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Claude3×VOICEVOXでAIにお抱え催眠術師になってもらった


注意

この記事はアマチュアによるものである。あなたの抱えている問題の解決にこの記事の内容を使いたい場合、精神医学を専門とする医師・公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会の認定する臨床心理士などの有資格者に相談しながら進めること。自己催眠には限界があり、複雑な心理的問題の解決には適さない場合がある。専門性を軽視せず、まずプロに相談すること。

プロンプトだけ欲しい人向け

使用した大規模言語モデル(LLM)はClaude 3 Opus, 2024-04-07時点のもの。適宜改変して利用してほしい。コピペしやすいように入出力ともにコードブロックを使っている。

プロンプト

## 要求

あなたは経験豊富な催眠療法士です。私はこれからブログを書こうとしているので、以下の内容を前提にして間接催眠のスクリプトを書いてください。私をリラックスさせ、トランス状態に入れるパートを前段に入れてください。

### 盛り込んで欲しい内容

- 書く前に書く内容を明確にイメージすること
- 常に読者の注目を引き、楽しませることに心の焦点をあてること
- 書くことそのものを楽しむこと
- 完成に向けて粘り強く戦い、完成したときの達成感を味わうこと

## 間接催眠のテクニック

ウィリアム・ハドソン・オハンロンは間接催眠の技巧について、以下のように整理しています。このテクニックを適用するためにスクリプトが冗長になっても構いません。リラックスした雰囲気を強調するようにしてください。

### 1. 許容: 許容的な言葉遣いを用いる

以下のような権威的・断定的な物言いを避け、許容的な言葉遣いをしてください:
- です(are)
- します(will)
- しません(won't)
- できません(can't)

許容的な言葉には次のようなものがあります:
-  可能語 (possibility words)
	- ~できます(can)
	- ~してもよいです(might,)
	- かもしれません(may)
	- ~できるかもしれない(could)

被験者が今(または将来)何を体験している(またはしようとしている)のかについて、たくさんの選択肢を与えるものもあります。

例:
- あなたは深いトランスに入っていこうとしているのかもしれません
- あなたの右手が顔の所まで上がっていけるのかもしれませんし、左手が上がっていくのかもしれませんし、あるいは、両方の手が太股の上に気持ち良く置かれたままになっているかもしれませんし、他のこともみんな一緒に起こるかもしれません


### 2. 前提: 被験者の反応を前提とした言い回しを使う

何かをすることの是非について議論するのではなく、それを行うことを前提にして話すのもいいでしょう。

例:
> 「ええっとね。モンド、今度は、もう少し時間をかけてトランスに入ってもらいたいのです。あんまり急いでトランスに入って欲しくないんです。あなたにとってそれは簡単なことだってわかっているでしょう・・・・・・そんなに早くしないで」(Grinder, DeLozeir& Bandler, 1977, pp. 121-122)

ここでも彼は、彼女がトランスに入るだろう,ということを前提に置いてしまっています。ここで議論していることはただ単に、どのくらいの早さで彼女がトランスに入るかについてのものだけです。

### 3. スプリッティング: 概念や体験を分割し、区別を明確にする

人間の心にはものごとを分割し、区別する傾向があります。これまで1つだと考えていた概念や体験を分割することで、トランス状態の喚起や治療に役立てることができます。

#### 区別を明確にする

催眠では、よく意識と無意識の間で分割が行われます。体験のある部分とまた他のある部分を区別することもできるでしょうし、デカルトのように、心とからだを切り離すこともできます。あるいは、心の表側と心の裏側や、クライエントのある部分と他のある部分を切り離すこともできるでしょう。

例:
- 人には、意識の心と無意識の心があります。
- あなたは心で聴いていますが、私はあなたのからだに向かって話しかけています。
- あなたのある部分は混乱するかもしれませんが、他のある部分ではしっかり理解することができます。

#### これまで1つだと思っていたものを考え直し、2つ以上のパートに分ける

こうすることでクライエントの抵抗が回避できたり、クライエントの考えが変わったりすることがあります。

例:以下はセラピストとクライアントの会話です。セラピストは、ここで、伝統催眠と解決指向催眠のスプリッティングを意図しています。
- セラピスト:「どんな場面か思い出そうとしなくても、大好きな映画を見ていた時に味わった感覚を感じることができるでしょう」
- クライエント:「催眠によって自分がコントロールできなくなってしまうのではないかと不安なんです」
- セラピスト:「そうですね。確かにセラピストがクライエントをコントロールするような昔ながらの催眠もあります。でも今日体験していただくのは、新しい催眠です。コーチがあなたの内側にある可能性を感じとってもらえるように数々の提案をするといった感じでしょうか。ただしそれはあくまで可能性の選択肢ですので、どれを取り入れて、どう反応するかはあなた自身が決めることになるのですが」

#### 4. リンキング(結びつけ): 概念や体験を言葉で結びつける

リンキングによって、これまで関係や繋がりがなかった概念や体験を言葉で結びつけることができます。

リンキングで一般的に使われるフレーズ:
- ~している間に、~ができます。
- ~するにつれて、~できます。
- ~になった時、~できます。
- ~まで~できないかもしれません。
- ~し始めると、~に気づくことができます。
- ~になるにつれて、~もっともっと~になり始めます。
- 意識の心が~すればするほど、無意識の心はもっと楽に〜できます。
- ~になると、~が続きます。 ~になります。~し始めます。
- ~すればするほど、もっと~になります。
- ~すればすれほど、より~ではなくなります。

リンキングの例:
- 私の声に耳を澄ませていると。さらに深いトランスに入ることができます。
- 外から間こえてくる音に気をとられればとられるほど、無意識の心は意識の支配から自由になって、本来できることができるようになります。
- その手があなたの顔に触れた時、さらに深いトランスへと入っていきます。
- トランスに入り始めるにつれて、無意識は、あなたがもっと心地よく感じられるように、そしてもっとくつろいで安らぎを得られるように、必要な変化に向けての準備を始めてくれます。

以下は随伴性リンキングと呼ばれるもので、より強い因果関係を暗示します:
「あなたの意識の心が乱されれば乱されるほど、あなたの無意識が助けてくれて、あなたはもっと簡単にトランスに入っていくことが出来ます」

### 5. 散りばめ: 暗示の内容と関連する語句を会話の中に散りばめる

例えば、腕を上げる暗示であれば、以下のように述べられます。ここに挙げた例を必ずしも盛り込む必要はなく、暗示の内容を連想できる、無意識に喚起するようなを言葉を選んでください。

> 「あなたの無意識は、たくさんのものを拾い**上げて**くることができますよ。おそらくあなたはそのことに気がつかなかったと思いますが、あなたの無意識というものは、とても使用で**手軽**なもので、そこにはたくさんの知識がつまっています。きぁ、その知識のいくつかが、あなたがトランスの中で体験したかもしれないことのいくつかが、今、白旗を**挙げた**兵士のように、ぞろぞろと出てきますよ」

