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四七日と焦り。

父が亡くなり、
ほんじつで四週間。
仏教の考え方では、
「四七日(よなのか)」の日。

このごろでは、
まだ、終えていない手続きのこともあるし。
そのほかにも、いくつか、
やらないといけないこともあったりして。
そういうのがいろいろたまり、
焦る気持ちも、出てきている。

焦っても、
しょうがないんだけれども。

どうしても、焦っちゃうな。

そんなような、
ちょっと焦ってしまう今は、
あることを思い出している。

それは、父が亡くなってから、
病院のロビーより
葬儀屋さんへと連絡して、
父の体を、運んでもらったときのこと。

しばらくしてから、
葬儀屋さんが病院へと来られまして。
来てくださった葬儀屋さんが
病院の玄関より入って来たとき、
その男性のスタッフさんがね、
ゆっくり、ゆっくり、歩いておられたのが、
とっても印象的で。

この、スタッフさんの
ゆっくりの歩みを眺めながら、
あぁ、父は亡くなったんだな。
と、まずは、あらためて感じたし。
そしてまた、
「死」という状況の前では、
いそいでもしかたがない。
ということも、思ったんだった。

いそいでもしかたがない。
であるのならば、
なるべく、冷静でありたい。と。。。

そう思いながら、たとえば、
通夜葬儀のときには、
喪主であるぼくよりお焼香をしたのですが。
そのときも、できるかぎり、
ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり、の動きで、
お焼香いたしました。

父が亡くなった日から
四週間が経ち、
手続きのこともすこしずつ進めながら、
現実の世界のせわしさへと、
また、戻りつつある気もするけれども。

ちょっと焦ってしまうような今だからこそ、
あの日、
葬儀屋さんのスタッフさんが歩んでおられた、
ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり、の動きを、
また、今、思い出したい。。。

令和2年11月30日


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