現在をどう生きるか6

第49回 僕は素人ですから

前回noteよりひきつづき、吉本隆明さんの講演『現在をどう生きるか』(開催日時:1995年9月3日)をゆっくりじっくり聴きます。講演音源は吉本隆明の183講演より。ほんじつはねぇ、第49回めなの。]

こんにちわ! じゃあ、聴っくよー。

ぜんかいでは、、、

「不況であるかないか、っていう判断を、もしこの日本国の社会が栄えてるか栄えてないか、っていうことの基準にしたいんならば、それでもう人によって全然違ってしまいます。

 もう、エコノミストって言いますか、経済専門家の言うことはほとんど信じられないねぇ、っていう。あの、どうしてか、と言ったら、大企業体主体に不況かどうかを判断するからです。

 だけど、それはもう変わっちゃったんですよ、現在っていうのは。社会が、経済機構が、変わっちゃったんですよ。」

のばめんでした。つづきだよ。。。

だから、今だったら、そうじゃない。それよりも、あの、個人消費っていうものを主体にして、それが減ってるか、減ってないか、っていうことで判断するのが…。あるいは、どの規模で減ってるか、どの規模で減ってないか。って判断するのが、それが、不況の判断としてもっとも正確である。
(チャプター06「不況をめぐる価値の浮遊性」/8:23〜)

「今だったらそうじゃない。それよりも、個人消費を主体にしてそれが減っているかいないか。あるいは、どの規模で減っているかいないか、って判断するのが不況の判断としてもっとも正確である。」

つまり、企業の利益を主体にするのではなくって、個人消費を主体にする。と。。

全然…、100パーセント正確とは言いませんけど、他のものに比べて、もっとも正確だ。っていうふうに言えると、僕は思います。

「100%正確とは言いませんけど、他の判断のしかたにくらべて、もっとも正確だ、っていうふうに言えると僕は思います。」

‥‥もっとも正確だ。。

あの、僕は要するに素人ですから。あの、僕はこんなこと言ったって、あの…。あのやろう、素人のくせに勝手なこと言ってる、っていうふうに思うだけで。あんまり、文句言われないですから、言いますけど。(観客笑)

「僕は素人ですから、僕がこんなこと言っても『あのやろう、素人のくせに勝手なこと言ってる。』と思うだけで、あまり文句言われないですから言いますけど。」

ここで吉本さんおっしゃる「僕は素人ですから」というのはさ、たとえば糸井重里さんもほぼ日の中などで幾度かおっしゃっていたなあ。素人だからこそ、素人でいるからこそ、できることがあるのかもしれないな。

また、この「言いますけど」のところでお客さんの笑いが入るのが、なんだか、なごやかになる。。。

そして、、

でも、僕…(笑)、僕のほうが言ってることのほうが正しいに決まってるわけですよ。なぜなら、すぐに誰でもすぐ分かるわけです。それで、あの、僕はそういうふうに思います。

「でも、僕の言ってることのほうが正しいに決まってるわけですよ。なぜならば、だれもすぐにわかるわけです。」

えーっと、つまり、たとえば経済専門家が言うような「不況」というのは、うそであり、そのうそは、考えればだれでもわかること。的な。。。

それではっ、このつづきはまた次回noteで聴きましょう〜。

平成30年8月30日


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