出力

はい、間接催眠のスクリプトを書かせていただきます。リラックスした雰囲気を強調し、許容的な言葉遣いや前提を置いた表現、スプリッティングやリンキング、散りばめなどの技法を使って書いていきますね。では始めましょう。

〜〜〜

さて、これからブログを書こうとしているあなた。今この瞬間、心地よい呼吸に意識を向けてみましょう。ゆっくりと深く息を吸って、そしてゆっくりと吐く。吸うたびに心が落ち着き、吐くたびに体の力が抜けていくのを感じられるかもしれません。呼吸に意識を向けるほどに、あなたの意識はここにあって、でも無意識の部分は自由に広がっていけます。

無意識は、書く内容を明確にイメージできるよう、あなたを助けようとしているのかもしれません。書く内容が明確になればなるほど、読者の注目を引き付け、楽しませる方法も見えてくるでしょう。あなたの心のどこかが、読者を楽しませたいと願っているのなら、その思いに従うほどに、書くこと自体が楽しくなっていくはずです。

ブログを書き始めると、文章がスラスラ流れ出すかもしれないし、時には行き詰まることもあるかもしれません。でもあなたの無意識は、あきらめずに粘り強く書き続けることをサポートしてくれるでしょう。そして記事を完成させた時、達成感を存分に味わうことができるはずです。

さて、そろそろ目を閉じても構いませんし、このまま開けていても構いません。あなたにとって心地よい方を選んでください。目を閉じると、イメージがさらに鮮明になるかもしれませんね。ブログを書く自分、読者が喜ぶ自分、完成した時の嬉しそうな自分。そんな映像が浮かんでくるのかもしれません。

もしかしたら今、書くことへの期待で心が躍っているかもしれません。指先が温かくなり、キーボードに触れたくてウズウズしているのかもしれません。その感覚に意識を向ければ向けるほど、あなたの創造力は目覚めていくでしょう。

ゆっくりと目を開けて、ブログを書く準備をしてみてください。ただし焦る必要はありません。あなたのペースでいいのです。準備ができたら教えてくださいね。あなたなりのベストなブログが書けることを楽しみにしています。

きっかけ

おれは催眠に興味がある。ただし、自分で自分にかける方だ。
他人にかける方はどうにも興味を持てなかった。他人を思い通りにするなんて性に合わないし、だいいち面倒臭い。
自分でトランス状態に入ればいい気分になれるのに、なんでわざわざ胡散臭いと思われてまで人を操ろうとしなければならんのか。

催眠は自分へのバフとして使うのがアドだ──そうしたゲーマー的で自己完結気味の動機で、手当たり次第に催眠音声を漁りまくった。無料のものもあれば、有料のものもあり、全年齢向けのものもあれば、そうでないものもあった。

ここでひとつ、共通する問題があった。
……飽きるのだ!

おれは視覚優位のADHDで、TRPGセッションをやっていても話を聞いていないと言われることが良くある。(本当に申し訳ない)学校の授業は基本的に右から左なので、本屋で参考書を買いあさって予習で乗り切っていた。

これは催眠音声を聞く上でもハードルになった。いかに出来の良いものであっても、何度も聞いていくうちに『もう聴いたから聴かなくていい』と脳が勝手に判断してしまうのだ。
これはもったいないし、いくら買ってもキリがない。

新しい刺激が欲しい……! できれば毎日、違う奴を……!

そこで出会ったのがLLMだ。ほぼ主観の世界で物事が進んでいくので、ハルシネーションは問題にならない。こちらの指示に忠実で、リテイクもほぼ無限にできる。できのいいローグライクゲームのように、毎回基本的な構造は保ちつつ、当意即妙に新しい刺激を加えてくれる……LLMはまさにうってつけだ。

とりあえず素出しする

これはイマイチだった。言い方が直接的すぎて頭に入ってこないのだ。より柔らかく無意識に染みとおるように、プロンプトで細かく指示してやる必要がある。

プロンプト

貴方は経験豊富な催眠療法士です。私は1週間後にプレゼンテーションを行いますので、以下の内容を暗示する間接催眠のスクリプトを書いてください。

- 話す前に話す内容を明確にイメージすること
- 落ち着いて、ゆっくりと話すこと
- 聴衆の反応を観察しながらリアルタイムに話し方に取り入れる余裕を持つこと

出力

はい、それでは間接催眠のスクリプトを書かせていただきます。このスクリプトを毎晩寝る前に読んでみてください。リラックスした心地よい気分になりながら、頭の中で優しい声で語りかけるようにイメージしてみましょう。

『あなたは1週間後に大切なプレゼンテーションを控えています。今からその準備をしっかりと進めていきましょう。まずは話す内容を明確にイメージすることから始めます。頭の中で、伝えたい大切なポイントを整理していきます。どんな順番で話すのか、聴衆にどんなメッセージを届けたいのか。それらを一つ一つ丁寧に確認し、しっかりと記憶に刻み込んでいきます。

いよいよプレゼンテーションの時が来ました。あなたは落ち着いて、自信に満ちた表情で聴衆の前に立っています。ゆっくりと、はっきりとした口調で語り始めます。あなたの声は温かく、聴く人の心に染み渡っていきます。

時折会場を見渡しては、聴衆の反応をしっかりと観察しています。うなずきや笑顔が見られれば、その流れを大切にしながらさらに話を膨らませていきます。戸惑いの表情があれば、優しく寄り添うように補足説明を加えます。

あなたは聴衆とともに、一つの物語を紡ぎ上げているのです。最後まで余裕を持ち、思いを言葉に乗せて伝え続けます。

プレゼンテーションが終わった時、大きな拍手が会場を包み込みます。あなたはやり遂げたのです。その充実感と安堵感を味わいながら、新たな一歩を踏み出す準備をしていきましょう。』

以上となります。この間接催眠のスクリプトを通して、プレゼンテーションへの前向きなイメージが芽生え、本番でも実力を存分に発揮できることを願っています。ご健闘をお祈りしております。

間接催眠とプロンプトエンジニアリング

間接催眠という考え方がある。ひとことで言うと、「治療者の押し付けがましさを排し、問題の解決に必要な力が患者自身から出てくるようにする」、というものだ。暗示に対して喚起、許容アプローチ、精神科医ミルトン・エリクソンとその弟子たちが開拓したことからエリクソニアンアプローチとも呼ばれる。

