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芳醇で酣な漢字。

7月27日のブログでは、
「お酒」について書いたんですが。
そのときからね、
【酒】
という漢字の形が妙に気になって。

さらにはさ、この
【酒】の漢字のつくりの部分の
「酉」という形が、
漢字の偏になっている漢字も、
いろいろあるよなあと思って。
このごろ約1か月半のあいだ、
いろいろ、探していたんだよねー。

たとえば、
【焼酎】や【大吟醸】という
お酒の種類に関する漢字や、
【芳醇】や【晩酌】や【酩酊】というのも
お酒にまつわる漢字だし。
そもそも、
【酔う】や【醒める】にも、
「酉」がついているし。
「酉」に「星」で【醒める】ってえのは、
なんだか、すてきだ。

「宴もたけなわ」ということばの
「たけなわ」は、
【酣】と書くらしい。
宴会がいちばん盛り上がっている状態のことを、
「酉」に「甘い」と記すのは、
なんか雰囲気が出ている気がする〜。

【酷い】や【醜い】という漢字にも、
「酉」が入っているのはさ、
それらも、どことなく、
「お酒」が関係しているのかなあ。

これらの「お酒」関連の他にも、
【お酢】や【味醂】や【醤油】、、、
みっつめの【醤油】は、
下側に「酉」がついているけれども。
【発酵】の食品に、
「酉」がついている場合があるのねえ。

ちなみに、【発酵】は、
【醗酵】とも書く、というのは、
先日読みました外山滋比古さんの
著書『思考の整理学』の中で記されていて、
知りました。

「酸っぱい」や「炭酸」や「酸性」等で使われる
【酸】の字が、
「酸素」にも使われているのは、
どうしてだろう???
「酸素」は中性なのに。。。

これらのほかにも、、
【酪農】
【配る】
【報酬】
【醍醐味】
という字を、今回見つけました。

ここまで探してから、いよいよ
【酒】の漢字をね、
白川静先生の『常用字解(第二版)』で
引いてみますと、、、

【酒】 シュ/さけ・さか
音符は酉(ゆう)。酉は酒樽(さかだる)の形で、酒のもとの字である。「さけ」をいう。酉の上に八を加えた酋(しゅう/ふるざけ)は、酒樽より酒気の発することを示す。酋(酒樽)を両手で捧(ささ)げて神前に置く形は尊である。木製のたるを樽(そん)という。殷(いん)・周代の青銅器には酒器の類が多く、(‥‥後略)

‥‥と書かれていて。このあとには、
殷・周時代の青銅器に描かれた銘文について
説明されているのですが。
コンピュータで変換できない漢字が続いたので、
後略といたしました。

でも、その最後にはさ、

殷王朝では祭祀(さいし/祭り)に多く酒を使い、そのため酒のせいで王朝が滅んだとされる。

と、書かれておりまして。
酒、すごいー、
って思いました。

お酒は、
ほどほどに呑みながら、
お酒の器を片手に、
漢字を、いろいろ探したい〜。

令和2年9月13日


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