其の百十三 僕は思っています。
《吉本隆明さんの講演『芸術言語論 −沈黙から芸術まで』(平成20年7月19日@昭和女子大学人見記念講堂)を、ぼくが毎回ほんのちょっとずつ聞いてゆきながら、あらためてどんなおはなしだったのかを思いかえしてまいります。》
こんにちはっ! こーえん、ききますー。
前回noteでは、「二列音が主になって、新治(にいはり)っていう、新しい田んぼとか新しい田んぼを作ったところだとかそういう意味合いで、新治の枕詞として『しらとほふ』があります。このことは、橋本進吉さんみたいな偉い学者さんが指摘しておりまして。これを逆語で言って、中世に近くない平安朝時代になるとそれは常用されますけど、『とほしろい』っていう言い方が出てきます。『とほしろし』というのは、つまり、和歌の表現体として『とほしろ体』っていうのが言われています。」と吉本さんおっしゃるばめんでした。
つづきだよー。。。
つまり、「とほしろ体」ってなんなのか? って言ったら、遠くに白い。って。遠く広い。って意味合いで取れば「とほしろ体」ってのは、よく取れるわけですけど。(チャプター14 / 第三列音を中心とした日本語の音_17:39〜)
「『とほしろ体』とはなになのか?! と言えば、遠くに白い、遠く広い、という意味合いで取ればよく取れるのですけれど。」
僕は「しらとほふ」っていう言葉、古い言葉が逆語…。逆語として出てきて。
「ぼくは、この『しらとほふ』という古いことばの逆語として出てきて。」
そして意味も、あの。和歌の専門家、って言いますか。中世の和歌の専門家がそれを逆語にして、「しらとほふ」を「とほしろ体」って言うふうに。
「それを、中世の和歌の専門家が『とほしろ体』と名付けて。」
和歌の、和歌の文体のひとつとして、あの。「とほしろ体」っていうのを作って、考えて作り出した、って言うふうに。そういう言葉を作り出した、って言うふうに僕は思っていますけど。
「そして、和歌の文体のひとつとして作り出した。と、ぼくはおもっています。」
‥‥の、ここのところで講演『芸術言語論 −沈黙から芸術まで』は終わりです。この直後、(吉本さんの背中で待機していた)糸井さんが吉本さんへ声をかけて、そして講演終了のごあいさつとなります。
ここまで来たならばっ、もうそのごあいさつまで聞こうとおもいますので。このつづきは次回noteで聞きます!!! シドレミドレ〜。
平成28年12月5日
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