常用字解

【学芸】と【教育】と。

ぼくがこのブログで「漢字」についてのことをしるすときに
よく引用いたしておりますのが、
白川静先生の『常用字解』という辞書なのでして。
この「白川静先生」のことを知ったのは、たしか、
内田樹さんの書籍を読んでだったとぞんじますが。
そのときに、なんだか興味を持ちまして、
この『常用字解(第二版)』を購入いたしました。

それからは、しらべてみたい漢字があったときには、
ぱらぱらと眺めるみたいにして、
この辞書を読んでいたのですが。

さくねんのあるころ「ほぼ日」を読んでいたらば、
糸井重里さんが【藝】と【教】との
漢字のちがいについておっしゃっていて。それがさ、
とってもおもしろいなあ、と思ったのよね。

そこでは、まずは【藝】の字は、
【人がひざまずいて、植物を育てている】
という象形文字より漢字がつくられていって。
そして、昔の日本では、「先生を育てる学校」のことを
「学芸大学」と呼んでいたそうですが。それはつまり、
【芸】つまり【藝】の象形文字のごとく、
「ひざまづいて、育てる」という意味があったそうで。

画像1

でも、ある時期よりこの「学芸大学」が、
現在のような「教育大学」という名称に変わった。と。
この「教育大学」の【教】の字は、じつは、
【鞭で躾ける】という象形文字がもとになっている。
とのことで。

教2019

たとえば「教鞭」という熟語もございますが、
【教える】ということは、
「ムチでびしびしとしつける」的な意味があるそう。

ぼくはさ、現在は、
学習塾講師のアルバイトをしておるので、
このことを読んで知ったことはかなりのショックで。
できれば【教育】のほうではなくって、
【学芸】の意識で過ごしていられたら。
って想いながら。。。

この糸井さんのおっしゃっていたことを、
たしかめるように、じぶんの持っている
白川静先生の【常用字解】を引いてみれば、
まさに、それらのようなことが書かれてあって。
それ以来、白川静先生の書かれる「漢字」についてのこと、
また、「漢字」自体のことが、さらに、
おもしろいなあ、と思うようになったの。

そのじぶんが感じた「おもしろさ」から、
「漢字」にね、もっともっと興味を持つようになり、
そして、今に至るのだと思っている。

だもんで、ぼく自身が学ぶようにしながら、
このブログでも「漢字」のことをしるしたいし。
白川静先生の研究のことはぼくは全く存じないのですが、
まさに、【学芸】をするように「漢字」をしらべたいし。
ひいては「じぶんの興味」を育みたいのよね〜。

ひざまずいて、育てたい。。。

令和元年12月15日


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