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『てづななはここから始まった』裏話

はじめに

Twitterで書いてもいいのですが、長くなるし、どんどん埋もれていっちゃう(モーメントも廃止されたし泣)のでこちらでまとめていこうかなと。不定期更新で、公開後も加筆修正する場合があります。ちなみにnoteは非ログインユーザーでも♡を押すことができるので、気軽に押していただけると嬉しいです。
※ヘブバン4章前半Day5のネタバレ要素が含まれています。(2章をクリアしている方はお読みいただけます)
※長くなったので裏話まとめではなく単体で出します。


設定とか云々

 4章Day5のななみんの話聞いて、もうてづななは公式公認じゃないかと思っていつか書こうと取っておいたネタです。ずっとどんな話にするか決めてなかったのですが、ようやく形になりました。一言一言、噛み締めるように話している感じが伝わるように、今回読点多めに書きました。心の中で朗読しながら読んでいただけると幸いです。

 何も信じられなくなったのに、手塚さんの存在は信じられたという状態になるには、司令部の一員になる前から二人に絆が芽生えてないと無理だよなと思って悩みましたが、結局司令部になる時に知り合ったという設定にしました。てづなな誕生の鍵は手塚さんの周りを見る能力ですね。相手の気持ちを慮る、司令官になった後も生かされていますよね(泣) 2章も3章も4章も、、、優しすぎるよ司令官……

 本音を言うと、司令部から声がかかる前から二人の間には絆があって欲しいんですよね。個人的には。てかなんならななみんも実はセラフ隊員で過去に手塚と共闘してて欲しい。けど今回はグッと堪えてななみんは元補給部隊員ということにしました。二人はほとんど面識はなく、基地内ですれ違ったことがあるかな?くらいの関係です。多分、救護班はセラフ部隊がナービィであることは知ってると思うので、ななみんは救護班ではなく基地やドームに物資を届ける補給部隊所属ということに。

 あとこれはこれは完全に今回の作品の辻褄合わせのための設定ですが、初期はセラフ部隊以外は人間だったということにしています。

ヒト・ナービィ計画はまず実戦で使えるセラフ部隊を作ることに集中していたため司令部や補給部隊など、セラフが使えなくてもいい人たちは人間が配属されていた(至急セラフ部隊を作って人類の滅亡を食い止めなければならなかったので、まずはセラフ部隊をつくるかなと思いました。司令部にヒト・ナービィ配属する余裕あったらセラフ部隊員増やせって話になりますし)。しかし年月が経つと人間は老化で姿が変わっていくが、セラフ部隊員は姿が変わらない。ナービィであるセラフ部隊員はそのことを不思議に思わないが、人間たちは疑問に思う可能性が高い(補給部隊員等知る必要のない人たちははセラフ部隊が人間でないことを知らされていないという設定にしているので)。そのため、疑問に思う人間が出てくる前に、段階的にセラフ部隊以外の人員もヒト・ナービィを用いることになった。

 それで七瀬が補給部隊に配属され、何年か働かせて、頃合いを見て司令部が声を掛けたということにしています。完全に妄想です。
 司令官が人間だった頃はもっと軍隊って感じがしていたけど、手塚司令官になってからは少し緩和されたと思っています。同じ被害者だから、上層部や軍規にちょっと背く時もあるんだと思うんですよね。蔵っちイベで蔵のために土地工面したり、4章前編で31Aに寄り添ったり、、、手塚司令官……優しい。実は情に厚い人なんですよね、惚れてまうやろ🤦‍♀️
 とまあ、こんなもんですかね。ちょいちょいオタク発言入りましたけど笑

構成とかテーマとか云々

 ここからは主に構成について書こうと思います。
2話の「マジックアワー」という単語は、小学校高学年頃(おそらく)に読んでいた、「ばんばいやのパフェ屋さん」シリーズで知りました。

夕日が、空の端に惜しみなくぶちまけた朱金の色をぐっと手元に引き寄せると、マジックアワーがはじまる。太陽が空の底にめり込んで沈み、赤い夕焼けが消えてから、完全に暗くなるまでの魔法の時間だ。

