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あのときのずるい方法のこと。

10代や20代のころ、
オセロとか、バックギャモンとか、などなど、
テーブルゲームのネット対戦にはまっていて。
とくに、大学生のときにはさ、
夜な夜な漫画喫茶をおとずれては、
オセロやバックギャモンのネット対戦をしていたんだった。

今ではさっぱりやっていないので、
今のね、そのようなテーブルゲームの
ネット対戦の仕様がどうなっているかは、
ぜんぜんぞんじないですが。
たとえば当時、ぼくがプレイしていたのは、
相手とチャットするには、
いくつかの決められたフレーズの中からことばを選ぶ
簡易的なものと、また、
チャットはキーボードでできるし、
ゲームの勝敗のレートもあるし、という、
本格的なものの、どちらかのほうでプレイしていて。

ぼくのオセロの実力としては、
下手ではないが、
めちゃくちゃ上手い人には太刀打ちできない、
というレベルだと思うのですが。

あるとき、レートがあるほうのゲームで
プレイしていたとき、
めちゃくちゃ上手いわけではないぼくは、
ふと、ずるい方法を考えたんだった。

このずるい方法というのは、
そのゲームの仕様では、
プレイヤーはホストとゲストに分かれ、
ホスト側がプレイのルールを変更できるのですが、
そのルールをね、
オセロの次の手を打つまでの
考量時間を最小にする、というものでして。
考量時間が最小、ってゆうことは、
次の手をどんどん打たないといけないんだけれども。
たとえば、このルール変更を知らない人が、
対戦ルームへと入ってきた場合、
考量時間のことは考えずに手を打とうとするから、
すぐに考量時間の制限がやって来てしまい、つまり、
「負け」になってしまう。

ぼくはたしか、このルール変更をね、
初心者だったころのじぶん自身が、
他のプレイヤーにやられてから、
じゃあ、じぶんもやろうと思ってしまって。
こうすると、たしかに、
じぶん自身の実力とは関係なしに勝率は上がる。
でも、あのときの、つまり、人を騙すかのような、
なんだかよくない感じって、
今でもはっきり憶えていて。
ああいうのはよくなかった、と、反省もしているですが。

よくよく考えてみれば、たとえば、
これと言った例は思いつけないけれども、
このオセロのルール変更の如く、
何も知らない人が、ふと、
ある中へ入ってきたとき、
その中のルールによって、
本人の知らないあいだに、
じぶん自身が取り込まれてしまう、
的なことって、ないことも、ない、と思うの。

ならば、そういうことを、
どうしたら気をつけられるのか?
ってえのも、よくわからないけれども。
なんだか、最近、そんなことを、
思い出しながら考えていたのよね。

当時、オセロのチャットではさ、
あるとき、上級者の方と対戦していて、
ぼくが何度も何度も負けながら、
でも、何度もプレイするなかでは、
「こういうふうにしたらいいよ。」とか、
「そこはそう打ったらだめだよ。」とか、
「今のはよい手だね。」とか、
ぼくを指導してくださった場面があって。
最終的に、一度だけ、
その方に勝てた、というのは、
有難い記憶として憶えている。

そんなようなことをね、なんだか、
思い出していたんだった。

令和4年7月16日


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