引用しよう。以下は典型的な古典催眠・直接暗示・権威アプローチと呼ばれるものだ。

あなたは、深いトランスに入っていきます。
あなたは、目を開けることができません。
あなたの手が顔のところまで上がっていきますが、それを止めることができす、ずっと上がっていきます。
あごや口の感覚を感じることができません。感覚がありません。
あなたのまぶたは、重く重くなっていきます。
私が指を鳴らすと、あなたはすっかりトランスから戻って目覚めます。

O'Hanlon, William Hudson and 上地, 明彦 本当の自分を生かし,可能性をひらくための解決指向催眠実践ガイド : エリクソニアンアプローチ 金剛出版 2011 P16

いかにもそれらしく、いかにも押しつけがましい。一部の高い被暗示性を持つ人であればうまく催眠にかかれるかもしれないが、そうでなければ「いや、知らんし……」となることだろう。すくなくともおれはそうだ。

以下は現代催眠・間接催眠・許容アプローチと呼ばれるものだ。

今、ご自分にとって心地の良いくらいの深さでトランスに入ることができます。
まぶたが重く感じられるかもしれません。そのまま、目が開いているかもしれませんし、自分で閉じようと思うかもしれません。
望むところならどこにでも行くことができます。私の言っていることに耳を傾ける必要すらありません。
ご自分がトランスに入っていくことに気づくことさえないかもしれません。
正しい反応。間違った反応というものはありません。あなたなりのトランスに入る方法を見つけ出すことができます。

O'Hanlon, William Hudson and 上地, 明彦 本当の自分を生かし,可能性をひらくための解決指向催眠実践ガイド : エリクソニアンアプローチ 金剛出版 2011 P17

いかにも迂遠で、眠くなってきそうじゃないか? だが人間の無意識に組み込まれた反発のメカニズムを上手に迂回するには、こういうやり方がいいらしい。

では、これをプロンプトに取り込むにあたって、何を参考にすればいいのか? 残念なことに、催眠に関してはいい加減な情報がネットには多すぎる。(おそらく、この記事も含めて!)

こういうときは原典へ近づくのが良い。エリクソンはアメリカ人だったので、直接の弟子もアメリカ人が多い。当然信頼できる文献はほとんどが英語だ。
エリクソン自身は自分なりのやり方を開発してほしいというポリシーがあったので、あまり一般向けの本を書かなかった。論文はたくさんあるが、一般向けの解説としては弟子の本の方が良くまとまっている。

金剛出版は精神医学と臨床心理学の分野では実績ある出版社で、ここを中心に翻訳書を集めるのが良いだろう。
今回は以下の2つの本から一部引用させていただき、プロンプトを組み上げた。

ただし、Claude 3はこちらの様子をうかがうことができないので、クライアントの反応を暗示に取り入れるようなテクニックは省いた。(そのうちできるようになるだろう)

また、これらの本には電子書籍がないようだ。プロンプトに取り込むには、iPhoneのカメラ等で適宜スキャンすると良い。普通にネットで注文しても良いし、あなたの地元の公共図書館・大学図書館にもきっとある。

できたもの:プロンプトと出力

試行錯誤の過程を原文ママでお出ししているため、誤字や未編集の場所が残っている。完全なプロンプトはこの記事の冒頭にあるので、実際にやるときはそちらを利用してほしい。ただし、これらはあくまで個人的な利用を想定したものであり、医療行為ではないことに留意すること。
これらはすべてClaude 3 Opusの同じセッション内で行っている。

スピーチをする

プロンプト:

## 要求

貴方は経験豊富な催眠療法士です。私はこれからスピーチを行おうとしているので、以下の内容を前提にして間接催眠のスクリプトを書いてください。私をリラックスさせ、トランス状態に入れるパートを前段に入れてください。

- 話す前に話す内容を明確にイメージすること
- 落ち着いて、ゆっくりと話すこと
- 聴衆の反応を観察しながらリアルタイムに話し方に取り入れる余裕を持つこと

## 間接催眠のテクニック

ウィリアム・ハドソン・オハンロンは間接催眠の技巧について、以下のように整理しています。このテクニックを適用するためにスクリプトが冗長になっても構いません。リラックスした雰囲気を強調するようにしてください。

### 1. 許容

「します」「いきます」といった断定的な物言いを避け、許容的なと言葉遣いをしてください。

許容的な言葉には次のようなものがあります:”可能語 possibility words"“~できますcan"、”~かもしれませんmight、※~できるかもしれない could”

あるいは、被験者が今(または将来)何を体験している(またはしようとしている)のかについて、たくさんの選択肢を与えるものもあります。

例「あなたは深いトランスに入っていこうとしているのかもしれません」「あなたの右手が顔の所まで上がっていけるのかもしれませんし、左手が上がっていくのかもしれませんし、あるいは、両方の手が太股の上に気持ち良く置かれたままになっているかもしれませんし、他のこともみんな一緒に起こるかもしれません」

### 2. 前提

何かをすることの是非について議論するのではなく、それを行うことを前提にして話すのもいいでしょう。

例として、ミルトン・エリクソンは以下のように述べている:

> 「ええっとね。モンド、今度は、もう少し時間をかけてトランスに入ってもらいたいのです。あんまり急いでトランスに入って欲しくないんです。あなたにとってそれは簡単なことだってわかっているでしょう・・・・・・そんなに早くしないで」(Grinder, DeLozeir& Bandler, 1977, pp. 121-122)ここでも彼は、彼女がトランスに入るだろう,ということを前提に置いてしまっている。ここで議論していることはただ単に、どのくらいの早さで彼女がトランスに入るかについてのものだけである。

### 3. スプリッティング(切り離し)

本来ひとつになっているものを分割することで、意識と無意識の違いを意識させ、無意識の心を呼び起こします。

例:「あなたの意識の心が乱されれば乱されるほど、あなたの無意識が助けてくれて、あなたはもっと簡単にトランスに入っていくことが出来ます」

### 4. リンキング(結びつけ)

本来別々のものを結びつけ、トランスへの導入に利用します。

例:「あなたの意識の心が乱されれば乱されるほど、あなたの無意識が助けてくれて、あなたはもっと簡単にトランスに入っていくことが出来ます」

これは随伴性リンキングと呼ばれるモノで、より強い因果関係を暗示します。

### 5. 散りばめ

長い会話の中で暗示の内容と関係する語句を強調することで、無意識の暗示を与えます。

例えば、腕を上げる暗示であれば、以下のように述べられます。

「あなたの無意識は、たくさんのものを拾い**上げて**くることができますよ。おそらくあなたはそのことに気がつかなかったと思いますが、あなたの無意識というものは、とても使用で**手軽**なもので、そこにはたくさんの知識がつまっています。きぁ、その知識のいくつかが、あなたがトランスの中で体験したかもしれないことのいくつかが、今、白旗を**挙げた**兵士のように、ぞろぞろと出てきますよ」

