「ハク」と「コハク川」と「名前」のこと。
さくじつのブログでは、
愛知県東部を流れる一級河川・豊川に架かる
豊橋市内の「橋」の名前、
などなどについて書いたですが。
このことを書きながら思い出していたのは、
映画『千と千尋の神隠し』の登場人物
「ハク」のことでした。
『千と千尋の神隠し』って、初めて観たときは
あんまりわかってなかったけれども、
いや、今でもあんまりわかってないとも思うけど、
「名前」とは、何か???
という物語だと思うのよね。
主人公の「千尋」は、
べつの世界へまよいこみ、その世界では
あたらしく「千」と名付けられてしまう。
千尋は「千」という名前で過ごしながら、
だんだん、元の「千尋」という名前を
忘れていってしまう。そして、
この世界で出合った少年「ハク」もまた、
元の名前を持っていたけど、その
じぶん自身の名前を忘れてしまっている。
あるとき「千」は、
「ハク」の元の名前が、
千尋が幼いころに落ちた
「コハク川」という川であることに気づく。
このことってさ、ぼくとしては
解釈的にはむつかしいんですが。
つまりは、物事には「名前」があって、
その名前が変わってしまえば、
その物事も変化してしまう。
それは、人間でも、川でも、どんなことでも、
物事の様相は変わる。
たとえば、かつて、
災害の起きた土地では、
その災害をあらわす地名がつけられていたとして。
その後、時を経て、
その地名が変わってしまって、
人々の災害の記憶も失われてしまう。というような。
ほかにも、たとえば、
かつて「○○藩」や「○○宿」と呼ばれていたのが、
今では「○○県」や「○○市」となっているのは、
なんだか、かなり雰囲気がちがう。というか。
いや、なんか、
うまく言えないんですが、
『千と千尋の神隠し』のことを今また考えると、
「名前」って、ぼくが思っている以上に
重要なものなのだなあと思うの。
そして、このぼくらが住んでいる土地もまた、
川も、橋も、町も、道も、坂も、山も、海も、
「名前」がだんだんと変わりながら、
現在へと至るのかもしれないなあ。
そういえば、
新海誠監督の映画『君の名は。』も、また、
「名前」に関する物語で。
つまりはさ、『君の名は。』とは、
『千と千尋の神隠し』のオマージュなのかなあ。
と思っているのよねえー。
前前前世から僕は、君を、、
呼んでいる、胸のどこか奥で。。。
令和3年7月30日