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月とアルプスの少女と緑の翻訳について。

夏目漱石が、英語における
「I love you.」ということばを、日本語では
「月が綺麗ですね。」とでも訳そうか、
というふうに言ったことは、じつは、このお話しとは
真実なのかどうかはわからないらしいけれど、でも、
おもしろいなあ! って思う。

外国語が不得意なぼくは、
翻訳って、とっても未知なことなのですが、
ある言語のことばを、たとえば、ただ、
辞書的に、及び、文法的に、
訳すだけでなくって、
文化的なことも照らし合わせる、というのは、
おもしろさも感じるし、でも、かつ、
さらなるむつかしさもあるのだろうなあ。

翻訳のことでさらに思い出すのは、
ゲーム『MOTHER2 〜ギーグの逆襲〜』の中で、
ある町のある人に話しかけると、、

じゃ クイズ。
「アルプスのしょうじょ○○ジ」
○○のところに なにがくる?
  ⇒はい     いいえ

‥‥と問われて、この問いに、
「はい」と答えると、

せいかい! たいしたもんだ。

「いいえ」と答えると、

ブーッ!
「アルプスのしょうじょイイエジ」
ってことは ないだろ。

というシーンがあるのですが。

このシーンをね、『MOTHER2』の英語版
『EarthBound』では、、

OK, pop quiz! "A Beatles
song, ×××terday."
Can you fill in the blanks?
  ⇒Yes      No

‥‥と問われて、この問いに、
「Yes」と答えると、

That's correct! I'm
impressed.

「No」と答えると、

Buzzzzt!
"A Beatles song, Noterday."
Wrong!

というふうになっているらしくって。

ぼくは、この英語版は
プレイしたことないんですが、
でも、この翻訳を聞いたときには
感動したなあ〜。

「アルプスの少女ハイジ」という作品を、
英語圏の人はわからないから、
それを、ビートルズの曲へと変更する、
というところまでを含めたものが、つまり、
「翻訳」なのだろうなあ。

このことを思い出したきっかけとして、
さくじつのブログでは、ビートルズの
『ゲット・バック』という曲の
歌詞のことを書いたのですが、、

Jo-Jo left his home
In Tucson, Arizona 
For some California grass
【Get Back/The Beatles】

「For some California grass」
という歌詞の「grass」とは、
「草」や「芝」という意味だとはぞんじますが、
ぼくが持っているCDの歌詞カードによれば
「緑なすカリフォルニアへと向かったのさ」(山本安見さん対訳)
とされていて。でも、このほかにも、
ネット検索してみれば、たとえば
「大麻を求めて」というのもございまして。

『リーダーズ英和辞典(第3版)』で調べると、
「grass」には、たしかに
「マリファナ」の意味もあって。

そういうふうにも考えてみれば、
アリゾナ州の「ツーソン」という町から、
「カリフォルニア」へと向かう、
というときの、
その人の気持ち、とか、
その土地の人々の生活、とか、なおかつ、
その時代性みたいなこともあるやもしれないし。
ネット調べてみると、
アリゾナ州の「ツーソン」とは、
砂漠に囲まれている町、とのことだから、
「砂漠」と「緑」の対比とも言えるだろうし。
はたまた、比喩というか、つまり、
なにかしらのメタファーも、
考えられるやもしらないか。

それをさ、でも、なんとゆうか、
イギリス・イングランド、
リヴァプール出身のポールが描かれる、というのは、
天才的、と申しますか、
すごい! って思う〜。

ゲット・バック、ジョ!!!

令和4年8月20日


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