『ばんぱいやのパフェ屋さん「マジックアワー」へようこそ』より


 2話の屋上での夕焼けシーンを書いている途中でふと「マジックアワー」という単語を思い出したので使うことにしました。読んだのが何年も前で、どんな風に情景描写すればいいかな〜と思ってネットで調べていると新たにマジックアワーは「ゴールデンアワー」「ブルーアワー」に分けられるということを知りました。『ばんぱいやのパフェ屋さん』によると、マジックアワーを「ブルーモーメント」とも言うそうです。この本ではいわゆるブルーアワーのみをマジックアワーと呼んでいるようですね。
 ぜひ一度マジックアワーについて調べてみてください。本当に綺麗です。生であんな綺麗な夕焼け見てみたいですね。たまには空を見上げてみるのもいいかもしれません。

 1話はてづなな誕生を描きたい!と思って書き始めたので手塚と七瀬の会話を丁寧に描くことを心がけました。先ほども書きましたが、手塚と七瀬がそれぞれぐちゃぐちゃの感情をなんとかまとめようと、慎重に言葉を紡いでいる様子が伝わるよう読点を多めに打っています。
 手塚は立ち振る舞いも普段の言葉遣いも美しいイメージがあるので、終盤で手塚が自分のことを「今まで何の関わりもなかった”やつ”」と呼ぶのはらしくないかなとも思ったのですが、茅森を怒る時意外と口悪いし、状況的に手塚は自分は人間ではないということを強く意識しているはずなのであえて「人」など人間を指す名詞を使わずに「やつ」と言わせてみました。受け入れようとしてるけどまだ受け止め切れなくて、ちょっと、ほんのちょっとだけ卑屈になっている手塚が表現できていたら嬉しいです。あ、あと七瀬の「手塚さんの方が辛いはずですよね」というセリフの直前だけ丁寧語が抜けているのは、一瞬目の前に手塚がいることを忘れ、思わず本音をこぼしたからです。
 元々シリーズではなく読み切り作品にするつもりでしたが、1話を書き上げた後、続き書けそうだな〜と思い、軽く続きを書いてみたら、意外と上手く嵌りそうだったので、これは行けるぞと続編も書き切りました。2話は二人が司令部側になった後の時間軸で、回想で過去のことを書くという構成にしています。冒頭は元々あんなに百合を連想させる描写にしていなかったのですが、まぁ「てづなな」誕生の話だから百合要素入っててもいいだろってことで変更しました。ちなみに一緒に寝てただけですよ?()まあ個人的に中学生の初恋みたいな関係性が好きってだけなのでその辺は皆さんの好みの解釈で大丈夫です笑

 という話はさておき、第2話のテーマは「光」と「熱」です。冒頭部分の暗闇の中で冷たい地面にへたり込む少女に差し伸べられた温かい手。真っ暗の部屋や時計のバックライト……そしてマジックアワーも太陽の光が関係しています。また、回想シーンの終盤の周りが暗くなっている中で手塚が眩しく見えたという比喩表現も光を意識しています。最後の七瀬が手塚の涙を拭うシーンも、七瀬は手塚の温かさを感じているんだろうなぁと思いながら書きました。無理やり、その頬は温かかった的な表現を入れると蛇足になる気がしたのでやめました。

 全体的に対比を意識して描いています。タイトルも、第1話は「私だけを信じろ」という手塚目線のもので、第2話では ”すべては幻でもいいから手塚さんのことだけは信じる” という七瀬目線のタイトルになっています、実は。分かりにくいですが、もし気づいていただけていたら嬉しいですね。
 あとは、苦悩で揺れていた瞳が真っ直ぐ見つめ返すようになるという対比、光と闇、温かさと冷たさ、朝と夕(夜)、救う側と救われる側……といった対比があります。(さらに、実は身長差という対比もあるんですよね。屋上のシーンで、手塚さんは柵に肘をついていますが、七瀬は肘をつくには少し柵が高いので、手を置いています。それを書きたいがために手塚に「楽な体勢でいい」と言わせています。まあ一応手塚が上司になるわけですし。七瀬は真面目なのでかしこまって立つだろうと手塚が配慮したってことで。ところでみなさんヘブバンの攻略本は買いましたか?付録のセラフ部隊のデータリストで司令部の身長が公開されていますよ!まだの方は是非!コソッ)

おわりに

想定より長くなり、三千字を超えてしまいました笑 ここまで読んでいただきありがとうございます。
いつも二次創作書くのは楽しいのですが、今回は特に楽しかったです。たくさんの方から評価をいただけると嬉しいですが、個人的なお気に入りが周囲の評価に繋がるとは限りません。これからも楽しむことを一番に書いていきたいですね。(とかいいつつ下で宣伝はします)

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ここまで読んでいただきありがとうございました。いつになるか分かりませんが、次の作品までのんびりとお待ちください。

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