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【叱る】も、【叫ぶ】も、【吐く】も。

昨日のnoteでは、いろいろな
「クチヘン」の漢字について書いたですが。

そう書くと、また、やっぱり、
「クチヘン」の漢字が気になってきて。
いつもの如く、
白川静先生の『常用字解(第二版)』で
調べたくなってくるんだけれども。
「クチヘン」の漢字の数、なかなか多くって、
どの漢字を調べようかなあ?????
って考えながら、なので、最初の動機でした、
橋本治さんの著書で書かれておりました
【叱る】【叫ぶ】【吐く】
の3つの漢字、引いてみました。。。

【叱】 シツ/しかる
音符は七(しち)。「しっ、しっ」と舌をうちならす音を写した字。舌うちをしながら責めることで、「しかる、ののしる」の意味となる。咤(た/しかる)も同じように舌うちの音を写している。合わせて叱咤(しった)といい、大声でしかることをいう。
【叫】 キョウ(ケウ)/さけぶ
丩(きゆう)は縄(なわ)をより合わせる形であるが、この字は叫び声を写したものであろう。それで「さけぶ、よぶ」の意味に用いる。喚は出産のときに出す大声を写した字であるから、叫喚(大声をあげてわめくこと)とはいずれも大きな声を写したものであろう。大きな声が遠くまでひびくことを、大語叫叫という。
【吐】 ト/はく・だす
[説文]二上に「寫(そそ)ぐなり」とあり、吐瀉(としゃ)する(はく)の意味とする。「はく、はきだす、だす、すてる」の意味に用いる。吐は吐(は)き出すときの音を写した擬声的な字であろう。

【叱】の漢字は、つくりの部分が「七」で、
それを「しち」と読むことで、
「しっ、しっ」と舌打ちしながら
責めたり、しかったり、ののしる、の意味になる。
前回noteではさ、この中で書かれている
「叱咤」という熟語の【咤】の漢字は忘れていたなあ。

【叫】の漢字は、つくりの部分が「丩」で、
それは「縄をより合わせる形」であり、
「さけび声」を写した字。そしてまた、
【喚】は「出産のときに出す大声」を写した字で、
【叫】と合わせて【叫喚(きょうかん)】という熟語がある。

ここでの、【喚】のもとの意味が、
「出産」のときのにあげる大声。とゆうのも、
そうなんだあ、って思いましたー。

【吐】の漢字は、
[説文解字]には「寫ぐなり」ということばがあり、
「吐瀉する」という「はく」の意味となる。
この【吐】とは「吐き出すときの擬声的な音」、つまり、
そういうときの音を写した字である。

‥‥とのことで、こう見てみれば、
この3つの「クチヘン」の漢字、
どれも「音」を「写した」字なのだなあ。

【叱】は「しっ、しっ」という舌打ちの音。
【叫】はそのまま「さけび声」の音。
【吐】も「吐き出す」ときの音。

「クチヘン」って、
「口」だからこそ、
「音」が関係しているのやもしれないねえ。

あ、そういえば、
前回noteのなかではさ、
【叩く】という漢字が「手へん」でなく、
「口へん」というのはどことなく印象的。
と書いたのですが。これも気になって、
白川静先生の『常用字解』で見てみれば、
常用漢字ではないのか掲載されていなくて。

それから、ネットで検索してみると、、、

『漢字文化資料館』というサイトのご説明では、
「手へん」と「口」を合わせて【扣】という
「たたく」の意味を持った漢字もあって。
でも、現在定着しているのは、
なぜだか、【叩】のほうである。

ってゆうのは、なんだか、
おもしろいなあって思いました。

叫びながら、祈りながら、
ポケットの中のカスタネットを叩きたい。
そして、
次の扉を、叩きたい。。。

令和2年4月14日


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