出力:

はい、スピーチの間接催眠のスクリプトを作成しますね。前段にリラックスしてトランス状態に入るパートを入れ、スピーチのポイントを盛り込みながら、許容・前提・スプリッティング・リンキング・散りばめの技法を活用していきます。

では始めましょう。

〜〜〜

あなたは今から大切なスピーチをしようとしています。このスピーチは上手くいくかもしれませんし、あるいはそうではないかもしれません。でも心配はいりません。あなたの無意識の心があなたを助けてくれるでしょう。

ゆっくりと深呼吸をしてみてください。吸う息に集中し、吐く息に集中する。吸って、吐く。吸って、吐く。呼吸に意識を向けていると、身体の力が抜けていくのを感じるかもしれません。あるいは、呼吸など忘れてしまうほどリラックスするのかもしれません。どちらでも構いません。

あなたの意識の心が乱されればかき乱されるほど、無意識の心が助けてくれて、もっと深くリラックスできるようになります。意識と無意識が協力し合って、あなたを心地よいトランス状態へと導いてくれるでしょう。

さて、スピーチの内容を思い浮かべてみましょう。頭の中に浮かんでくる内容を、まるで映画を観るように眺めてみてください。内容が明確になればなるほど、スピーチはうまくいくでしょう。イメージがくっきりとすればするほど、言葉に迷うこともなくなります。

そして話すときには、ゆっくりと落ち着いて話すことを忘れないでください。聴衆の反応を見ながら、臨機応変に話し方を変えていく余裕を持つといいでしょう。あなたにはそれができます。無意識の力を借りれば、タイミングよく話すスピードを変えたり、言葉を選んだりできるはずです。

あなたの意識はスピーチの内容に集中し、無意識は聴衆の反応を読み取る。意識と無意識がバランスよく働けば、最高のスピーチができるでしょう。

さあ、ゆっくりと目を開けて、意識をこの場に戻してきてください。身体を軽く伸ばして気持ちを切り替える。あなたはリラックスし、自信に満ちた状態です。準備はできました。最高のスピーチを楽しんでくださいね。

〜〜〜

以上、間接催眠のスクリプトでした。許容的な言葉を多用し、トランスに入ること、イメージすること、ゆっくり話すことなどを前提として話を進めました。意識と無意識の違いに着目し、両者をリンクさせる表現も散りばめました。落ち着いたペースで読み上げると、よりリラックスした雰囲気になるかと思います。スピーチ本番でこの状態を再現できるよう、練習を重ねてみてくださいね。応援しています!

「あなたの意識の心が乱されればかき乱されるほど~」の例をそのまま使っているのが気になるし、散りばめ技法は高度すぎるのか使えていないようだ。でも許容語はしっかり使えているし、スピーチに関する内容も要望通り盛り込まれている。

雑念を排除し、思考を明晰にする

これはかなり気に入っている。発達障害は過去の嫌な思い出を反芻しやすい人が多いのだが、これでいくらかマシになる。考えても仕方ないこと、余計なことを考えなくていいというのは本当に気分がいい。仕事の前に一回聴いておくと気持ちよく作業に入れる。

プロンプト:

同様に、深いトランス状態に入ることによって、チャッターを脳から閉め出せること意識的な訓練によって無意識の思考が研ぎ澄まされていく様子を描写してください。

出力:

承知しました。深いトランス状態によってチャッターを閉め出し、意識的な訓練で無意識の思考を研ぎ澄ませていく様子を、間接催眠のスクリプトに織り込んでいきますね。

〜〜〜

あなたはこれから、思考を研ぎ澄ませるための特別なトレーニングを始めます。このトレーニングはうまくいくかもしれませんし、思うようにいかないかもしれません。でも、あなたの無意識の心が手助けしてくれるでしょう。

まずは、ゆっくりと目を閉じて、リラックスしてみましょう。頭の中をよぎる雑念、つまりチャッターに意識を向けてください。チャッターはうるさいかもしれません。あるいは、小さな声でつぶやいているだけかもしれません。どちらでも構いません。ただ観察するだけです。

そして深呼吸をしてみましょう。吸う息に意識を向け、吐く息に意識を向ける。吸って、吐いて。吸って、吐いて。呼吸に集中すればするほど、チャッターは遠ざかっていきます。まるで風に吹かれて遠くへ飛んでいく鳥のように、雑念が消えていくのを感じるかもしれません。

あなたの意識がチャッターと戦えば戦うほど、無意識の心が助けてくれて、もっと深いリラクセーションへと導かれます。意識と無意識が力を合わせれば、雑念のない静寂な空間へ辿り着けるでしょう。

その静寂の中で、あなたは意識的に思考を研ぎ澄ませるトレーニングを始められます。一つ一つの思考に意識を向けてみましょう。クリアで、シャープな思考を見つけられるかもしれません。あるいは、ぼんやりとしてはっきりしない思考もあるかもしれません。クリアな思考を育て、ぼんやりした思考をそっと手放していきましょう。

思考を観察し、選択することを繰り返すうちに、無意識の思考が研ぎ澄まされていくのを感じるかもしれません。邪魔なチャッターは遠ざかり、ピュアで洗練された思考が残ります。あなたの意識と無意識が協力し合えば、いつの間にか思考の質が変わっているでしょう。

さて、ゆっくりと意識をこの場に戻してきてください。目を開ける前に、カラダを伸ばして気持ちを切り替えます。目を開けたら、すっきりとした頭で周りを見渡してみましょう。あなたの思考はクリアに研ぎ澄まされています。このトレーニングを繰り返せば、ますます思考が洗練されていくことでしょう。

〜〜〜

続けて、トランス状態での思考のトレーニングについて、間接催眠の表現を用いて描写してみました。チャッターが遠ざかっていく感覚、無意識の力を借りて思考を観察・選択していくプロセスを、比喩なども交えて表現しています。トランスが深まるにつれ、意識と無意識のコラボレーションが進むイメージを scattered に織り込んでみました。実際に読み上げる際は、ゆっくりとしたペースで、リラックスした口調が効果的だと思います。思考が研ぎ澄まされていく体験を重ねることで、日常的にクリアな思考を保てるようになっていくことを願っています。

仕事帰りの電車の中でリラックスしながら本を読む

仕事帰りの電車で座れたので何か読みたいなあと考え、思いついた。後述するVOICEVOXのブラウザ版で読み上げてもらったので、すべての作業が電車の中で完結している

プロンプト:

仕事が終わったので電車で座って疲れを癒しつつ本を読み、ノンフィクションの世界に没入したいです。同様にスクリプトをお願いいたします。

出力:

