夢を叶える最短ルート
ふわっとしたタイトルなのですが
読み物として楽しんでいただけたらなぁと思います。
・昔々のお話です。あるところに
その昔。
私がまだいたいけで、世の中の濁りを知らない少女だった若かりし頃。(嘘です)
将来の夢のたくさんの中の一つとして、おかねもry・・・・ゲフッ。
「パワーストーン屋さんの店長さんになりたい」という夢がありました。
確か13か14くらいだったと思うのですが、当時オーラの泉と言うのが流行っていて、ある種のオカルトブームもあり、パワーストーンが凄く流行ったんですよね。
同時期頃に海辺の遊園地が不況のあおりを受けて閉鎖し、その跡地にとある商業施設が建ちました。今でもまだあるのですが、そのお店の二階に雑貨屋さんがあったんです。
忘れられないのは、その雑貨屋さんにパワーストーンのブレスレットを売っているコーナーがあって、有名どころの全国チェーン店であった「ストーンマーケット」はもう少し遠方に行かないとないし、近所のお店はもちろんないし、中学生くらいの少女が行ける行動範囲の中で、このお店が唯一そういうものを取り扱ったお店でした。
といっても、今のようにたくさんの天然石が置いてあって、たくさんのブレスレットが置いてあって、ビーズが一粒ずつ売ってあり、自分で好きな石を組み合わせる系の形式ではなく、既製品のブレスレットがいくばくかある、と言う感じでした。
月に一度か二度、友達と行くか、母親の買い物について行くか。本屋さんと同じくらいその雑貨屋さんのそのコーナーが大好きで、一度入店すると母にそでを引っ張られるまでずっとそこにいて石を眺めていました。
当時で「チェリークォーツ(ガラス)」のブレスレットが2,000円。
ローズクォーツと水晶のブレスレットが3,000円、タイガーアイやフローライトと言ったものが主流でした。
中には「肩こり改善!マイナスイオン!トルマリンブレスレット!」とかね(笑)
ローズクォーツは恋愛系で、タイガーアイは金運系だったと思います。フローライトは全体運だったかな。ともかく、数珠ではないおしゃれな感じの可愛いブレスレットにはそんな効果があるんだ、と信じていた頃です。(ネ、イタイケデショ)
・またあるところでは
またあるところでは、旅先の大宰府での出来事です。大宰府天満宮さんへは小さい頃から祖父母や両親が毎年一、二回連れて行ってくれていたので、今でも大好きな場所なのですが、その太宰府天満宮さんの門前のお土産通りに「天然石とトンボ玉」を取り扱っているお店がありました。
結婚してから10年ほど行けていないので、いまでもあるかどうかはわからないのですが、そのお店にたくさんの天然石のブレスレットが置いてあって、なんだかすべてがキラキラして見えました。アンティーク調の調度品の上に並べられた美しい天然石のブレスレットやネックレス。なにがしかの効果が書かれた紙に、タワーのような形状のガラスケースに入れられた原石たち。
ああ、ここに住みたい。
そう思いました。
・ちりも積もれば
そんな風に、あちこちで石の煌めきに魅了されてきた純朴な田舎娘であった私は(今はそうではないけれど)、いつしかパワーストーン屋さんの店長さんになりたい!と思うまでに至ったのです。
とはいえ、高校くらいからバイトを始めたのですが、なかなか近所にパワーストーン屋さんはなく、募集も店長代理の募集だったり、社員だったりで、女子高校生がバイトで入れる場所はどこにもありませんでした。
私が学生時代から就職するまでやっていたバイトは、コンビニ3社の店員、親戚の牡蠣屋の冬の期間の手伝い(バイト)、スーパーのレジ打ち、喫茶店、小論文の添削指導員、家庭教師、塾の講師、webライター、スーパーの試食販売の人、クリーニングの店員などです。学費等を稼ぐために5つくらいかけ持ちをしていた頃もありました。
で結局百貨店を経てリフォーム会社に就職するのですが、夢とは何ぞや?全く叶う片鱗がないという状況でした。
・夢を叶える最短ルート
実は恥ずかしながら、小さい頃思い描いていた夢が叶った。実現した!と気づいたのはここ数年のことです。
結婚して毎日の生活や育児や自分が始めた生活のための仕事を淡々と、時には奥歯を噛み締めてし続ける中で、ここほんと1,2年位の間、ふと振り返ってみるとという感じで「そういえば叶ってる?のではないかな」と思うに至りました。
昔から文章を書くのが好きだったので、文章を書く人になりたいなぁと思っていましたが、WEBライターという形であったり、こうして文章を書くことができています。それがお金になるかどうか、と言うのは全く別問題としても、こういう仕事をしたい、こういうことを仕事の中でしたい、と言うのは当てはめれば実現できているなぁと思います。
そして、「パワーストーン屋さんの店長さん」ですが、パワーストーンは売っていませんが、大好きな石に携わる仕事ができ、自分である程度の仕事の裁量が振れ、一人親方のような形で何とか続けさせていただくことができています。
自分が努力したから今があるんだ!!
