見出し画像

【あの件どうなった?】崩れて届けられた高島屋のクリスマスケーキのその後

令和6年が始まってはや一月経過。昨年末一時期話題になった高島屋のクリスマスケーキ(税込で5400円!)が崩れた状態で届いたことについて、結局のところ「原因不明」で片付けられているとのことで、自分なりの考察を下記したい。

関係者を整理すると。。。

販売者は「高島屋」
監修は「レ・サンス」(スイーツに詳しくないので、よくわからないが有名店?)

製造元は「ウインズ・アーク」

輸送は「ヤマト運輸」
レ・サンスとウインズアークはやや馴染みがないと思われたので、HPリンクつけました。
ケーキを作るために何の材料を使用するのか、レシピはどうするか、といったコンセプトは「レ・サンス」が監修し、実際の製造・品質管理は「ウィンズアーク」社が行い、デリバリはヤマト運輸、という関係です。

いずれにしても、「高島屋」のブランドを冠している以上、委託した工程でミスが生じたとか、輸送途中でトラブルがあったなどの場合、販売者高島屋の責任ということになります。

経緯

令和5年12月23日以降、ツイッター(今ではXとかいうらしいが、Twitterの方がしっくり来る)やブログ等で高島屋のクリスマスケーキを開封したら、見るも無惨に崩れていたとの投稿が相次ぐ。

これは、ひどい。。。

高島屋の謝罪会見
製造業者(ウインズ・アーク 埼玉県羽生市)の会見の不遜ぶりが話題に
全国的に発生していて、特定の地域(例えば大阪だけとか)に偏りは無かった。


原因は一体?

冷凍状態をキープする前提で製造されていることから、顧客に届くまでの間、保管・輸送の間においても当然ながら冷凍されていなければいけない。
どこかの段階において、冷凍されていない状態になったためにケーキが崩れてしまったのは容易に想像できるのであるが、それがどの段階なのかによって、責任の所在が変わってくる。

製造時の冷凍課程にミスがあったか?


(推察)マイナス⚪︎度で⚪︎分冷凍しなければいけないところを条件を変えて冷凍した。

気になったのは、製造段階において、ケーキの凍結期間が昨年と今年で条件を変更したとの報道が出ていることである。

R5年12月27日 日経新聞
「凍結期間が昨年(令和4年)の2週間から、今年(令和5年)は20〜25時間程度に変更した」
「−20度で冷凍し、中身も凍結されたので問題はなかった」

冷凍期間がこのように短くなったのは、「いちごの入荷が遅れたから」とのことであるが、製造過程における条件の変更について、品質(ここでは冷凍状態を保つこと)の維持と出荷納期を天秤にかけた時、製造者には条件を変更しても問題はないという確信があったのであろうか?

条件の変更が、今回の崩れたケーキの原因となった可能性が高いと考える。

輸送途中で常温または常温に近いような温度で保管された?

製造者から受け取った商品で、冷凍が必要な物については、運送会社にて保管手順が定められている。
個々のドライバーや外注委託先の運送会社にて、万一手順を逸脱するような場合、特定の配達地域においてケーキの崩れが発生するものと推察するが、この問題は全国的に満遍なく発生しているので、運送過程に原因を求めるのは適切ではないと考える。

今年のクリスマスでは、高島屋のケーキは販売されるのだろうか?


クリスマスケーキは、洋菓子屋さんで買って、持ち帰ることしかしてこなかった自分にとって、世の中には冷凍ケーキのデリバリーサービスがあることを知るきっかけとなった件であるが、高島屋の担当者は崩れたケーキを購入した顧客には真摯に対応したと聞くので、期待を込めて、今年の年末も冷凍ケーキを販売してもらいたい物である。

原因特定ができなかったことについては残念ではあるが、これを契機に、問題発生時のトレース体制ができているかどうか、自分も品質に携わるものとして、学ぶべき点の多い件であった。

(おわり)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?