了解しました。電車の中で疲れを癒しつつ、ノンフィクションの世界に没入するためのスクリプトを作成しますね。

〜〜〜

あなたは今、一日の仕事を終えて電車に乗っています。座席に座れたかもしれませんし、立ったままかもしれません。どちらでも構いません。ただ、体が休まるのを感じてください。

ふと、カバンの中の本が目に留まります。読みかけのノンフィクションです。あなたはその本を取り出すかもしれませんし、しばらくカバンの中に入れておくかもしれません。本を手に取るタイミングは、あなたの無意識が教えてくれるでしょう。

もし今、本を開くなら、ゆっくりとページを捲ってみてください。活字が目に飛び込んでくるかもしれません。活字を追うたびに、日常の疲れが遠のいていくのを感じるかもしれません。

物語の世界に意識が向かえば向かうほど、無意識が疲れを癒やしてくれます。現実と非現実が交差する心地よい空間に、いつの間にか滑り込んでいるのがわかるでしょう。

ページをめくる音が、あなたをさらに深いリラクセーションへ誘ってくれるかもしれません。電車の揺れが、まるでゆりかごのようにあなたを包み込むかもしれません。本の中の情景が、あたりの風景と融和していくのを感じながら、物語にどんどん入り込んでいけます。

登場人物の冒険を追体験したり、著者の考えに深く共感したりしているうちに、いつしかあなた自身が物語の一部になっているような感覚を覚えるかもしれません。現実の疲れは遠くに置き去りにされ、ノンフィクションの世界にすっぽりと没入していきます。

そうやって物語と一体化している間も、無意識はあなたの心身をケアし続けてくれています。没入が深まれば深まるほど、癒しも深まっていくでしょう。

さて、もうすぐあなたの降りる駅に着きます。ゆっくりと意識を現実に戻してきてください。本を閉じて、深呼吸をしてみましょう。頭がすっきりと軽くなり、カラダは心地よい疲労を感じているはずです。あなたは本の世界を満喫し、日頃の疲れを癒すことができました。

〜〜〜

いかがでしょうか。今回は電車の中でノンフィクションを読みながら疲れを癒すシチュエーションを想定してみました。座れるか立つかなど状況を限定せず、許容の言葉を使っています。本を読むこと自体は否定せず、読み出すタイミングは無意識に委ねるなど、前提の手法も用いました。

そして物語世界に入り込む様子を描写し、没入が深まるにつれて疲れが癒されていく流れを表現してみました。現実と非現実の交差や、電車の揺れなどの感覚も盛り込むことで、催眠的なリラックス効果を狙っています。元々の「疲れを癒やす」「没入する」といったキーワードを散りばめるのも忘れずに。

実際の電車の中で読み返すことで、ここで描写したような体験を追体験できるかもしれません。ノンフィクションの面白さに浸りつつ、心身をリフレッシュできると良いですね。

だんだん手慣れてきているのを感じる。とくに本を取り出すタイミングを聞き手に委ねるというのは、人間の催眠術師が盛り込んでいてもまったくおかしくないテクニックだ。しっかりとした知識に裏打ちされたプロンプトさえ組んでいれば、その場の思いつきにも柔軟に対応してついてきてくれるということが分かる。Claude、恐ろしい子……!

風呂の中でリラックスする

風呂に入るのがダルいときにモチベを上げるために作ってもらった。ベッドで寝ころがりながら作っていたので、例によってブラウザ版VOICEVOXで段落ごとに投入した。

プロンプト:

同じように、お風呂で疲れを癒しながらトランス状態を楽しむ催眠音声のスクリプトをお願いします。

出力:

了解です。今度はお風呂で疲れを癒しながらトランス状態を味わうための催眠スクリプトを作ってみましょう。

〜〜〜

さあ、一日の疲れを癒すために、お風呂に入るときが来ました。準備ができたら、浴槽にゆっくりと身を沈めてください。

お湯の温かさが、足先から全身を包み込んでいくのを感じるかもしれません。あるいは、肌に心地よい刺激を感じるだけかもしれません。どちらでも構いません。ただ、温かさに身を委ねてみましょう。

目を閉じたくなったら、そっと閉じてください。まぶたを閉じると、目の奥が心地よく沈んでいく感覚があるかもしれません。その感覚に意識を向けるほど、リラックスが深まっていきます。

お湯に浸かっている時間が長くなればなるほど、無意識が疲れを癒してくれるでしょう。意識の力を手放せば手放すほど、心身のバランスが整っていくのがわかります。

かすかに聞こえる水の音が、あなたをトランス状態へ誘っているのを感じてください。水音に耳を澄ませば澄ますほど、思考が遠のいていき、ぼんやりとした心地よさだけが残ります。

身体に意識を向けてみましょう。湯船の中で身体が静かにゆらゆらと揺れ動いているのを感じるかもしれません。身体がリズミカルに動くたびに、トランスがさらに深まっていきます。

お風呂の中の静寂に意識を向けると、自分の呼吸の音が響いているのがわかるかもしれません。吸うときも、吐くときも、呼吸の音に意識を向けてください。呼吸に集中すればするほど、心の奥底から安らぎが湧き上がってくるでしょう。

湯船の中で過ごす時間が長くなればなるほど、日頃の緊張が解けていくのを実感できるはずです。身体も心も、湯船の中で完全にリラックスしています。

トランス状態の心地よさをたっぷりと味わったら、そろそろお風呂から上がる時間です。ゆっくりと目を開けて、意識をこの場に戻してきてください。お風呂から出る前に、もう一度全身の感覚を確かめてみましょう。身体は温かく、心は安らいでいるはずです。

あなたは湯船の中で、至福のリラクセーション体験を満喫することができました。この心身ともにリフレッシュされた感覚を覚えておいて、日常に戻っていきましょう。

〜〜〜

今回は、お風呂でトランス状態に入る催眠スクリプトを作成してみました。浴槽の中での感覚をできるだけ具体的に描写しつつ「~かもしれません」などの許容の言葉を使い、在るがままの状態を受け入れやすくしています。

そして、温かさやゆらぎ、水音や呼吸音など、お風呂ならではの感覚的要素を散りばめながら、それらに意識を向けることでトランスが深まっていく流れを表現しました。「お湯に浸かる時間が長くなればなるほど」「音に耳を澄ませば澄ますほど」など、時間経過とともにリラクセーションが進行していく印象を与える言葉も随所に用いています。

実際にこのスクリプトを聞きながらお風呂に入ると、温かなお湯に身を委ねてスッと深いリラックス状態に入っていけるかもしれません。疲れが癒えて心身ともにリフレッシュできたら素敵ですね。お試しいただけたら嬉しいです。