ということでは残念ながら全くなく、やりたくないものを極力省きながら、やりたいことをコツコツと続け、その中の苦手なことやどうしても逃げられないやりたくない事も淡々と向き合ってきてようやく、「振り返れば」叶っているという感じです。
とんとん拍子で「うぉおおおおお!夢を実現したぞおおおおお!!!」と拳を振り上げることはできていないのですが、大変なことは山ほどあるけれど、苦手なこともたくさんあるけど、「好きなもの」に触れた仕事ができているし、「夢をある種実現している」と言ってもよいのではないかと思います。
小さい頃、どうやったら夢を実現できるのだろう?と思っていました。
成長してからは、どうすれば夢が実現するのだろう?と考えていました。
結局は、何にしろ「やってみる」しかなくて、「やる」以外に方法はないんだと思いました。
やっていなければ、チャンスは来ないし。
やっています、と表明しなければ、誰にも気づいてもらえません。
好きなことをやりたい、やる!というと、後ろ指を指してくすくす笑ってバカにする人がいるかと思いますが(うちの場合はそれが両親だったので)、やってもいないくせに人の夢を邪魔しようとするな、やってみて失敗しても自分の責任だし、それもまた経験になる!と次に生かせばいいのだと思えるようになりました。
人に何と言われたり思われたりしようとも、
やりたいことがあるなら、とりあえず一歩ずつ少しずつ踏み出してもいいんじゃないかな。それが、夢を叶える最短ルートなんじゃないかな、と思います。
夢がある日突然叶う、最短ルート、ではなく。
自分で「夢を叶える、最短ルート」です。
ただ、生活の基盤はもちろん大切で、大きく崩すようなシフトチェンジではなく、最初は2足でも3足でも草鞋を履いて、恐る恐るやってみる。やってみてしばらくやって合わない、無理、やっぱダメだったと思って良くて、その中から得意なもの、できるもの、楽しいものをすくい上げていく。
そうして、少しずつ軌道に乗ってきたら、緩やかにカーブを描くようにゆっくりシフトチェンジしていく。
それがいいのではないかな。
少なくとも、私のように、特にとびぬけた才が無く、平々が凡々で地を這っているような要領の悪い不器用なスローペースの人間には向いているんじゃないかな、とそう思います。
器用な人より、特別な才能をはっきり持っている人よりも、かなり歩みは遅いでしょうし、人より時間もかかるし、苦労もするかもしれません。
でも、人生は一度きりで時間は限られていて、後悔するにはもったいないので、やりたいことがもしあるのなら少しずつでもいいから前を向いてチャレンジしてもいいのではないかと思う次第です。
・あとがき
私の今の夢はですね。
宝くじで高額当選して、石油王になって(石油王に、俺はなる!←)、
瀬戸内海が一望できる場所に一軒家を建てて、焙煎珈琲が楽しめる鉱物屋さんをオープンして、自然いっぱいの場所で発達障害の子やそのご家族が誰にも気兼ねなく自由に遊べるデイキャンプみたいな場所を作って管理し、月一、日本全国に旅行に行くことです。
さてはて。どうなることやら。
皆さんが実現したい夢は何ですか?
よかったらXのリプなどで教えてください!
天然石を極細の糸で編むマクラメクリエイター。天然石をマクラメの技法を駆使して宝石いっぱいのペンダントにしています。