旦

「元【旦】」のごあいさつ。

「元旦」ということばは、
「元日」の朝、のことらしいですが。

ともすれば、さしずめ、
「元旦」の【旦】という漢字はさ、
地平線から上がってくる「太陽」のように見えるなあ。

ってゆうふうに思ったものですから、
漢字についてのことならば、毎度のことながら、
白川静先生の『常用字解(第二版)』では、
どう書かれてあるだろう? と引いてみれば、、、

【旦】 タン・ダン/よあけ・あさ
雲の上に日がさし昇る形。「よあけ、あさ、あした」の意味に用いる。古代中国では、王室の重要な儀礼は夜明けのとき、早朝に行われた。金文には、「旦(あした)に(周(しゅう))王、大室(たいしつ・儀礼を行う場所)に各(いた)る(至る)」のようにいうものが多い。政治上のことも朝のうちにとり行われたので、朝政(政治。あさのまつりごと)という。朝(あさ、あした)は艸(そう)と日と月とを組み合わせた形で、艸(くさ・草)の間に日(太陽)が出ているが、残月がなおかかる形であり、朝あけの時をいう。

‥‥とのことでして、なるほどぉ、
「雲」の上に【日】が昇ってくるふうだったのねー。

白川静先生のこの【旦】のご説明ではさ、
【朝】という漢字のことも出ておりますが。
【朝】は「艸(そう)」と「日」と「月」とを
組み合わせた形、とのことなのですが。そうなると、
では、たとえば、

「明けましておめでとうございます。」

という新年のごあいさつにおける、
【明】という漢字だっても「日」と「月」だよなあ。
と思い、引いてみれば、
もとは「朙(めい)(←機種依存の漢字やもしれません。)」
という字らしく、そしてこの左側の形は「窓」の形で、
窓から月明かりが入り込むことを【明】と言うそうです。

と、それではあらためまして、
元日、元旦のごあいさつを申しあげます。

明けましておめでとうございます。
旧年中は……

ん?! あっ、【旧】の字ってば、
【旦】の横棒が縦に変わっただけやないか〜!
と思いまして、また『常用字解』引いてみれば、、、

【旧】 キュウ(キウ)/ひさしい・ふるい
もとの字は舊に作り、萑(かん)と臼(きゅう)とを組み合わせた形。萑はフクロウ科のみみずく。臼はうすではなく、鳥を捕らえるための道具。これにみみずくの足をからませて飛び去ることができないようにして捕らえることを舊という。みみずくは昼は目が見えにくいので、足をからめて捕りやすいのであろう。みみずくが足をとられて動くことができなくなって留まるので、「ひさしい(長い時間がたつ)」という意味になり、長時間たって「ふるい」の意味となる。久(きゅう)と音・意味の近い字である。

‥‥ってゆうような、
「みみずく」が登場してくるかのような、
なんだか、すごいお話が書かれてあったー。

さて。では、またあらためまして。。。

明けましておめでとうございます。
旧年中は、一年に亘り……

ん??! 「亘(わた)り」の【亘】とは、
元旦の【旦】の上にさらにもう一本横棒がある形やないか〜!!!
あぁ、なかなか新年のごあいさつが進まない〜。
と想いながら、でも、
【亘】の字は『常用字解』には載っておらず。ですので、
【亘】に「うかんむり」での【宣】を調べれば、、、

【宣】 セン/のべる・あきらか
宀(べん)と宣(せん)とを組み合わせた形。宀は祖先の霊を祭る廟(みたまや)の屋根の形。亘は半円形のものをいうことが多く、そのような形の室を宣室という。(中略)
宣室は裁判や儀礼の行われる場所で、そこで発令されるものが宣言(広く一般に向かっていうこと)・宣布(せんぷ・広くのべ知らせること)とされ、宣は「のべる・のたまう」の意味となり、のち「あきらか」の意味にも用いる。

‥‥と、つまり【亘】は「半円形のもの」をいう、らしい。
けれども、詳しくはよくわからない。
もう、しょうがない。

さてさて、またまたあらためまして、
元日、元旦のごあいさつを申しあげます。

明けましておめでとうございます。
旧年中は、一年に亘りまして、
ぼくのnoteへ来ていただきありがとうございました。
本年も、どうぞ、よろしくお願いいたします。

‥‥というそんなような【日】に横棒をつけた【旦】に、
さらに横棒をつけた【亘】に、なおかつ、
「りっしんべん」をつけた【恒】の漢字を眺めながら、
「【恒】久平和」をねがいたい〜。

令和2年1月1日


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