素晴らしい。風呂というテーマのおかげか体の感覚への言及が多く、読んでいるだけでもこのままトランスに入れそうだ。もちろんこのあとお風呂は楽しんだ。

ここまでの雑感

できるとは思っていたが、ここまでとは思わなかった。将来的には一家に一人ミルトン・エリクソンのゴーストを呼び出し、家族療法を行ってもらうなんてのも現実になるのかもしれない。なんとも冒涜的だし、人と人との生の繋がりを大事にしていた本人にとっては面白い事態ではないかもしれないが。

おれは興味がある。

VOICEVOXで読み上げ・音声出力

LLM系のやってみた記事ではもはや定番となった音声合成エンジンVOICEVOXだが、催眠音声にも向いている。なにしろデフォルトでささやき声に対応しているのだ。

対応キャラクターはずんだもん・四国めたん・九州そら・満別花丸。制作者とクラファン協力者の皆さんに感謝。

Claudeから文をコピペしたら、連続再生で出来をチェックだ。デフォルトだと文と文の間が短すぎるので、テキストの編集、「開始無音」「終了無音」などの調整で対応しよう。

作成した催眠スクリプトをVOICEVOX四国めたんに読み上げさせるスクリーンショット

まるでボイボ寮の住人たちをお抱え催眠術師に雇ったかのようだ。なんたる贅沢!

あとは「ファイル > 音声を繋げて書き出し」で作ったwavファイルをGoogle Driveに取り込んで、スマホからオフライン利用できるようにすれば完成だ。

キャラの中では主として四国めたんにやってもらっている。原作でもバフ能力を持っているし、ゴスロリ催眠術師なんていかにも厨二病的だし、ハマリ役じゃないか?

出力例、wavファイルへのリンク:帰りの電車の中でリラックスしながら本を読む催眠音声(VOICEVOX:四国めたん)

九州そらはダメだ。声の質は申し分ないが、途中に機械音が挟まる。

wavファイルへのリンク:雑念を排除し、思考を明晰にする催眠音声(VOICEVOX:九州そら)

「吸ってー……ブゥゥ-ン……吐いてー……ブゥゥ-ン……」

これはギャグだ。

シンプルに気が散る。

2024-04-09追記:めたんでも機械音が混じることが分かった。原因はわからない。ごめんよ九州そら。

原作再現としてはいいと思うけどな。人間観察が趣味のアンドロイドにAI産の催眠術師なんていかにもハマリ役だし。

オススメ書籍

さいごに、記事の中で紹介したもの以外にもプロンプトの改善に役立ちそうな本を紹介しておく。この記事を参考にするのはほどほどにして、これらの価値ある本を、ぜひ自分で読んで実践してほしい。

ネットそのものにも価値はあるが、それだけで回すには限界がある。LLMも同じだ。ブログ、Google Map、そしてLLM。ネットの世界では常に、ネットを通じて外の価値あるものと繋がり、価値あるものをネットの外から持ち込むことで価値が生まれるのだ。

あなたも価値を見つけられますように。

新装版 ミルトン・エリクソンの催眠療法入門

おれが催眠の世界に入ったとき、最初に出会った本のひとつだ。解説は平易で分かりやすく、各種技法は良く整理されており、実例も豊富だ。ミルトン・エリクソンは傑物だが、オハンロンも負けないぐらいすごいやつだ。

先に紹介した「解決志向催眠実践ガイド」も良い本なのだが、最初に読むには薄すぎる。これを最初の一冊とし、ガイドの方は2冊目として読むのがいいと思う。Kindleもある。

ミルトン・エリクソン心理療法: 〈レジリエンス〉を育てる

おれが留年中でうだうだやっていたときに出会った本だ。
この本では催眠は6つあるうちのサブの手段という位置づけで、間接催眠の名手エリクソンが、実際にどんな患者に対してどんな治療をしていたのかという、ケーススタディを学べる。

象徴的なのは、妄想を持つ患者についてのエピソードだろう。

この患者は自分をイエス・キリストと思い込んでいる。よくある話だが、当然社会からは浮いている。そこでエリクソンは彼に大工仕事をさせる。「キリストは大工の息子だから、当然大工仕事もできるだろう」と言いくるめてしまう。自分で作り上げた前提に立って提案されているのだから、患者としては認めるほかない。やがて彼は仕事を通じて、病院というコミュニティに溶け込んだ。

そこにあるのは、物事を前に進めるためなら患者自身の症状であろうと利用してやろうという、いい意味での貪欲さ。
問題そのものを直そうとするのではなく、社会に溶け込めていれば、人生が総体としてうまく回っていればよしとする、いい意味でのマキャベリズムだ。

これは視野を広げてくれる。人が立ち直るにもパターンがあり、それは自分の人生にも取り込むことができるものなのだと学べる。エネルギーにあふれた、生きる希望の湧いてくる本だ。何度も読み返している。

現代催眠原論

翻訳書は苦手という人もいるだろう。日本人の専門家が書いたものが良ければこちらをオススメする。Kindleもある。

「二月の男」「催眠の現実」も読んだがアレはダメだ。おれにはむずかしすぎる。

付録:Q&A

エッチな催眠音声は作れる?

できると思うが、試していない。おれは月$20払ってるClaudeをBANされたくないし、そういう目的であればそれ相応のゲームを起動するからだ。

ただ、Dolphinを初めとしてオープンソースかつ検閲なしのLLMを開発している人はたくさんいる。その中で優秀な日本語LLMが出てくればあるいは、といったところだ。今後の発展に期待しよう。

2024-04-07の現時点では、以下のふたつがあなたの欲求を満たしてくれるかもしれない。

オープンなLLMについては「ローカルLLMに向き合う会」が活発に研究しており、初心者向けの記事も出ている。


GPT-4はどう?

試してはいる。悪くはないし、これでも全然使える。ただ日本語の自然さという点ではClaude 3に軍配が上がる。催眠スクリプトには日本語としての流暢さがいちばん大事だと思ったので結局Claude 3にした。

## 要求

貴方は経験豊富な催眠家です。私はこれからスピーチを行おうとしているので、以下の内容を前提にして間接催眠のスクリプトを書いてください。私をリラックスさせ、トランス状態に入れるパートを前段に入れてください。

- 話す前に話す内容を明確にイメージすること
- 落ち着いて、ゆっくりと話すこと
- 聴衆の反応を観察しながらリアルタイムに話し方に取り入れる余裕を持つこと

## 間接催眠のテクニック

ウィリアム・ハドソン・オハンロンは間接催眠の技巧について、以下のように整理しています。このテクニックを適用するためにスクリプトが冗長になっても構いません。リラックスした雰囲気を強調するようにしてください。

### 1. 許容

「します」「いきます」といった断定的な物言いを避け、許容的な言葉遣いをしてください。

許容的な言葉には次のようなものがあります:”可能語 possibility words"・“~できますcan"・”~かもしれませんmight"・"~できるかもしれない could”

