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一蓮の花。

河合隼雄先生の講演がまとめられている
『河合隼雄のスクールカウンセリング講演録』
という書籍をこのごろ読みながら、その
ある講演の中では、日本文化の特徴として、
「一蓮托生」ということばが挙げられていた。

河合先生のおっしゃるには、
【日本人は、あるいは日本文化というのは、
家や世間にとらわれていますから、何かあるとみな
〝一蓮托生〟ということになるわけです。】
とのことなのですが。(62頁より。)

このことばの意味としては、
新明解国語辞典第六版によれば、
【死後、極楽の同じレンゲの上に一緒に生まれる
 という仏教の教え】であり、また、
【不結果になることがあっても、
 行動・運命を共にすること。】とあり、
この新明解国語辞典にも載っていたですが、
河合先生も、「一蓮托生」というのは
仏教で使われる用語ですから。と言われていて。
また、さらには、「一蓮托生」とは、
「蓮(ハス)」の葉の上に乗っている、ということも
この講演の中でお話しされていて。

「一蓮托生」のことばの意味はさ、
なんとなく知っていたけど、
「一蓮托生」の「蓮」とは、
植物の「蓮」だった、ってゆうのは、
そう言えば、想像したことなかったな。

蓮ってさ、おおきな円形の葉っぱが、
池に浮かんでいる、あの、植物でしょ?
そこに、人が乗れるかどうか、とかは、
よく知らないけど、でも、それはちょっと、
なんとなく、怖い気もする。というか。
不安定さが、頭を、よぎる。というか。
その雰囲気は神秘的な感じで、だからこそ、
仏教的な植物、と言われるのも、
なるほどぉ、って思う。

ぼくとしてはさ、「蓮」と言えば、
サカナクションの『蓮の花』なのですが。
そう言われてみれば、この曲も、どことなく、
不安定さや神秘さを感じるなあー。

蓮のお花もね、形とか、色とか、
どこか不思議で、
儚げな美しさも、思われる〜。

花降る 花降る水辺 花散る 花散る風で

令和3年9月8日


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