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3年後の音楽、30年後の音楽。

ぼくは、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズが
大好きなのですが。そのなかでもね、『1』では、
1985年から1955年へとタイムスリップした
主人公マーティが、まだ当時はリリースされていない
チャック・ベリーの『ジョニー・B.グッド』を、
演奏するシーンが大好きなのよね。

マーティが弾くギターの音を、
「新しいサウンドがほしいんだろ?
 これを聴きなよ!」と、
そのバンドメンバーの一人がチャック本人へ電話して、
電話越しでその音を聴かせることによって、
ロックンロールが誕生した、という、
タイムパラドックスのことも楽しいし。
また、その「新しいサウンド」と言われる
『ジョニー・B.グッド』の音楽で、
パーティに参加する人たちが踊り出す、ってゆうシーンが、
とってもすてきー。

演奏の途中でテンションが上がってしまったマーティーが、
アンプを蹴ったり、のけぞってギターを弾いたり、
1985年のハードロック的な奏法で、
ギターソロをかき鳴らす、というときには、
これまで激しく踊っていた人たちや、
一緒にセッションしていたバンドメンバーさえも、
唖然としちゃって、
演奏がストップしちゃう場面も、すき。

そこですかさずマーティが、
「君らにはまだ早い。君らの子供は分かる」
と言うのがさ、このシーンのことをね、
あらためて考えてみれば、たとえば、
1955年の人たちが、
3年後の1958年にリリースされる
『ジョニー・B.グッド』を聴くのは、
受け入れられるとして、でも、
それから30年後である1985年の、たとえば、
ヴァン・ヘイレンの音楽は、
あまりに激し過ぎて、受け入れられない。
というふうに解釈できるかもなあ、と思ったの。

おそらく、ロックやハードロックという音楽も、
ぼくはリアルタイムでは体験してないから
くわしくは語れないけど、その後に登場する
ビートルズやレッド・ツェッペリンなどなど、
60年代、70年代の音楽を経ることによって、
すこしずつ完成していった。

そういうような、つまり、時代のギャップをね、
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のこのシーンで、
体現できるのやもしれないなあ。

さらに考えてみると、でも、たとえば、
現在2021年の音楽を、
30年前の1991年の人たちが聴く、はたまた、
1991年の人たちが、
それから3年後の1994年の音楽を聴く、ってゆうのは、
どれくらいのギャップを感じられるものなのか。
そして、
現在2021年の人たちが、
3年後の2024年の音楽を聴く、
30年後の2051年の音楽を聴くとしたら???

そんなこともね、なんだか
想像できるかもなあと想いました〜。

令和3年11月20日


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