表紙14

其の四 世界を知るにはどうしたらいいのか?

《2008年7月19日・昭和女子大学人見記念講堂にて開催されました吉本隆明さんの講演『芸術言語論 −沈黙から芸術まで』を、ぼくが毎回ほんのちょっとずつ聴いてゆきながら、あらためてどんなおはなしだったのかを思いかえしてまいります。》

こんにちはー。

前回noteでは、1945年8月15日天皇陛下によるまさに突然の降伏および平和宣言を吉本隆明さんが聞いて‥‥

のつづきです!!!

あの、そのときから、だから1940年からって言ったら45年か6年ぐらいまで、何を、何をして、何を考えて、何をしたか。って言いますと、つまり、(チャプター03 / 敗戦の衝撃_6:07〜)

そのあいだ、吉本さんは何を考え、何をされたのか。。。

僕は要するに文学青年だったから、文学について、あるいは人間の精神活動とか、あるいは心理的な所以(ゆえん)とか。そういうものについては、自分なりの判断力を持って、自分なりに心得てるつもりでおりましたけれど。

それまで吉本さんは、文学や、人間の精神や、心理的なことについては自分なりの判断力で心得てるつもりだった、けれども、、

要約して感じますと。あの。僕は戦後、その降伏の日から5、6年は結局、まあ、言葉で言いますと。つまり、おれは…。おれは、ってのはマズイかな? あの要するに、わたしは、(会場笑)

‥‥というここのね、「おれは」って言うのを直後で「わたしは」に言い換える吉本さん、なんだかよいなぁ。

わたしは要するに、世界を知るためにはどうしたらいいのか? つまり、世界を知る方法っていうのをすこしも知らなかったな。って。つまり、考えたことなかったな。っていうことを初めて気がつきました。

世界を知るにはどうしたらいいのか? を、これまですこしも考えたことなかったことに初めて気がついた。と。

なんだか、すごいおはなし。。。

それで、こりゃいかん。というふうに思って、つまり。えー。世界を知るにはどうしたらいいのか? っていう勉強をその後、あの。懸命になって5、6年つづけたと思います。

それでその後、懸命になってその勉強を5、6年つづけた。

‥‥と、吉本さんおっしゃるこのつづきは次回noteで聞きます。かの敗戦が、変えてしまったこと。。。

平成28年8月18日



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