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とてもむつかしい問題と最高のお手本。

ぼくはパートタイマーで、市内の学習塾にて
小中学生さんを教える塾講師として勤めておりまして。
先日、中学三年生の「公民」でね、
塾のテキストの問題を解いている生徒さんが
「内閣」及び「国会」の役割について悩んでおられた。

その問題について、たとえば、
テキストとはすこし変えて申しあげますと、、

「内閣」の仕事を、次のア〜キよりすべて選びなさい。
 ア 条約の承認
 イ 予算の作成
 ウ 法律の交付
 エ 国政調査
 オ 最高裁判所長官の任命
 カ 天皇の国事行為についての助言と承認
 キ 憲法改正の発議

‥‥とのように問われたとして、その答えは
【イ・カ】となりますが、ここで
おそらくむつかしくなってくるのはね、
「予算」について、もしくは
「法律」のことかなあと存じております。

「予算」は、
内閣が作成し国会へと提出され、
国会での審議を経て議決される。
「法律」は、
国会議員及び内閣が法律案を国会へ提出され、
国会にて審議が行われ、成立すれば
天皇によって交付なされる。
という流れだとは存じておりますが、つまり
「司法・立法・行政」の三権分立の考えでは、
「立法」、いわば「法を立てる」と言うのかなあ?
の権限を持つのは「国会」なのだから、
「法律」をつくるのは「国会」と分かると思うけれど。
でも、なんだか、ぼくの雰囲気的に言うならば
「国会」とは、つまりは
「国会」の審議とはなんだろう?
とも感じられてしまうのよね。

ぼくは法律及び政治の専門家では無いので
きちんとしたことは述べられないけれども、
国会の審議と言えば、たとえば、
野党は与党の批判のみを繰り返す、また、
与党は議論が尽くされないまま強行採決を行う。
言い換えるとするならば、
与党つまり政権与党が王様のように強く、
野党は負け犬のごとく弱い、というような図式を
想像してしまうようにも思えるのではないか。
ここで重要だと考えられるのは、
「政権与党」というのは、いわゆる
「内閣」なのだから、つまり、行政権を持つ
「内閣」の力によって、そして、さらには
「内閣」の長である「内閣総理大臣」の権限によって
「国会」が運営なされている、
というふうにも感じられてしまうのではないか。

今日のブログの最初で申しました塾のある生徒さんが
「国会」と「内閣」の役割について悩まれておられたのは、
もしかしたら、このことが関係しているやもしらない。
つまり、この生徒さんにおいても、この生徒さんが
国会中継を見たことあるかどうかはわからないけど、
ニュースやネットで話題になっている「国会」の雰囲気とは、
いわば、「内閣」の力によって
「国会」が動いている、
みたいな雰囲気を感じ取られながら、だからこそ
よくわからないと思われた、と、
ぼくはなんだか感じたんだった。

昨日のブログでも申しあげましたが、
「国会」とは、日本国憲法第四十一条において
「国権の最高機関」と定められているのだから、国の
「最高」の機関なのだとは存じますが、でも、
「最高」とは、いったい、
どういうことなんだろう?!
もしくは、もはや、今では
「最高」では無くなっている、
とも感じられるような気がしてしまうの。

国会って、もしかしたら
中学生や小学生でも見聞きをしながら、
そこで行われる詳しい内容はわからなかったとしても
(実際、大人の年齢であるぼくも恥ずかしながら
 よくわからない部分もあるから。)
感じ取っていることがある。

国会では、国内外における
非常に重要、かつ、非常に困難な問題について
議論(審議)なされる場所だとは思うのですが。
たとえば、ひとりでは
解決できがたいようなむつかしい問題を
複数の人が集まって議論してゆく、って、
誰しもが体験するとも存じますが、そんなときにね、
「国権の最高機関」であるとされる
「国会」での議論が、そういうような
とてもむつかしい問題を話し合うことにおいての
「最高」のお手本になっていたら良いのに。

子供たちが、「国会」を見て
こういうふうにぼくらも話し合うことができたら、
どんなにむつかしい問題も解決へと近づくことができるんだ!
と思えるような議論ならば良いのに。

令和6年1月22日