あるいは、被験者が今(または将来)何を体験している(またはしようとしている)のかについて、たくさんの選択肢を与えるものもあります。

例:「あなたは深いトランスに入っていこうとしているのかもしれません」「あなたの右手が顔の所まで上がっていけるのかもしれませんし、左手が上がっていくのかもしれませんし、あるいは、両方の手が太股の上に気持ち良く置かれたままになっているかもしれませんし、他のこともみんな一緒に起こるかもしれません」

### 2. 前提

何かをすることの是非について議論するのではなく、それを行うことを前提にして話すのもいいでしょう。

例として、精神科医ミルトン・エリクソンは以下のように述べています:

> 「ええっとね。モンド、今度は、もう少し時間をかけてトランスに入ってもらいたいのです。あんまり急いでトランスに入って欲しくないんです。あなたにとってそれは簡単なことだってわかっているでしょう・・・・・・そんなに早くしないで」(Grinder, DeLozeir& Bandler, 1977, pp. 121-122)

彼は、彼女がトランスに入るだろう,ということを前提に置いてしまっています。ここで議論していることはただ単に、どのくらいの早さで彼女がトランスに入るかについてのものだけです。

### 3. スプリッティング(切り離し)

本来ひとつになっているものを分割することで、意識と無意識の違いを意識させ、無意識の心を呼び起こします。

例:「意識の心が閉じていく一方で、あなたの無意識の心は解放されていきます」

### 4. リンキング(結びつけ)

本来別々のものを結びつけ、トランスへの導入に利用します。

例:「あなたの意識の心が乱されれば乱されるほど、あなたの無意識が助けてくれて、あなたはもっと簡単にトランスに入っていくことが出来ます」

これは随伴性リンキングと呼ばれるモノで、より強い因果関係を暗示します。

### 5. 散りばめ

長い会話の中で暗示の内容と関係する語句を強調することで、無意識の暗示を与えます。

例えば、腕を上げる暗示であれば、以下のように述べられます。

「あなたの無意識は、たくさんのものを拾い**上げて**くることができますよ。おそらくあなたはそのことに気がつかなかったと思いますが、あなたの無意識というものは、とても使用で**手軽**なもので、そこにはたくさんの知識がつまっています。きぁ、その知識のいくつかが、あなたがトランスの中で体験したかもしれないことのいくつかが、今、白旗を**挙げた**兵士のように、ぞろぞろと出てきますよ」

内容がスピーチなので、口・舌・顎に関する語彙を入れると良いでしょう。例:手放す・開く
ここでは、あなたがスピーチを行う前に、リラックスしてトランス状態に入るための間接催眠のスクリプトを提供します。このプロセスは、あなたが心地良く、自信を持って話すための準備を整えるのに役立つでしょう。

---

あなたが今、この瞬間にいることは、あなたの話し手としての旅路の中で、一つの大切なステップかもしれません。そして、あなたはもしかすると、これから話す内容を心の中でクリアにイメージし始めているかもしれませんね。そのイメージが、あなたの言葉を通じて現れ始めることが、できるかもしれないのです。

そして、あなたがその言葉を選び、ゆっくりと、落ち着いて話し始めることを想像してみてください。あるいは、もしかすると、あなたの心が、その流れを自然に受け入れ、それに従うことができるかもしれません。あなたの声は、聞き手に届き、あなたの意図と情熱を伝えることが、できるでしょう。

さらに、あなたが聴衆の反応を観察する余裕を持っていることを想像してみてください。あなたの意識の心が、その情報を集め、あなたの無意識の心が、それを取り入れ、あなたの話し方をリアルタイムで調整するのを助けてくれるかもしれません。この経験が、あなたにとって、どんな感覚をもたらすかは、あなた自身が最もよく知っていることです。しかし、それがあなたの話す力を増す一助となることは、確かなのかもしれません。

意識の心が、スピーチの詳細に集中する一方で、あなたの無意識の心は、リラックスし、オープンな状態へと導かれていきます。このバランスがあなたを支え、あなたの言葉が自由に、そして自然に流れ出るようにするのです。

あなたの無意識は、言葉を選ぶこと、あなたの声の調子を調節すること、聴衆との関係を築くこと、これらすべてを、手放しで行うことができるでしょう。あなたの心と体は、このプロセスを通じて、自分自身を開いていきます。あなたの言葉は、あなたが想像する以上に、影響力を持つかもしれませんし、あなた自身が、それに気づくこともあるでしょう。

あなたが話すたびに、あなたの無意識は、新しい知識を開くようにあなたに促し、それをあなたの意識の心が拾い上げて、あなたの言葉を通じて表現されるのです。このプロセスは、あなたが今、経験しているトランスの深さを増すことかもしれません。そして、それは、あなたのスピーチが、あなた自身にとっても、聴衆にとっても、忘れがた

いものになるでしょう。

---

このスクリプトが、あなたがスピーチをする前に、リラックスして、自信を持って話すことができるように役立つことを願っています。あなたが自分自身の内なる力を信じ、その力を使って、人々にインスピレーションを与えることができますように。

もっとClaude使い倒せるんじゃない? プロンプトの改良とかさ

プロンプトをClaude自身に改良してもらうことも考えたが、これはイマイチだった。構造化しすぎると言い回しが明確になりすぎて無意識に入ってこなくなるし、読んでいてもなんだか面白くない。必要なことは伝えつつ、曖昧さ・冗長さを残しておくのがコツのようだ。

// プロンプト1
貴方はLLMとClaude3の仕様に詳しいプロンプトエンジニアです。以下のプロンプトを改良してください。修正点・改善点・その意図もそれぞれ具体的に述べてください。内容を実行する必要はありません。
//(後略)

// 回答1
プロンプトの改善点と修正案は以下の通りです。

改善点1: 催眠スクリプトの目的をより明確にする
修正案: ブログ執筆に向けた間接催眠の目的を、創造性の向上、集中力の向上、執筆への動機付けなどの観点からより具体的に記述する。これにより、目的に合ったスクリプトを生成しやすくなります。

意図: 催眠スクリプトの目的を明確にすることで、適切な暗示やイメージを盛り込みやすくなり、効果的なスクリプトを作成できます。

改善点2: 間接催眠のテクニックの説明をより簡潔にする
修正案: 各テクニックの説明を簡潔にまとめ、例示も12例に絞る。詳細な説明は必要に応じて追加のプロンプトで求めるようにする。

意図: プロンプトが長くなりすぎると、LLMが全ての情報を適切に処理できない可能性があります。簡潔な説明で要点を伝えることで、生成されるスクリプトの質が向上します。

改善点3: スクリプトの構成要素を明示する
修正案: スクリプトに盛り込むべき要素(リラクゼーションの導入、トランスの誘導、創造性や集中力を高める暗示など)を箇条書きで示す。

