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風が吹けば。

「風が吹けば桶屋が儲かる」
ということばがさ、
ぼくは、けっこうすきー。

どうしてそうなるか? 的な、
理屈とか論理とか因果とかの
「風」と「桶屋」の関係性は、
よこに置いておきながら、
「風」が吹けば、
「桶屋」が儲かる、なんてぇ、
どんどん、風よ、吹け!
って思ってしまう。

いや、待てよっ、
ぼくは、桶屋じゃあないわ。

ぼくは桶屋ではないから、
風が吹いても、
ぼくは、儲からないか。

そもそも、「桶屋」とは、
「桶」を売る(作る?)お店だと思うけど、
じっさい見たことはないし、
あんまりイメージできない。
「桶」自体が、もう、現代では
一般的ではない。ともすれば、
「風が吹けば桶屋が儲かる」
ということばは、現代ではない
昔のころの時代に作られたと思われる。

「桶屋」って、おそらくは、
たぶん、どちらかと言えば、
うだつがあがらないような、たとえば、
大企業や大繁盛店ではないお店だと思うけれども。
落語で言えば、お客さんもあんまり来ないような
ひなびた宿屋さん。みたいな?????

その「桶屋」が、
「風」が吹けば「儲かる」、なんてのは、
なんと景気よい話しだなあと思う。

「風が吹けば桶屋が‥‥」に続く動詞が、
壊れたり、崩れたり、失ったり、損なったり、
ではないような、
「儲かる」でよかったー。

「儲かる」って、
言い切ってしまっているところも、すき。

たとえば、
「儲かると思う」とか、
「儲かるかもしれない」とか、
「儲かるような気がする」とかではない、
「儲かる」と言い切っているから
なんだか、ことばに、清々しさを感じるの。

そんな「風」が吹いても、
ぼくは、儲からなかったにしても、
その風に吹かれながら
「アレ なんかいい風」とかね、
思えたい。

ワーイ 手離しで浮かれたい!!!!!

令和3年4月22日


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