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もしかしたら素敵な運命の人が(笑)

ふと思ったのだけどもね、ぼくは、
文章の中で「(笑)」って、
ほとんど使わないなあ。

昔はさ、たとえば10代のころには、
友達へ送るメールの中でも
「(笑)」とか「(爆)」とか「(泣)」とかを、
日常的に使っていたとも思うけれども。
今は、もう、なんだか、
ちょっと気恥ずかしい。というか。
なんだろう、「(笑)」って、よくよく考えると、
使い方がむつかしい。というか。

Mr.Childrenのアルバム
『REFLECTION{Naked}』収録の
『I wanna be there』という曲では、、

I wanna be there
新しい出会いが待っている
もしかしたら素敵な運命の人が(笑)
【I wanna be there/Mr.Children】

‥‥という歌詞があって。

ここでの「(笑)」は、歌詞に書かれているだけで、
歌としては唄われないんですが。
でも、たとえば、
【新しい出会いが待っている
 もしかしたら素敵な運命の人が】と、
【新しい出会いが待っている
 もしかしたら素敵な運命の人が(笑)】では、
曲の印象がぜんぜんちがう、というか。
その【(笑)】が無ければ、
普通の歌詞のようでもあり、
どことなく、白々しい感じもありながら、
ぎゃくにそれが付けられることによって、
ちょっと皮肉のようにもなって。
見た目的に、意味合い的に、ことば的に、
インパクトが出てくる、みたいな(笑)。

そう思えば「(笑)」とは、そして、
そもそも「笑うこと」とは、
なんだろう?! ってのも思えてくる。

さらにはさ、ネット上のことばとして「笑い」を示す
【w】って、ぼくは、
どちらかと言うと、好きではなくって。
ちょっと、スラング的でもあり、
嘲笑のようでもあり、見ると、
どこかこわい感じを思ってしまうのwww

でも、昨今、この
【w】から派生して作られたとされる
【草】というのはさ、
ぼくはじぶんでは使わないんですが、
そんなに、嫌いではないかなあー。

この【草】という語句が生まれた経緯というのも、
あんまり存じないのですが、おそらくは、
「wwwwwwwww」というような
【w】が重ね並べられている状態を、
草が生えているように見立てられながら
【草生える】と表現されたのが、略されて【草】となり、
世間に広まっていったイメージでしょうか?

そういう経緯を知らなければ、
【草】が「笑い」を表現しているなんてのは、
思いも寄らないんだけれども。
でも、なんだか、その喩えからの見立てって、
すごい、というか。つまりは、
ことばが変化してゆく進歩性と、
ことばの広まる力って、すごいなあ、と感じられる。

たとえるならば、岡崎体育さんの最新アルバム
『FIGHT CLUB』収録の、
ウェブ上で応戦し合う人たちがモチーフとなっている
『Fight on the Web』という曲では、
【草】ということばが歌詞に登場していて、草。

勢いだけで的を得たことひとつも言えてなくて草
【Fight on the Web/岡崎体育】

歌の中で、
「的を得る」でも「的を射る」でも
どちらでもあっていることが、
判明して、ぼくも勉強することができて、草。

さっき、【w】ということばが好きじゃない、
ってのを書いたけれども。でも、たとえば、
藤井風さんの『何なんw』という曲にて、
タイトルの中でつけられている【w】は、
なんか、よいなあ、と想っている。

『何なんw』が収録されているアルバム
『HELP EVER HURT NEVER』の歌詞カードにて、
『何なんw』の英訳タイトルは、
『WTF lol』となっていて。
ぼくはさ、存じなかったんですが、
【WTF】も【lol】も、どちらも、
英語圏のSNSの略語らしいですが。

ともすれば、この
『何なんw』の【w】の意味合いとは、
ぼくはよくわかっていないが、
ただの嘲笑でもなくって、なんと言うか、
どことなく親しみのような愛を感じるの。。。

勢いにまかせて 肥溜めへとダイブ

令和3年12月18日


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