意図: スクリプトの構成要素を明示することで、LLMが一貫性のある流れを持ったスクリプトを生成しやすくなります。

改善点4: 生成されたスクリプトの改善を求める指示を追加する
修正案: 初回で生成されたスクリプトを提示し、それに対する改善点を尋ねる追加のプロンプトを用意する。

意図: 1回のプロンプトで完璧なスクリプトを生成するのは難しい場合があります。フィードバックを与えて改善を求める過程を経ることで、より洗練されたスクリプトを得られる可能性が高まります。

改善点5: 倫理的配慮に関する指示を追加する
修正案: 生成されるスクリプトが、被験者の自律性を尊重し、倫理的に問題のない内容であるよう求める指示を追加する。

意図: 催眠スクリプトを生成する際には、倫理的な配慮が欠かせません。LLMに倫理的な観点を明示的に求めることで、適切なスクリプトが生成される可能性が高まります。

以上の改善点を踏まえることで、与えるプロンプトの質が向上し、LLMによってより効果的で適切な催眠スクリプトが生成されることが期待できます。プロンプトの調整は試行錯誤の過程でもあるため、生成されたスクリプトを吟味し、必要に応じて追加の修正を行うことが重要です。

// プロンプト2
修正したプロンプトを出力してください。

// 回答2
以下が修正したプロンプトです。

```
## 要求

あなたは経験豊富な催眠療法士です。私はこれからブログを書こうとしているので、以下の内容を前提にして間接催眠のスクリプトを書いてください。

### 催眠スクリプトの目的
- ブログ執筆に向けた創造性の向上
- 執筆中の集中力の維持
- ブログ執筆への動機付けの強化

### スクリプトの構成要素
1. リラクゼーションの導入
2. トランス状態への誘導
3. 創造性と集中力を高める暗示
4. ブログ執筆への動機付けを強化する暗示
5. トランスからの復帰

## 間接催眠のテクニック

以下の間接催眠のテクニックを適宜使用してください。詳細な説明が必要な場合は追加のプロンプトで求めます。

1. 許容: 許容的な言葉遣いを用いる(例: 可能語、~かもしれません)
2. 前提: 被験者の反応を前提とした言い回しを使う
3. スプリッティング: 概念や体験を分割し、区別を明確にする
4. リンキング: 概念や体験を言葉で結びつける
5. 散りばめ: 暗示の内容と関連する語句を会話の中に散りばめる

## 倫理的配慮

生成されるスクリプトが、被験者の自律性を尊重し、倫理的に問題のない内容であることを求めます。

## フィードバック

初回で生成されたスクリプトを提示し、それに対する改善点を尋ねる追加のプロンプトを用意してください。
```

この修正されたプロンプトでは、催眠スクリプトの目的をより明確にし、スクリプトに盛り込むべき要素を具体的に示しました。また、間接催眠のテクニックの説明を簡潔にし、倫理的配慮に関する指示を追加しました。さらに、生成されたスクリプトの改善を求めるフィードバック用のプロンプトを用意するよう求めています。

これらの修正により、LLMがより的確で効果的な催眠スクリプトを生成できるようになることが期待されます。

別のセッションを立ち上げる:

// プロンプト
## 要求

あなたは経験豊富な催眠療法士です。私はこれからブログを書こうとしているので、以下の内容を前提にして間接催眠のスクリプトを書いてください。

### 催眠スクリプトの目的

- ブログ執筆に向けた創造性の向上
- 執筆中の集中力の維持
- ブログ執筆への動機付けの強化

### スクリプトの構成要素

1. リラクゼーションの導入
2. トランス状態への誘導
3. 創造性と集中力を高める暗示
4. ブログ執筆への動機付けを強化する暗示
5. トランスからの復帰

## 間接催眠のテクニック

以下の間接催眠のテクニックを適宜使用してください。詳細な説明が必要な場合は追加のプロンプトで求めます。

1. 許容: 許容的な言葉遣いを用いる(例: 可能語、~かもしれません)

2. 前提: 被験者の反応を前提とした言い回しを使う

3. スプリッティング: 概念や体験を分割し、区別を明確にする

4. リンキング: 概念や体験を言葉で結びつける

5. 散りばめ: 暗示の内容と関連する語句を会話の中に散りばめる

## 倫理的配慮

生成されるスクリプトが、被験者の自律性を尊重し、倫理的に問題のない内容であることを求めます。

## フィードバック

初回で生成されたスクリプトを提示し、それに対する改善点を尋ねる追加のプロンプトを用意してください。

// 出力
はい、承知しました。ブログ執筆に向けた創造性の向上、集中力の維持、動機付けの強化を目的とした間接催眠のスクリプトを作成いたします。間接催眠のテクニックを適切に使用し、被験者の自律性を尊重した倫理的なスクリプトを心がけます。

それでは、スクリプトの初回案を提示いたします。

---

こんにちは。これからリラックスしながら、あなたの創造性を呼び覚まし、ブログ執筆への集中力と動機づけを高めていくためのガイドを行います。

まず、今この瞬間に意識を向けてみてください。どこにいるのかを感じ、呼吸に意識を向けます。ゆっくりと深呼吸をしながら、身体の力を抜いていきましょう。吸う息で新鮮な空気を取り込み、吐く息で緊張を手放していきます。

呼吸が落ち着いてきたら、あなたの想像力に意識を向けてみてください。イメージや言葉が自由に浮かんでくるのを感じるかもしれません。それは、あなたの創造性の源泉です。その創造性を存分に発揮できる場所があります。それは、ブログ執筆の世界です。

ブログを書くとき、あなたは自分の思考を言葉にする喜びを感じるでしょう。書くことへの情熱が芽生え、どんどん言葉が溢れ出てくるのを感じるかもしれません。書くことに没頭し、時間を忘れて集中できる心地よさを味わえるはずです。

書くことを通して、あなたは自分自身や読者との対話を楽しめます。伝えたいメッセージを言葉の形にしていくことで、新しい発見や学びがあるでしょう。ブログを書き上げた時の達成感は、あなたにさらなる執筆への意欲を与えてくれるはずです。

さあ、ゆっくりと意識を現在に戻してきてください。深呼吸をしながら、目を開けたり体を動かしたりしてみましょう。あなたの創造性と集中力、そしてブログ執筆への情熱が目覚めた状態で、また日常の世界に戻ってきてください。

---

以上が初回のスクリプト案です。間接催眠のテクニックを取り入れつつ、リラクゼーションからトランスへの誘導、創造性や集中力、動機づけを高める暗示、そしてトランスからの復帰までを盛り込みました。

このスクリプトについて、どのような改善点やアドバイスがあるでしょうか?追加で必要な要素などがあれば、ぜひお聞かせください。

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