗚咽、、、

令和4年4月20日


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